キヤノン、SED社を完全子会社化、東芝が全保有株式を譲渡

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2007/01/12 22:52

 キヤノンと東芝は1月12日、両社で設立したSED(Surface-conduction Electron-emitter Display=表面伝導型電子放出素子ディスプレイ)開発のための子会社「SED社」(福間和則社長)をキヤノンの完全子会社にすると発表した。1月29日、東芝が保有する全SED社株をキヤノンが買い取るもの。これによってSED事業は、今後キヤノンが単独で行うことになる。

 キヤノンと東芝は1月12日、両社で設立したSED(Surface-conduction Electron-emitter Display=表面伝導型電子放出素子ディスプレイ)開発のための子会社「SED社」(福間和則社長)をキヤノンの完全子会社にすると発表した。1月29日、東芝が保有する全SED社株をキヤノンが買い取るもの。これによってSED事業は、今後キヤノンが単独で行うことになる。

 キヤノンに対するSED技術に関連する米国訴訟の長期化が予想されているのが原因で、「SEDテレビ事業の早期立ち上げに向けて両社で協議した結果、SEDパネルの事業をキヤノン単独で行うことにした」としている。SED搭載テレビは計画どおり9-12月には国内で発売する予定だが、SEDパネルの本格量産については計画を見直す。

 SED社の福間社長は出身元の東芝からキヤノンに移籍して社長を継続。また東芝から出向している技術者については、「キヤノン単独体制への引き継ぎ期間中は出向を継続させる予定」としている。

 SED社は04年10月、SEDパネルの開発・生産・販売を行う子会社としてキヤノンと東芝で設立した。07年1月現在の従業員数は約550名。