日立製作所、クラリオン株式の公開買付けを実施し子会社化
日立製作所(古川一夫社長)は10月11日、自動車機器メーカー・クラリオン(泉龍彦社長)を買収すると発表した。25日からTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化する。
日立は、クラリオンを子会社にすることで、クラリオンのカーオーディオ・カーナビゲーションなどの商品企画力・開発力をはじめ、世界の自動車メーカーなどと取引のあるクラリオンの販売力を活用する。
TOB終了後、日立は、同社の100%子会社ザナヴィ・インフォマティクス(沼田修社長)をクラリオンの100%子会社とする。クラリオンとザナヴィが一体となってシステム開発を進めることで、基本ソフトや技術開発、資材調達から生産、販売、サービスといった日立グループでの車載情報システム(CIS)事業の基盤強化を図る。
日立とクラリオンは、00年12月に、CISの開発を行う合弁会社エイチ・シー・エックス(HCX)を設立を設立し、05年4月にはCIS事業に関する包括的業務提携契約を締結するなど、製品やシステムの技術開発や資材調達の面で協力してきた。
今回の公開買付けで、日立とクラリオン、ザナヴィ、HCXの4社で、事業計画や運営体制の一体化を進め、経営の一層のスピードアップと経営資源の有効活用による事業効率の向上を実現する。