HDD-DVDレコーダー前年割れから復活か? 秋冬モデルが元気にけん引
HDD-DVDレコーダーの秋冬モデルが店頭に並び始めた。なかでも勢いがあるのは、9月発売ながら3週連続で1位を走る松下のDIGA。「BCNランキング」で見ると、そのほかの新モデルもそれぞれ順調な立ち上がりを見せている。W杯後に再び前年割れを記録して低迷が続いていたHDD-DVDレコーダー市場だが、ここにきて息を吹き返しつつあるようだ。
HDD-DVDレコーダーの秋冬モデルが店頭に並び始めた。なかでも勢いがあるのは、9月発売ながら3週連続で1位を走る松下のDIGA。「BCNランキング」で見ると、そのほかの新モデルもそれぞれ順調な立ち上がりを見せている。W杯後に再び前年割れを記録して低迷が続いていたHDD-DVDレコーダー市場だが、ここにきて息を吹き返しつつあるようだ。
●松下の新DIGAが3週連続で1位を獲得
9月第4週(9月18日-9月24日)の「BCNランキング」では、400GBのHDDを搭載した松下電器産業のHDD-DVDレコーダー「DMR-XW30-S」が販売台数シェア6.9%で1位を獲得した。9月1日に発売したばかりのDIGAの新モデルで、06年9月第2週(9月4日-9月10日)に初めて1位を獲得して以来、3週間連続で首位を維持している。
地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、デジタル放送の2番組同時録画ができるのが最大の特徴。もちろんアナログチューナーも1基搭載しているので、「デジ×デジ」だけではなく、「デジ×アナ」の2番組同時録画も可能。SDカードスロットも備える。
ハイビジョン映像をきれいに見せるため「美画質エンジン」を新たに搭載。デジタル信号特有のブロックノイズをカットし、映像シーンに応じて本来のハイビジョン映像が持つ美しさを忠実に再現する画像処理(HDオプティマイザー)を行う。これにより、大画面でもノイズが少ない高精細な映像を楽しむことができる。
また松下の薄型テレビ「VIERA(ビエラ)」とHDMIケーブルで接続して、1つのリモコンで2つの機器をコントロールする「VIERA Link(ビエラリンク)」にも対応。「VIERA」のリモコンに搭載されている「番組表ボタン」を押すだけでHDD-DVDレコーダーの電源が入り、番組表を表示できる。「VIERA Link」搭載のおかげで「VIERA」とのセット購入や、「VIERA」購入者による指名買いなどもあるようだ。
●3in1が人気のソニー、VHSのニーズはまだまだ高い
2位はソニーのスゴ録「RDR-VH85」で、販売台数シェアは5.4%。VHSテープも使える3in1タイプで、160GBのHDDを搭載する。地上アナログチューナーをHDD/DVD用とVHS用にそれぞれ1基ずつ搭載し、「HDD×VHS」、「DVD×VHS」で同時録画ができる。
VHS・HDD・DVDの3つのメディアを使い分けながら双方向のダビングが可能。手持ちのVHSテープをDVDへ保存するなど、テープの整理にも活用できる。また電源OFFの状態からでも素早く電子番組表(EPG)や予約リストを表示したり、HDDで録画・再生ができる「高速起動モード」を搭載した。2月の発売直後から上位10位以内で推移し続けているロングセラーモデルだ。VHSを搭載して地上アナログチューナーを2基備えている割には、大手家電量販店で4万円台半ばという値ごろ感もあって、人気を集めているようだ。
販売台数シェア5.2%で3位にランクインしたシャープの「DV-ARW22」は250GBのHDDと、地上・BS・110度CSデジタルチューナー2基を搭載した、デジタルハイビジョンレコーダー。松下の「DMR-XW30-S」と同様アナログチューナーも搭載しているので、「デジ×デジ」「デジ×アナ」の同時録画が可能。
同社の液晶テレビ「AQUOS」の高画質技術のノウハウを活かした「アクオス画像エンジン」や、共通のデザイン・操作性となる「高精細デジタル番組表」などを搭載し、「AQUOS」との親和性を高めたのも特徴だ。
●新モデル効果で前年割れから復活できるか?
HDD-DVDレコーダー市場は、サッカー・ワールドカップの「特需」効果があった5月と6月だけは前年を上回る売り上げを記録したものの、それ以外の月は販売台数・金額ともに前年同月比2ケタ減の水準で推移している。しかし、販売台数で前年同月比78.5%に終わった7月をボトムに、9月は台数ベースで9ポイントアップの87.5%、金額ベースでも13.3ポイントアップの95.3%にまで回復してきた。ここにきて少し潮目が変わってきたようだ。
また、台数よりも金額の回復ペースが急なのは、単価の高い新モデルが健闘し、市場全体の底上げをしているためと思われる。新モデルの登場はまだ続く。10月には松下の3in1タイプのほか日立、パイオニアが、11月には東芝とソニーがひかえており、11月中旬以降に各社の新モデルが出揃う。新モデル効果に地デジ対応機への移行需要も加わると、今年の年末商戦では前年を上回るレベルにまで回復する可能性も見えてきた。
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。
HDD-DVDレコーダーの秋冬モデルが店頭に並び始めた。なかでも勢いがあるのは、9月発売ながら3週連続で1位を走る松下のDIGA。「BCNランキング」で見ると、そのほかの新モデルもそれぞれ順調な立ち上がりを見せている。W杯後に再び前年割れを記録して低迷が続いていたHDD-DVDレコーダー市場だが、ここにきて息を吹き返しつつあるようだ。
●松下の新DIGAが3週連続で1位を獲得
9月第4週(9月18日-9月24日)の「BCNランキング」では、400GBのHDDを搭載した松下電器産業のHDD-DVDレコーダー「DMR-XW30-S」が販売台数シェア6.9%で1位を獲得した。9月1日に発売したばかりのDIGAの新モデルで、06年9月第2週(9月4日-9月10日)に初めて1位を獲得して以来、3週間連続で首位を維持している。
地上・BS・110度CSデジタルチューナーを2基搭載し、デジタル放送の2番組同時録画ができるのが最大の特徴。もちろんアナログチューナーも1基搭載しているので、「デジ×デジ」だけではなく、「デジ×アナ」の2番組同時録画も可能。SDカードスロットも備える。
ハイビジョン映像をきれいに見せるため「美画質エンジン」を新たに搭載。デジタル信号特有のブロックノイズをカットし、映像シーンに応じて本来のハイビジョン映像が持つ美しさを忠実に再現する画像処理(HDオプティマイザー)を行う。これにより、大画面でもノイズが少ない高精細な映像を楽しむことができる。
また松下の薄型テレビ「VIERA(ビエラ)」とHDMIケーブルで接続して、1つのリモコンで2つの機器をコントロールする「VIERA Link(ビエラリンク)」にも対応。「VIERA」のリモコンに搭載されている「番組表ボタン」を押すだけでHDD-DVDレコーダーの電源が入り、番組表を表示できる。「VIERA Link」搭載のおかげで「VIERA」とのセット購入や、「VIERA」購入者による指名買いなどもあるようだ。
●3in1が人気のソニー、VHSのニーズはまだまだ高い
2位はソニーのスゴ録「RDR-VH85」で、販売台数シェアは5.4%。VHSテープも使える3in1タイプで、160GBのHDDを搭載する。地上アナログチューナーをHDD/DVD用とVHS用にそれぞれ1基ずつ搭載し、「HDD×VHS」、「DVD×VHS」で同時録画ができる。
VHS・HDD・DVDの3つのメディアを使い分けながら双方向のダビングが可能。手持ちのVHSテープをDVDへ保存するなど、テープの整理にも活用できる。また電源OFFの状態からでも素早く電子番組表(EPG)や予約リストを表示したり、HDDで録画・再生ができる「高速起動モード」を搭載した。2月の発売直後から上位10位以内で推移し続けているロングセラーモデルだ。VHSを搭載して地上アナログチューナーを2基備えている割には、大手家電量販店で4万円台半ばという値ごろ感もあって、人気を集めているようだ。
販売台数シェア5.2%で3位にランクインしたシャープの「DV-ARW22」は250GBのHDDと、地上・BS・110度CSデジタルチューナー2基を搭載した、デジタルハイビジョンレコーダー。松下の「DMR-XW30-S」と同様アナログチューナーも搭載しているので、「デジ×デジ」「デジ×アナ」の同時録画が可能。
同社の液晶テレビ「AQUOS」の高画質技術のノウハウを活かした「アクオス画像エンジン」や、共通のデザイン・操作性となる「高精細デジタル番組表」などを搭載し、「AQUOS」との親和性を高めたのも特徴だ。
●新モデル効果で前年割れから復活できるか?
HDD-DVDレコーダー市場は、サッカー・ワールドカップの「特需」効果があった5月と6月だけは前年を上回る売り上げを記録したものの、それ以外の月は販売台数・金額ともに前年同月比2ケタ減の水準で推移している。しかし、販売台数で前年同月比78.5%に終わった7月をボトムに、9月は台数ベースで9ポイントアップの87.5%、金額ベースでも13.3ポイントアップの95.3%にまで回復してきた。ここにきて少し潮目が変わってきたようだ。
また、台数よりも金額の回復ペースが急なのは、単価の高い新モデルが健闘し、市場全体の底上げをしているためと思われる。新モデルの登場はまだ続く。10月には松下の3in1タイプのほか日立、パイオニアが、11月には東芝とソニーがひかえており、11月中旬以降に各社の新モデルが出揃う。新モデル効果に地デジ対応機への移行需要も加わると、今年の年末商戦では前年を上回るレベルにまで回復する可能性も見えてきた。
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など22社・2200を超える店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。