富士フイルムグループ、10月1日付で持ち株会社制の新経営体制へ
富士フイルムグループは9月19日、持ち株会社「富士フイルムホールディングス」(古森重隆社長)を中心に、富士フイルム(古森重隆社長)と富士ゼロックス(有馬利男社長)の事業会社を傘下に置く新たなグループ経営体制に10月1日から移行すると発表した。07年度に営業利益2000億円を達成し、09年度は売上高3兆1500億円、営業利益2500億円を上回る実績を目指す。
10月1日付で、富士写真フイルムは会社分割で持ち株会社制へ移行し、商号を「富士フイルムホールディングス」に変更する。現在の富士写真フイルムの事業は、新たに設立する「富士フイルム」が継承する。
富士フイルムホールディングスには、事業会社と成長戦略と構造改革を推進する「経営戦略」、富士フイルムグループの技術・知的財産案戦略をマネジメントする「技術戦略」、ステークホルダー(利害関係者)とのコミュニケーション強化やCSR(企業の社会的責任)経営の強化を進める「コーポレートサポート」の3つの機能を持たせる。
グループ経営のガバナンス(統治)強化を図るために、事業会社の重要案件は事前に持ち株会社で審議を行う体制を整備する。持ち株会社を中心にグループの戦略的マネジメントを強化することで、「コラボレーション領域の拡大」「筋肉質な経営体質の実現」「人材の育成と活用」の側面から効果の最大化を図る。
富士フイルムグループでは販売、機器製造や物流などの子会社統合、三協化学やフジノンの完全子会社化、連結ベースでのCMS(キャッシュマネジメントシステム)の導入など「連結経営強化」に向けた施策も進めており、新経営体制でグループの連結経営力を強化したい考え