ソフォス、8月の「月間トップ10ウイルス」を発表、脅威対策の低さが浮き彫りに
ソフォス(アラン・ブロデリック社長)は9月1日、06年8月のコンピュータウイルスの報告数をまとめた「トップ10ウイルス」を発表した。
トップ10は、「Netsky-P」(19.9%)、「Mytob-AS」(15.8%)、「Bagle-Zip」(8.0%)、「Nyxem-D」(6.4%)、「Netsky-D」(4.4%)、「Mytob-C」(4.1%)、「Mytob-E」(3.2%)、「Mydoom-O」(3.0%)、「Zafi-B」(2.7%)、「Mytob-FO」(1.5%)という結果だった。
7月から大きな動きがないなかで、05年5月以来チャートから姿を消していた「Mytob-E」が7位に再浮上。上位2位の「Netsky-P」「Mytob-AS」も05年8月に最も猛威を振るっていた。同社はこの結果を、ITセキュリティの意識向上に向けた教育や啓蒙活動が行われている一方で、依然として「脅威について知らない」「脅威への感染を気にしていない」というユーザーが数多く存在し、必要なマルウェア(悪意のあるソフト)対策をとらずにインターネットを利用していることの表れだと推測している。
8月に世界中で送受信された全メールのうち、悪意のあるものは278通に1通の割合(0.4%)にまで下落。05年8月には50通に1通の割合だったことを考えると大きな変化といえる。しかし、脅威は相変わらず増加を続けており、同社が8月に検知した新規の脅威は1998件に上り、阻止した脅威の総数は18万6665件だった。新規の脅威のうち、71.8%は特定のグループを狙って配信されたトロイの木馬で、不特定多数にワームを送りつける従来の手法とは異なっている。
8月に同社が報告を受けた偽ウイルス情報のワースト10は、「Olympic torch」(11.0%)、「Hotmail hoax」(8.5%)、「Bonsai kitten」(4.6%)、「Budweiser frogs screensaver」(3.8%)、「Meninas da Playboy」(3.4%)、「MSN is closing down」(3.1%)、「Bill Gates fortune」(2.8%)、「Justice for Jamie」(2.8%)、「A virtual card for you」(2.6%)、「Mobile phone hoax」(1.7%)という結果だった。