KDDI、新データ通信インフラを使った新サービスと対応端末を発表

サービス

2006/08/28 23:05

 KDDI(小野寺正社長)は8月28日、携帯電話サービス「au」で12月から始めるデータ通信インフラ「EV-DO Rev.A」と、9月に開始するコンテンツの一斉同時配信機能「BCMCS」を使った新サービスと対応する携帯電話端末を発表した。端末は9月から順次発売する。

 KDDI(小野寺正社長)は8月28日、携帯電話サービス「au」で12月から始めるデータ通信インフラ「EV-DO Rev.A」と、9月に開始するコンテンツの一斉同時配信機能「BCMCS」を使った新サービスと対応する携帯電話端末を発表した。端末は9月から順次発売する。


 新サービスは情報の一斉配信サービスやテレビ電話サービスなど8つを提供。「BCMCS」を利用したサービスは、自動一斉配信サービス「EZチャンネルプラス」「EZニュースフラッシュ」を9月に開始。一方、「EV-DO Rev.A」を使ったサービスでは、最大5人まで同時通話が可能なテレビ電話サービスを12月から始める。

 「EZチャンネルプラス」は登録した映像番組を決まった曜日の深夜から早朝の間に自動配信するサービス。通信料は月額315円、情報料は無料で、何番組でも登録できる。コンテンツの動画フォーマットには圧縮率の高い「H.264」を採用。現行の番組配信サービス「EZサービス」よりも高画質で滑らかな映像を楽しめる。

 開始当初は音楽番組「LISMO channel」、ニュース・天気予報などの情報番組「EZ TODAY'sウォッチプラス」、ランキングや洋・邦楽のアーティストの動画コメントを配信する「着うた♪ランキングプラス」、吉本興業のお笑い芸人のコントや漫才などを提供する「吉本興業プラス」の4番組を配信する。

 「EZニュースフラッシュ」は毎日6時から24時まで1時間ごとに最新ニュース、3時間ごとに天気・気温情報を配信する情報サービス。情報料、通信料とも無料。情報を受信すると携帯電話の待ち受け画面に選択した地域の天気アイコンや「主要」「芸能」「スポーツ」の3ジャンルのニュースがテロップ風に常時表示される。興味のある情報をクリックすると詳細情報を閲覧が可能なほか、関連するEZwebのWINポータルサイトに直接アクセスすることもできる。

 そのほか、メールや写真などをウェブサーバー上に保存できる「au My Page」、アドレス帳を専用サーバーに無料で保存可能な「アドレス帳預けて安心サービス」なども提供する。

 新サービスに対応端末は東芝製「DRAPE(ドレープ)」「W47T」、日立製「W43H」、カシオ製「W43CA」の4機種。「W43H」、「W43CA」は「EZチャンネルプラス」「EZニュースフラッシュ」のみ対応。「DRAPE」「W47T」はテレビ電話サービス、「EZチャンネルプラス」「EZニュースフラッシュ」に対応する。

 そのほか、au初のシャープ製端末「W41SH」、薄さ15mmの京セラ製端末「W44K」など合計12機種を発売する。また、新端末のうち5機種が「おサイフケータイ」端末で、JCBの携帯クレジットサービス「QUICPay(クイックペイ)」のソフトをプリンストールした。

 さらに全機種で音質面の強化を図った。ヤマハ製の音楽チップを搭載し、圧縮で失われたデータを取り戻す技術「DBEX」を採用し、機種ごとにチューニングなども実施した。ソニー製の高音質イヤホン「MDR-E0931」も全モデルに付けた。

 KDDIでは新サービスや新端末を10月から始まる同じ電話番号で携帯会社を変更できる「ナンバーポータビリティー(MNP)」で、ユーザー獲得の切り札にしたい考え。発表会で小野寺正社長は「(ナンバーポータビリティーは)他の携帯電話会社のユーザーにauを使ってもらう大きなチャンス。また、MNPでauに加入する手数料を無料にしたり、10月前に加入予約できるサービスなども行い、シェア30%を獲得する」と自信を見せた。