オネステック、外出先から自宅のテレビが見られる「MY-IPTV Anywhere」
オネスト・テクノロジー(オネステック)は7月27日、自宅のテレビを遠隔視聴できるソフト「MY-IPTV Anywhere」を、ダウンロード販売サイト「Vector」を通じて8月4日から販売すると発表した。パッケージ版も9月中旬に発売する予定。価格は、ダウンロード版が4200円、パッケージ版が9800円。
「MY-IPTV Anywhere」は、2台のパソコンを利用して、外出先からインターネット経由で自宅のテレビを視聴できるソフト。TVチューナーを搭載した自宅のパソコンに、受信したテレビ放送をリアルタイムに圧縮してインターネット経由で伝送する「サーバーソフト」と、テレビ視聴用の別のパソコンに「クライアントソフト」をインストールして利用する。
「海外旅行先や外出先で自宅のテレビ番組を見る」というコンセプトの個人向けTVストリーミング製品はほかにもあるが、「MY-IPTV Anywhere」は手軽な価格で視聴環境を構築できるのが特徴。配信フォーマットには、個人向けでは業界初の「H.264(MPEG-4 AVC)」を採用。従来のMPEG-4やWMV9などに比べ、低いビットレートでもノイズが出にくく、高画質で映像を配信できる。
リモート録画や番組予約、録画した番組のDVDに書き込むことも可能。オネスト・テクノロジーでは、ソフトの自動アップデート機能を利用し、タイムシフト再生機能やリモート録画予約機能など新たな機能も随時追加していく予定。また、今秋以降には、無線LANを搭載したWindows Mobile用の視聴用クライアントソフトもリリースし、モバイル端末でも視聴できるようにする計画。対応OSは、Windows XP、2000。
同社では、個人ユーザー向けの販売に加え、ソフト単体、同社製テレビキャプチャボックスとのセット、中間サーバーを含むトータルソリューションなどの形態で企業へのOEM提供も行う。すでに現在、ISPやパソコン周辺機器メーカーなどとの交渉が進行しているという。幅広い業種にOEM提供していくことで「MY-IPTV Anywhere」のプラットフォームの普及を図る。
オネスト・テクノロジーは98年設立。本社は大韓民国大田広域市で、デジタル映像分野のパソコン用ソフトの開発・販売を手がける。日本でも2000年から、パソコン周辺機器のバンドルソフトやパッケージソフトをOEM(相手先ブランドによる生産)供給してきた。なお、H.264コーデックを用いたP2P(ピア・ツー・ピア)動画配信技術については、日本、韓国をはじめとする世界127か国で特許を出願している。