AMD、なぜATIを買収したのか? 両社の幹部が都内で会見、狙いなど明かす
米AMDのヘンリー・リチャード執行副社長と、加ATIテクノロジーズのリック・ヘグバーグ上級副社長は7月27日、都内ホテルで共同記者会見を行い、AMDによるATI買収の狙いなどを明かした。
今回の買収は、AMDが45億ドル規模の資金を投じATIを完全子会社化、AMDのマイクロプロセッサ技術と、ATIのグラフィックス、チップセット、家電の技術を融合させていくというもの。「成長、革新、選択という3つの要素から見て、最高の組み合わせが実現した」(ヘンリー・リチャードAMD執行副社長)としている。両社の技術を融合させることで、07年には「ATIの省エネルギー技術を生かし、ノートパソコン用に低消費電力のプロセッサをまず提供する」(同)予定だ。
「08年以降には、現在の技術的な枠組みを超えたプロセッサ技術の変革を計画しており、マイクロプロセッサとグラフィックス・プロセッサを組み合わせたチップ別のプラットフォームによって、汎用、メディア中心、データ中心、グラフィックス中心のプロセッサに対する需要の増加に応えていく」(リック・ヘグバーグATI上級副社長)としている。
今回の買収は、1年ほど前両氏が会食、酒を飲みながら業界の将来像などの話をしたことが契機になったという。それだけに、息のあったところを見せ、プレゼンテーションも両氏が代わる代わる発言する形で進められた。リチャード執行副社長はワールドワイドセールス/マーケティング最高責任者、ヘグバーグ氏はワールドワイドセールス上級副社長としてリチャード最高責任者を補佐していく。