MSOL、位置検知システム用小型Wi-Fiタグ、緊急信号発信機能も

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2006/06/27 12:22



 丸紅ソリューション(MSOL、吉光澄社長)と米エカハウ社(アンティ・コーホネン社長)は6月26日、エカハウ社が開発したリアルタイム位置検知システム(RTLS)の専用Wi-Fiタグ「T301-A」を、9月に日本市場で発売すると発表した。

 「T301-A」は、無線LANを利用したRTLSソフトウェア「エカハウ・ポジショニング・エンジン」向けの専用Wi-Fiタグ。サイズは縦44×横55×幅19mm、重さ50gと小型・軽量で、バッテリー寿命は最長5年間。本体に赤と緑のLEDと2個の「コールボタン」を搭載する。「コールボタン」は、タグからの緊急信号の送信に使用し、「誰が」「どこで」緊急信号を発信したかを検知する。

 タグは「エカハウ・ポジショニング・エンジン」を搭載したRTLS管理サーバーと「T301-A」間の双方向通信ができるのが特徴。管理メニューから無線LAN経由で「T301-A」の設定を変更できるほか、特定のタグからブザー音やLEDを点灯させたり、タグのファームウェアを一括更新することができる。

 たとえば、在庫管理などで使用した場合、目的の商品がどこにあるかを見つけ出すために、特定タグのLEDを点灯させたり、ブザー音を鳴らすことが可能。医療分野での機器や職員、患者の位置確認・追跡や、緊急時の通報など、さまざまな分野への応用が期待できる。

 「T301-A」の価格は未定だが、米国では1個あたり50ドル程度の見込み。「エカハウ・ポジショニング・エンジン」の価格は75万円から。MSOLでは、米国での発売と同時に国内販売を開始、SIとの協業によるソリューション提供やアプリケーション開発パートナー企業と協調した直販により、販売開始後1年間で1.5億円、2年後4億円の売り上げを目指す。