アップル、映画の現場で使える合成ソフト「Shake」を6万2000円に大幅値下げ
アップルコンピュータ(アップル)は6月20日、プロ向けビジュアル合成ソフト「Shake 4.1」を発表、価格を従来の33万円から、同社の統合ビデオ制作ツール「Final Cut Studio」のプラグイン相当の「6万2000円」に大幅に値下げした。6月22日から順次発売する。
同ソフト初のUniversalバージョンで、従来のPowerPCでもインテル製CPUでもどちらを搭載したMacintoshでもネイティブに動作する。とくにインテルベースのMacで高い性能を発揮し、「MacBook Pro」を使った性能テストでは、色補正、ワーピング、フィルタの適用など使用頻度の高い作業が、従来の「PowerBook G4」に比べて最大3.5倍の速度で処理できたという。「MacBook Pro」と「Shake 4.1」を組み合わせれば、ロケ現場で直接、HD、2K、4Kの撮影映像で合成できる環境が整う。
「Shake」は、ビジュアルエフェクトの合成を行うツール。「Final Cut Studio」で制作した作品を活用でき、高度な三次元の多面的合成、オプティカルフロー画像処理、スムーズなスタビライズ、画像トラッキングなど、幅広いツールを自由に使える統合ワークフローを実現する。現在、大手映画スタジオや特殊効果制作会社で主要な制作ツールとして使われており、今年のアカデミー賞視覚効果賞受賞作品「キングコング」をはじめ、数多くの作品で、特殊効果の制作に使われている。
なお、既存の「Shake 4」ユーザーは、6000円で「Shake 4.1」にクロスグレードすることができる。詳細は同社サイトに掲載している。