iPod ブラック・ホワイト決戦、逆転に次ぐ逆転の末、軍配はどちらに?
05年9月に発売した携帯オーディオiPod nanoから、アップルは「ホワイト」と「ブラック」のカラーバリエーション展開を始めた。この影響で、各種アクセサリーでも2色展開するサードパーティーが増えており、iPodの色の選択はかなり重要なファクターになってきた。一体どちらの色が人気なのか? さらに今「iPodシリーズの代表」ともいえる一番人気のモデルは? BCNランキングでまとめてみた。
05年9月に発売した携帯オーディオiPod nanoから、アップルは「ホワイト」と「ブラック」のカラーバリエーション展開を始めた。この影響で、各種アクセサリーでも2色展開するサードパーティーが増えており、iPodの色の選択はかなり重要なファクターになってきた。一体どちらの色が人気なのか? さらに今「iPodシリーズの代表」ともいえる一番人気のモデルは? BCNランキングでまとめてみた。
05年9月の発表当初、iPod nanoのラインアップは、メモリ容量2GBのホワイトとブラック、同4GBのホワイトとブラックの計4モデルだった。今年2月には1GBモデルがそれぞれの色で追加され、現在は計6モデル。一方、HDDタイプの元祖「iPod」では、05年10月に動画再生に対応した「第5世代iPod」を投入。HDD容量30GBと60GBの2種類、iPod nanoと同じホワイトとブラックの2色の計4モデルが発売された。こうしてiPod nano、iPodともに2色の展開になり「ブラック」対「ホワイト」決戦の火蓋が切って落とされた。
●下馬評どおり「ホワイト」優勢でスタートしたが……
その戦況は、iPod nanoと第5世代iPodの10機種について集計した「ホワイト」「ブラック」比率の推移を見ると明らかだ。iPod nano発売第1週目、05年9月第2週(05年9月5日-9月11日)は、下馬評どおりシェア61.2%で「ホワイト」が圧勝。その後も白が好調で、3週後の05年9月4週(05年9月19日-9月25日)には68.0%まで差を広げ、完全に「勝負あった」と思われた。
しかし翌週(05年9月26日-10月2日)、「ホワイト」が突如38.2%にダウン。機種別ランキングでも、それまで1位だった「iPod nano 2GB ホワイト」が首位の座から転がり落ち、代わって「iPod nano 2GB ブラック」がトップをもぎ取る下克上。発売直後の不安定な供給状態が「ホワイト」の敗因とも思われるが、この「ブラック」大逆転劇は鮮やかだった。さらにiPodのモデルチェンジにより、従来白しかなかった「iPod」にも新たに「ブラック」が加わり、iPod nanoと新iPodの合算による「ブラック」陣営の天下は、10月半ばまで4週ほど続く。
●「4週天下」で再びの逆転劇
ところが、05年10月第4週(05年10月24日-10月30日)、軍勢を整えた「ホワイト」が「ブラック」を再逆転。以降、おおむね「ホワイト」6対「ブラック」4の比率で「ホワイト」の天下が続いている。ちなみに05年9月第2週から直近週までの対象機種の総販売台数を合算し、iPod nano、iPodそれぞれ色別に集計すると、iPod nanoのホワイトが46.2%で1位、同ブラックが29.3%で2位、iPodのホワイトが13.9%、同ブラックが10.6%の順となった。
「iPod nano 2GB ホワイト」は、色別の比率で「ホワイト」が「ブラック」を逆転した1週後に、機種別ランキング1位の座を奪還。それから約8か月間、なんと33週連続と破竹の勢いで販売台数シェア1位を走り続けている。今や「iPod nano 2GB ホワイト」は、iPodファミリーの一番人気モデルといってよいだろう。
06年6月第2週(06年6月5日-11日)での機種別ランキングを見ると、1位の「iPod nano 2GB ホワイト」に続くのは白ばかり。2位は「iPod nano 1GB ホワイト」、3位は「iPod nano 4GB ホワイト」。4位になってやっと「iPod nano 2GB ブラック」が登場。HDDタイプのiPodでも、ホワイトがブラックの順位を上回っている状況だ。
●続く携帯オーディオのiPod天下
機種別ランキングではここ1か月、不動の1位の下で、「iPod nano 4GB ホワイト」と「1GB ホワイト」が週ごとに入れ替わる熾烈な2位争いを繰り広げている。1GBあたりの価格は4GBモデルが最も安いが、販売価格は当然ながら1GBモデルのほうが安い。HDDタイプのiPodは、nanoに比べると順位は総じて低く、コストパフォーマンスより「買いやすさ」を求めるユーザーが多いことがうかがえる。
さて、アップル以外のメーカーに目を転じてみると、6月第2週は、ちょうど発売第1週目だったこともあり、6月10日発売のソニーの新製品「ウォークマン Eシリーズ」が「NW-E003(B)」の10位を筆頭に、上位20位までに数多くランクインした。アップル、ソニー以外では、シャープの「MP-S200-S」が18位に食い込むのみの状況で、アップルの強さは相変わらずだ。このiPod天下、果たしていつまで続くのだろうか?
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・約2200の店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。
05年9月に発売した携帯オーディオiPod nanoから、アップルは「ホワイト」と「ブラック」のカラーバリエーション展開を始めた。この影響で、各種アクセサリーでも2色展開するサードパーティーが増えており、iPodの色の選択はかなり重要なファクターになってきた。一体どちらの色が人気なのか? さらに今「iPodシリーズの代表」ともいえる一番人気のモデルは? BCNランキングでまとめてみた。
05年9月の発表当初、iPod nanoのラインアップは、メモリ容量2GBのホワイトとブラック、同4GBのホワイトとブラックの計4モデルだった。今年2月には1GBモデルがそれぞれの色で追加され、現在は計6モデル。一方、HDDタイプの元祖「iPod」では、05年10月に動画再生に対応した「第5世代iPod」を投入。HDD容量30GBと60GBの2種類、iPod nanoと同じホワイトとブラックの2色の計4モデルが発売された。こうしてiPod nano、iPodともに2色の展開になり「ブラック」対「ホワイト」決戦の火蓋が切って落とされた。
●下馬評どおり「ホワイト」優勢でスタートしたが……
その戦況は、iPod nanoと第5世代iPodの10機種について集計した「ホワイト」「ブラック」比率の推移を見ると明らかだ。iPod nano発売第1週目、05年9月第2週(05年9月5日-9月11日)は、下馬評どおりシェア61.2%で「ホワイト」が圧勝。その後も白が好調で、3週後の05年9月4週(05年9月19日-9月25日)には68.0%まで差を広げ、完全に「勝負あった」と思われた。
しかし翌週(05年9月26日-10月2日)、「ホワイト」が突如38.2%にダウン。機種別ランキングでも、それまで1位だった「iPod nano 2GB ホワイト」が首位の座から転がり落ち、代わって「iPod nano 2GB ブラック」がトップをもぎ取る下克上。発売直後の不安定な供給状態が「ホワイト」の敗因とも思われるが、この「ブラック」大逆転劇は鮮やかだった。さらにiPodのモデルチェンジにより、従来白しかなかった「iPod」にも新たに「ブラック」が加わり、iPod nanoと新iPodの合算による「ブラック」陣営の天下は、10月半ばまで4週ほど続く。
●「4週天下」で再びの逆転劇
ところが、05年10月第4週(05年10月24日-10月30日)、軍勢を整えた「ホワイト」が「ブラック」を再逆転。以降、おおむね「ホワイト」6対「ブラック」4の比率で「ホワイト」の天下が続いている。ちなみに05年9月第2週から直近週までの対象機種の総販売台数を合算し、iPod nano、iPodそれぞれ色別に集計すると、iPod nanoのホワイトが46.2%で1位、同ブラックが29.3%で2位、iPodのホワイトが13.9%、同ブラックが10.6%の順となった。
「iPod nano 2GB ホワイト」は、色別の比率で「ホワイト」が「ブラック」を逆転した1週後に、機種別ランキング1位の座を奪還。それから約8か月間、なんと33週連続と破竹の勢いで販売台数シェア1位を走り続けている。今や「iPod nano 2GB ホワイト」は、iPodファミリーの一番人気モデルといってよいだろう。
06年6月第2週(06年6月5日-11日)での機種別ランキングを見ると、1位の「iPod nano 2GB ホワイト」に続くのは白ばかり。2位は「iPod nano 1GB ホワイト」、3位は「iPod nano 4GB ホワイト」。4位になってやっと「iPod nano 2GB ブラック」が登場。HDDタイプのiPodでも、ホワイトがブラックの順位を上回っている状況だ。
●続く携帯オーディオのiPod天下
機種別ランキングではここ1か月、不動の1位の下で、「iPod nano 4GB ホワイト」と「1GB ホワイト」が週ごとに入れ替わる熾烈な2位争いを繰り広げている。1GBあたりの価格は4GBモデルが最も安いが、販売価格は当然ながら1GBモデルのほうが安い。HDDタイプのiPodは、nanoに比べると順位は総じて低く、コストパフォーマンスより「買いやすさ」を求めるユーザーが多いことがうかがえる。
さて、アップル以外のメーカーに目を転じてみると、6月第2週は、ちょうど発売第1週目だったこともあり、6月10日発売のソニーの新製品「ウォークマン Eシリーズ」が「NW-E003(B)」の10位を筆頭に、上位20位までに数多くランクインした。アップル、ソニー以外では、シャープの「MP-S200-S」が18位に食い込むのみの状況で、アップルの強さは相変わらずだ。このiPod天下、果たしていつまで続くのだろうか?
*「BCNランキング」は、全国のパソコン専門店や家電量販店など18社・約2200の店舗からPOSデータを日次で収集・集計しているPOSデータベースです。これは日本の店頭市場の約4割をカバーする規模で、パソコン本体からデジタル家電まで115品目を対象としています。