REX、課金も可能な禁煙推進型の喫煙室、入退室管理システムを応用して

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2006/05/30 15:32



 リコーエレメックス(REX、橋本誠社長)は5月29日、禁煙および喫煙量の削減を推進する「禁煙推進システム」を開発したと発表した。世界禁煙デーにあたる5月31日から同社の喫煙室で試験運用を開始し、9月末頃までに商品化を目指す。

 喫煙室に専用の入退室管理システムを取り付け、在室時間を記録。滞在時間からたばこが健康に与える影響をなど推計して利用者へ情報提供し、禁煙または喫煙量の削減を促す。

 喫煙室の利用者を事前登録しカードキーを発行。これを喫煙室出入り口のカードリーダーにかざして鍵を開けて入室する。退室時も同様にカードをかざしてドアの鍵を開けて退出する。このシステムによって喫煙者ごとに喫煙室の入退出履歴を記録。滞在時間によって健康に与える影響度を算出して各喫煙者に1ヵ月に1度、情報提供していく。情報提供はイントラネットを利用し、各登録者に与えられたIDとパスワードで自分の情報だけが閲覧できる。また、その月の喫煙室での累計在室時間はいつでも知ることができる。

 滞在時間を元に推計して表示する内容は、推定喫煙本数や推定たばこ代など。さらに主流煙・副流煙の吸気量や健康影響物質の吸気量も推定し、「非喫煙者と比べて**の病気になる可能性が約**倍高い」といった、健康への影響に関するコメントも表示する。

 企業としては、会社で行う保健士などによる健康医療相談の際、喫煙状況の個別データとして利用でき、従業員の健康増進支援に役立てられる。さらに、喫煙室利用者ごとの喫煙室在室時間を管理することも可能。喫煙者全体の喫煙室利用時間削減目標を立てるなど、健康増進や業務効率の向上を数値目標で管理することもできる。

 また、喫煙室利用時間や利用回数の上限値を設定して喫煙室の利用を制限したり、喫煙室の利用状況により、利用者への課金や料金の徴収を行うこともでき、喫煙室の導入・維持経費を利用者が負担して運用する制度に利用することもできる。

 同社では、これまで空気清浄機や喫煙対策機の製造・販売や分煙スペースの提案などを通じて得たノウハウを活かし、喫煙者の健康増進のために禁煙および喫煙量の削減を推進するシステムとして販売していく方針。