NTTドコモ、3.6メガ高速通信「HSDPA」や着うたフルや対応の新FOMAを発表

ニュース

2006/05/11 22:38

 NTTドコモは5月11日、FOMAの最新端末「9シリーズNew Models」8機種を5月から順次発売すると発表した。ドコモ初の「着うたフル」対応端末や3.5世代携帯電話「HSDPA」対応端末などをそろえた。このほか「702i」シリーズではGPS機能を搭載した「SA702i」、きょう体の背面とリアカバー双方に着脱できる「SO702i」も発表した。

 NTTドコモは5月11日、FOMAの最新端末「9シリーズNew Models」8機種を5月から順次発売すると発表した。ドコモ初の「着うたフル」対応端末や3.5世代携帯電話「HSDPA」対応端末などをそろえた。このほか「702i」シリーズではGPS機能を搭載した「SA702i」、きょう体の背面とリアカバー双方に着脱できる「SO702i」も発表した。


 新FOMAのラインアップは「D902iS」「F902iS」「N902iS」「P902iS」「SH902iS」「SO902iWP+」、「DOLCE SL(SH902iSL)」「N902iX HIGH-SPEED」の8機種。「P902iS」は「着うたフル」に対応する端末で、miniSDカードに保存した音楽を再生できるSDオーディオ機能も備える。Bluetoothも搭載し、別売りの対応ワイヤレスヘッドホンで音楽を聴くこともできる。一方、「F902iS」にはウィンドウズ・メディア・オーディオ対応のミュージックプレーヤーを搭載。PCからWMA形式の音楽ファイルを取り込み、再生することができる。PC向けの音楽配信サービスからダウンロードした曲を転送することも可能で、PCからの転送速度を従来よりも6倍に高速化した。



 「N902iX HIGH-SPEED」は今回の目玉となるHSDPA対応端末で、受信が最速で毎秒3.6メガビットの高速パケット通信が可能。着うたフルにも対応する。さらにカード型の「FOMA M2501 HIGH-SPEED」も発売。PCMCIA TypeII 規格に準拠しており、PCのPCMCIAスロットに差し込んでデータ通信ができる。HSDPAサービスは現行のFOMAのパケット通信料で利用でき、夏頃開始の予定。


 なおドコモではHSDPAサービスの開始にあわせ、専用の音楽配信サービス「ミュージックチャネル」を開始する。事前にチャネルを選んでおけば深夜に自動で配信。1回に10曲程度、最大25MBで、着うたフル並みの音質の音楽ファイルで構成する。エイベックスネットワークやドワンゴなどがコンテンツを提供。また、動画配信サービス「iモーション」でも容量が5MBのダウンロードサービスを始める。

 音楽配信サービスでは、au(KDDI)が、着うたフルをはじめ携帯とPC連携型の音楽配信サービス「LISMO(リスモ)」で先行している。ドコモでは音楽機能を強化した端末や音楽配信サービスを本格的に展開することで、若年層の取りこぼしを防ぎながら、同じ電話番号で携帯会社を変更できる「ナンバーポータビリティー」対策として利用者を囲い込みたい考え。

 新端末ではほかにも、全機種に携帯クレジットサービス「DCMX」のiアプリをプリインストールし、セキュリティ機能も強化した。「SH902iS」「N902iS」「P902iS」は携帯のカメラで顔を写し、事前に撮影した顔写真と照合する顔認証機能、「D902iS」ではユーザーの声でロックを解除する声認証機能、「F902iS」は指紋認証機能を搭載した。

 また新たに、携帯電話を紛失、置き忘れた時にドコモのセンターに連絡すれば、決済機能や電話帳などの機能をロックする「おまかせロック」、電話帳のデータをドコモが預かる「電話帳お預かりサービス」など、セキュリティ関連のサービスも開始する。

 ドコモでは、携帯電話を使った決済サービスを収益の新たな柱として位置づけているが、利用者からはセキュリティ面での不安の声も聞かれている。そこでそうした機能やサービスを強化・拡充して安全面をアピールし、ユーザーの不安を取り除いて利用促進を加速する狙い。