ヤフー、10周年記念で創業者ヤン氏がプレゼン、Web2.0で最重要なのは「人」
ヤフー(井上雅博代表取締役社長)は3月28日、この4月1日に迎えるYahoo!JAPANのサービス開始10周年を記念して都内で記者会見を開いた。これにあわせ米Yahoo!創業者の一人、ジェリー・ヤン取締役が来日、同社のこれからの方向性についてプレゼンテーションを行った。
ヤフー(井上雅博代表取締役社長)は3月28日、この4月1日に迎えるYahoo!JAPANのサービス開始10周年を記念して都内で記者会見を開いた。これにあわせ米Yahoo!創業者の一人、ジェリー・ヤン取締役が来日、同社のこれからの方向性についてプレゼンテーションを行った。
ヤン取締役は冒頭で、「消費者と企業にとって必要不可欠なグローバルインターネットサービスを提供していくという点はこれまでもこれからも変わらない」と前置きしたうえで、Web2.0について「オープンなサービスとコミュニティを通じて、人々が発見し、使い、共有し、拡大し、人々をつないでいくもの」と定義。「Yahoo!が提供していくのは、マスメディアではなくMyメディア。さらに、信頼でき、身近に感じるコミュニティがベースとなる社会的なWeb、すなわちOur(私たちの)メディアに進化していく」と語った。そして「これからの10年は、Web2.0を活用したソーシャルメディアを生み出していく」とWeb2.0型ビジネスに本格的に取り組むことを明言。「そこで最も大切なのは人である」と強調した。
一例として、日本でもβ版サービスを開始しているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Yahoo!360°」や写真共有サービスの「Flickr」、ソーシャルブックマークサービスの「del.icio.us」などを紹介。利用者自身がコンテンツを作り、コミュニティを創造する姿を描きながら、「今後もユーザーが発信者となり作り出すコンテンツとコミュニティをもとにしたシステムの構築と拡大を図る」と方針を示した。
Web2.0を推進しながらイニシアティブをとっていくための戦略として、オープンなAPIサービスの提供をさらに進めていくことが重要であることも指摘。ヤン取締役は「ユーザーにはYahoo!のサービスを活用したコンテンツを作ってもらいたい。Yahoo!は例えばソーシャル・ブックマーク、写真、地図、検索、カレンダといったAPIサービスを提供していくが、さらにこれらを継続的に利用してもらうだけの価値も同時に提供し続けていきたい」と述べた。また、サービスを提供する端末としてパソコンや携帯電話だけでなくテレビも検討しているとした。
Googleについては、「強力なライバルとして認識している」としながら、「Yahoo!は、コミュニティ、ソーシャルウェブなどのサービスで差別化を図っていく」と違いを強調。「インターネット業界における競争はこれまでも厳しかったが、切磋琢磨することで業界が成長し、利用者の利便性も大幅に向上してきた」として、今後も激しい競争環境が続くとの見方を示した。
続いて壇上に立ったヤフーの井上社長は、これからのYahoo!JAPANについて説明。「4月1日にソーシャルネット事業部、地域サービス事業部、モバイル事業部新設するが、これらが今後やりたいことを象徴している」と述べ、「これからの10年」に踏み出す同社の方針を語った。
Web2.0に向かってSNSに取り組む「ソーシャルネット事業部」では、ユーザーが情報の発信者となる流れを推し進め、「Flickr」や「del.icio.us」などのサービスも提供していく。「地域サービス事業部」では、身近な生活圏がターゲット。ネット利用者と密着することで、より接近していくネットとリアル社会で有用なサービスを提供する。一方「モバイル事業部」では、ボーダフォンの買収による携帯電話事業、携帯端末などパソコン以外でのサービス提供に取り組んでいく。
井上社長はこれまでの10年間を振り返り、「いかに多くのアクセスを得るかという“量の拡大”の時代だった」としながら、これからの10年について、「一人一人の利用頻度や利便性を高めながら、十分に信頼されるメディアを目指し、“質”を高めていく時代」として、「量」から「質」への転換を語った。
一方、Web2.0型のコンテンツと収益の関連について、「直接的に関わってくることはないが、Web2.0はユーザーとより密着するサービス。一般の消費者がさらにWebを使うようになれば、広告媒体としての価値も上がり、広告収益の向上も期待できる」と広告の拡大について触れるにとどまった。
最後に井上社長は、10周年の記念事業を発表した。団塊の世代を中心とする提案参加型サービス「Yahoo!セカンドライフ」の立ち上げやインターネットの健全な発展と災害時の緊急資金支援の2つを目的とした「Yahoo!基金」の創設、今後のインターネットの技術研究開発とインターネット環境の発展への寄与を目的とした生活総合研究機関「Yahoo!ラボ」(仮称)を設立の3つ。「社会貢献を目指したサービス展開もしていく」と意気込みを語った。
ヤフー(井上雅博代表取締役社長)は3月28日、この4月1日に迎えるYahoo!JAPANのサービス開始10周年を記念して都内で記者会見を開いた。これにあわせ米Yahoo!創業者の一人、ジェリー・ヤン取締役が来日、同社のこれからの方向性についてプレゼンテーションを行った。
ヤン取締役は冒頭で、「消費者と企業にとって必要不可欠なグローバルインターネットサービスを提供していくという点はこれまでもこれからも変わらない」と前置きしたうえで、Web2.0について「オープンなサービスとコミュニティを通じて、人々が発見し、使い、共有し、拡大し、人々をつないでいくもの」と定義。「Yahoo!が提供していくのは、マスメディアではなくMyメディア。さらに、信頼でき、身近に感じるコミュニティがベースとなる社会的なWeb、すなわちOur(私たちの)メディアに進化していく」と語った。そして「これからの10年は、Web2.0を活用したソーシャルメディアを生み出していく」とWeb2.0型ビジネスに本格的に取り組むことを明言。「そこで最も大切なのは人である」と強調した。
一例として、日本でもβ版サービスを開始しているソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)「Yahoo!360°」や写真共有サービスの「Flickr」、ソーシャルブックマークサービスの「del.icio.us」などを紹介。利用者自身がコンテンツを作り、コミュニティを創造する姿を描きながら、「今後もユーザーが発信者となり作り出すコンテンツとコミュニティをもとにしたシステムの構築と拡大を図る」と方針を示した。
Web2.0を推進しながらイニシアティブをとっていくための戦略として、オープンなAPIサービスの提供をさらに進めていくことが重要であることも指摘。ヤン取締役は「ユーザーにはYahoo!のサービスを活用したコンテンツを作ってもらいたい。Yahoo!は例えばソーシャル・ブックマーク、写真、地図、検索、カレンダといったAPIサービスを提供していくが、さらにこれらを継続的に利用してもらうだけの価値も同時に提供し続けていきたい」と述べた。また、サービスを提供する端末としてパソコンや携帯電話だけでなくテレビも検討しているとした。
Googleについては、「強力なライバルとして認識している」としながら、「Yahoo!は、コミュニティ、ソーシャルウェブなどのサービスで差別化を図っていく」と違いを強調。「インターネット業界における競争はこれまでも厳しかったが、切磋琢磨することで業界が成長し、利用者の利便性も大幅に向上してきた」として、今後も激しい競争環境が続くとの見方を示した。
続いて壇上に立ったヤフーの井上社長は、これからのYahoo!JAPANについて説明。「4月1日にソーシャルネット事業部、地域サービス事業部、モバイル事業部新設するが、これらが今後やりたいことを象徴している」と述べ、「これからの10年」に踏み出す同社の方針を語った。
Web2.0に向かってSNSに取り組む「ソーシャルネット事業部」では、ユーザーが情報の発信者となる流れを推し進め、「Flickr」や「del.icio.us」などのサービスも提供していく。「地域サービス事業部」では、身近な生活圏がターゲット。ネット利用者と密着することで、より接近していくネットとリアル社会で有用なサービスを提供する。一方「モバイル事業部」では、ボーダフォンの買収による携帯電話事業、携帯端末などパソコン以外でのサービス提供に取り組んでいく。
井上社長はこれまでの10年間を振り返り、「いかに多くのアクセスを得るかという“量の拡大”の時代だった」としながら、これからの10年について、「一人一人の利用頻度や利便性を高めながら、十分に信頼されるメディアを目指し、“質”を高めていく時代」として、「量」から「質」への転換を語った。
一方、Web2.0型のコンテンツと収益の関連について、「直接的に関わってくることはないが、Web2.0はユーザーとより密着するサービス。一般の消費者がさらにWebを使うようになれば、広告媒体としての価値も上がり、広告収益の向上も期待できる」と広告の拡大について触れるにとどまった。
最後に井上社長は、10周年の記念事業を発表した。団塊の世代を中心とする提案参加型サービス「Yahoo!セカンドライフ」の立ち上げやインターネットの健全な発展と災害時の緊急資金支援の2つを目的とした「Yahoo!基金」の創設、今後のインターネットの技術研究開発とインターネット環境の発展への寄与を目的とした生活総合研究機関「Yahoo!ラボ」(仮称)を設立の3つ。「社会貢献を目指したサービス展開もしていく」と意気込みを語った。