トレンドマイクロ、社員所有のPCから情報漏えい、対策ソフトなしに使用して
トレンドマイクロ(エバ・チェン社長兼CEO)で05年3月に、当時社員だった個人所有のパソコンから、6件の顧客との打ち合わせ情報などが漏えいしていたことが分かった。一連の「Winny」環境マシンからの情報流出事故で、情報セキュリティベンダーからの情報漏えいが明らかになったのは今回が初めて。
情報の漏えい元となったのは会社から貸与されていたものではなく個人で所有していたパソコン。ファイル交換ソフト「Winny」がインストールされており、さらにウイルスに感染したため情報が漏れた。
トレンドマイクロでは、事故以前から個人所有のパソコンにもウイルス対策ソフトを導入することを社内規定で義務付けており、同社のセキュリティソフト「ウイルスバスター」を無償提供していたが、この「元社員はウイルスバスターをインストールしていなかった」(同社広報)という。情報漏えいを受けて、トレンドではすでに社内のセキュリティ規定を見直した。なお同社では、流出した情報は、6件の顧客との打ち合わせ情報や商談メモ、および所有者個人の自己目標設定表で、個人情報は含まれていないとしている。