エプソン、中期経営計画「創造と挑戦1000」を策定、「プリンタは量より質」

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2006/03/16 22:15

 セイコーエプソン(花岡清二社長)は3月16日、都内で会見を開き、業績回復と再成長に向けて、中期経営計画「創造と1000」を策定したと発表した。同社の05年度決算予想は、売上高1兆5530億円、経常利益260億円だが、税引前利益はマイナス220億円、純利益はマイナス230億円と、赤字に転落する。

 セイコーエプソン(花岡清二社長)は3月16日、都内で会見を開き、業績回復と再成長に向けて、中期経営計画「創造と1000」を策定したと発表した。同社の05年度決算予想は、売上高1兆5530億円、経常利益260億円だが、税引前利益はマイナス220億円、純利益はマイナス230億円と、赤字に転落する。

 原因について花岡社長は、「エプソンの強みが生かし切れていない、ビジネス環境変化への対応力が不十分、コスト作り込み力不足、短期投資回収力不足」だったと総括、その反省を踏まえて新中期経営計画を策定したと語った。

 具体的には、06年度からの確実な業績回復を実現するとともに、08年度には連結経常利益1000億円以上という目標を掲げた。これを実現するために、(1)事業・商品ポートフォリオの明確化と強化、(2)デバイス事業の構造改革推進、(3)コスト効率の徹底強化、(4)ガバナンス体系の変革、(5)企業風土改革と全員による推進――に取り組む。

 個別事業分野で、インクジェットプリンタ事業については、シングルファンクションプリンタは成熟化に伴い市場は縮小するがフォトプリンタ、マルチファンクションプリンタ、ラージフォーマットプリンタは引き続き成長が見込める。そのため、エプソン・カラーなどを中心とするプレミアムフォト訴求による拡販と、耐候性の高い顔料インクなどの訴求などによるビジネス用途への拡販を進めるなどして、収益力の強化を図る、とした。プリンタ本体については、プリントボリュームが極端に低いモデルを中心に出荷数量を絞り込み、量から質への転換を図る方針を打ち出した。