NTTコムなど3社、バーチャルでメイク塗ったり落としたり、ICタグ活用で実験
NTTコミュニケーションズ(NTTコム、和才博美社長)、セイジョー(塚本厚志社長)、デジタルファッション(坂口嘉之社長)の3社は、無線ICタグを活用したメイクアップシミュレーションの実証実験を行うと発表した。2月下旬から3月上旬の期間限定で実施する。
実験では、ヘルスケアセイジョー茶沢通り店(東京都世田谷区)の化粧品売り場に、デジタルファッションが開発したメイクアップシミュレータを設置し、ICタグを貼付したコーセーの化粧品ブランド「LUMINOUS」を使って行う。
店に来た客が好みの化粧品を選び読み取り装置に置くと化粧品の情報が検索される。さらにカメラで撮影されている顔のリアルタイム映像にメイクアップのシミュレーションが施され、仮想メイク体験ができる仕組み。
利用者は販促用サンプルを塗ったり落としたりする手間や肌への負担がなくなる上、何度でも試せるので、自分で納得のいく化粧品選びができるというメリットがある。一方、販売店や化粧品メーカーは、商品が試された回数から売れ筋情報を把握できるとともに、客単価の向上が見込める。
実験でNTTコムは、ICタグシステムとメイクアップシミュレータとのつなぐの技術を開発し、システムの運用を通じてICタグの有効性を確認する。セイジョーは、システム開発についてのアドバイス、実証実験の店舗提供と運営サポート、検証データの提供を行う。
デジタルファッションは、メイクアップシミュレータの開発と実証実験の運営、ICタグの有用性の確認する。実験は、情報通信研究機構(NiCT)の情報家電IPv6化関連研究開発事業と連携して行われる。
3社は、実験期間中にニーズの把握と機能検証を行う予定で、その結果をもとに化粧品以外の商品への応用や機能の高度化、事業化の可能性などについて検討する。