松下と東レ、世界最大規模のPDP工場建設へ、1800億円を投じ
松下電器産業(中村邦夫社長)と東レ(榊原定征社長)は10日、1800億円を投資し、世界最大規模となるプラズマディスプレイパネル(PDP)工場を建設すると発表した。
両社が設立した松下プラズマディスプレイ(MPDP社)の第4工場として第3工場(兵庫県尼崎市)の敷地内に建設するもの。第3工場で使用されている最先端のプロセス技術や生産方式に加え、1枚のパネルから42インチPDPで8面取りが可能な最新の設備も導入する。PDPの月産能力は42インチ換算で50万枚、年間600万枚と世界最大規模となる見込み。2007年7月に第1期の稼働を開始し、2008年度中のフル稼働を予定している。
松下は、MPDP社の第1・2工場(大阪府茨木市)、第3工場とパナソニックプラズマディスプレイ上海(中国・上海市)と合わせ、2008年度には月産92万5000枚、年間1110万枚の生産体制を構築する。
09年に地上波デジタル放送が予定されている米国や北京五輪に向けデジタルハイビジョン放送が始まった中国など世界的にもデジタル放送に対応した薄型テレビの市場は拡大しつつある。一方、国内でも2011年には現在の地上波アナログ放送が終了し、地上波デジタル放送に移行する事からテレビの買い替え需要などが見込まれている。
松下では、PDPの世界市場が2010年には2500万台に上ると予測しており、PDPの生産で40%以上のシェア獲得を目指す。