高電社、中国語統合ソフト「ChineseWriter8」シリーズ発売

ニュース

2005/11/21 10:16

 高電社(岩城陽子社長)は、中国語統合ソフト「ChineseWriter8」を11月18日に発売した。「ChineseWriter8」は、1パッケージで中国語の入力、表示をはじめ学習や翻訳ができる多機能な統合ソフト。

●5種類の辞典を搭載した「ChineseWriter8」

 高電社(岩城陽子社長)は、中国語統合ソフト「ChineseWriter8」を11月18日に発売した。「ChineseWriter8」は、1パッケージで中国語の入力、表示をはじめ学習や翻訳ができる多機能な統合ソフト。同社の「ChineseWriter」シリーズの最新版となる。新バージョンでは、使い勝手を向上した新たな機能が特徴となっている。価格は税込みで3万1290円。学生、教職員対象のアカデミック版は、税込みで2万790円。
 
 新機能の1つが「収録辞典の充実」。「ChineseWriter8」は、小学館の日中・中日辞典、大修館書店の中日大辞典、中国語新語ビジネス用語辞典、日経BP社の日中パソコン用語辞典の5つの辞典をソフト用に編纂した「中国語デジタルマルチ大辞典」を内蔵。収録語句は合計で30万6000語にも上る。

 この辞典を使って、「単語」「例文」「成句」「ビジネス用語」「パソコン用語」を瞬時に検索ができる。検索は、複数のキーワードを含む例文でも利用することが可能だ(写真)。


複数の単語を含む例文でも、
5つの辞典を収録する「中国語デジタルマルチ大辞典」を使って瞬時に検索ができる


 辞典は、5つの中からユーザーが選んで指定することも可能。また、検索した単語をワンクリックで単語帳に登録機能も装備している。

 もう1つが、カーソル位置で日本語を中国語に翻訳、入力する「日中どこでも翻訳」。例えば、中国語のポータルサイトを使って中国語で検索したい時に、この機能を使えば、日本語を入力するだけで、すぐに該当する中国語に翻訳、検索をすることができる。

 さらに、従来製品でユーザーから支持の高かった「ピンイン」と呼ばれる中国語特有の発音表記付きフォントをHTMLに対応させた。HTML対応にすることで、WordやExcelで作成した文章のルビ振りで、ピンインのサイズを自由に変更することが可能となった。ほかにも文章冒頭のピンインを大文字で表示することもでき、中国語の教材作成にも適した機能となる。

 「ChineseWriter8」は、用語の充実や翻訳機能などを強化することで、中国語を学ぶ学生やビジネスマンをはじめ趣味で学習する人まで、中国語を学ぶ・使うユーザーにとって満足できる内容となっている。


●最上位版「ChineseWriter8 MASTER」

 中国語学習の上級者向けのシリーズ最上位版となる「ChineseWriter8 MASTER」が新たにラインナップに追加された。ソフトには「ChineseWriter8」が持つ基本機能はもちろんのこと、中国語をマスターするためのより高度な新機能が盛り込まれている。価格は税込み3万6540円。学生、教職員対象のアカデミック版は、税込みで2万6040円。

 上位版のみに搭載されたのが、中国語の発音学習を支援する「抑揚変換 for ChineseWriter8」。ネイティブの音声とユーザー自身の発音の違いを聴くだけでなく視覚的にも理解して学習できる機能で、NHK放送技術研究所が開発したイントネーションの分析・変換技術を採用した。使い方は次のようになる。

 まず、ユーザーは、画面に表示される例文を見て、中国語ネイティブの音声を聴き、そのイントネーション(抑揚)のスペクトラム(波形)を確認する。
 
 次にマイクで発音すると、その音声が録音され、ネイティブのスペクトラム(赤)とユーザーの発音スペクトラム(黒)が比較表示される(写真)。


ネイティブの音声は赤い曲線(スペクトラム)で示され、
学習者の発音は黒い曲線(スペクトラム)で表示される


 最後にボタンをクリックして、ネイティブ音声に矯正されたユーザーの発音を聴いて違いを確認し、ネイティブのイントネーション(抑揚)に近づくように練習する。ソフトには、「抑揚変換 for ChineseWriter8」を使った学習に役立つ音声入力マイクも同梱した。

 400の会話を録音した音声会話文コンテンツも用意した。内容は、200のビジネス会話(オフィス、電話応対、取引先、会議)、100の日常会話(あいさつ、毎日の行動・会話、人・物・経験を描写、感情を表す、ショッピング、食べ物・料理、銀行、週末のイベント、病院に行く)、100の旅行会話(空港、飛行機の中、交通機関、観光、ホテル、レストラン、郵便局、旅行前、トラブル)。例文は声質がトップクラスの女性中国語アナウンサーが吹き込んでいる。

 さらに、ビジネスや就職などで資格として注目されつつある中国語検定の3級、4級に必要な単語学習ができる「中国語検定3&4」機能も備えた。この機能では、中国語検定3・4級に準拠した単語2000語を厳選。単語の「級」「品詞」をはじめ、「出題形式」「出題順序」「解答形式」「問題数」などを組み合わせることで、2500通りを超える練習・テストパターンで単語学習ができる。

 あわせてネイティブスピーカーによる音声データも収録し、音声を聞きながらの学習も可能となっている。


学習方法は2500パターンを作成可能。
テストだけでなく、「予習」や「学習記録」機能も搭載している


 ほかにもテスト前に各ジャンルに登録されている単語を体系的に学ぶことができる「予習する」や解答の正誤に応じて異なる音声を再生する「自動採点」、勉強の度合いを「ジャンル」「問題数」「正解率」で管理し画面でチェックできる「学習記録」など、単語習得に必要なさまざまな機能が内蔵。中国語をマスターしたいユーザーの語学力に磨きをかけるソフトに仕上がっている。