シンクレイヤ、遠隔地からでも高齢者の健康管理、ブロードバンド使って
シンクレイヤ(山口正裕社長)は、インターネットを利用した高齢者向けの管理システム「健康管理ネットワークシステム」を11月下旬に発売する。ADSLや光ファイバーなどのブロードバンドを使って離れたところからでも健康管理などを行えるのが特徴。
システムは「在宅ヘルスケア」「安否確認」「施設内健康管理」の3種類で校正されている。「在宅ヘルスケア」は、専用の血圧計と測定データを通信信号に変換する「在宅ライフアダプタ」をLANでモデムに接続。測定した血圧データを福祉施設や保健センターなどの地域福祉サービス拠点に送信する仕組み。高齢者でも簡単に操作できるよう、ボタンを1回押すだけで血圧データの測定、送信ができるようにした。施設では、受信したデータを分析して健康管理を促したり、医療機関と連携してアドバイスを送るといった利用ができる。
「安否確認」は、在宅ライフアダプタに安否確認ボタンを接続して、保険センターなどに安否を知らせるシステム。ボタンの代わりにドアや冷蔵庫などに家電に専用のセンサーを取り付け、その開閉で確認するといった運用も可能。現在、福祉系NPO法人きっぱづけ(岐阜県郡上市)で試験運用を行っており、使い勝手の向上も図る。
「施設内健康管理」は、介護付老人ホームなどの施設のTV共同受信施設をLAN回線として利用し、ライフアダプタを使って、入居者の血圧、脈拍、体温、体重などの健康に関するデータを施設で一括管理する。診療所や医療機関とIPネットワークで結んで、健康アドバイスにデータを活用する利用も想定している。すでに介護付有料老人ホーム、百ねん庵・楠(名古屋市)が導入している。
価格は、「在宅ヘルスケア」で端末が10万円前後、 「安否確認」の端末は7?8万円程度。施設などのデータ受信用ソフトがともに250万円。 「施設内健康管理」は、導入内容で異なるが、400万円からとなっている。
シンクレイヤでは、健康機器販売のライフサポートジャパン(福島弘行社長)と共同で、老人ホームや健保センター販路などの開拓。3年後には3億円の売り上げを目指す。