ヤマハ、あのジョアン・ジルベルトが絶賛したギター「ボサノバ」発売へ
ヤマハ(伊藤修二社長)は、ボサノヴァ演奏専用のアコースティックギター「ボサノヴァ CG-BN1」を、12月1日に発売すると発表した。価格は8万4000円で、初年度販売数を1000本と予定している。
「ボサノヴァ CG-BN1」は、「ボサノヴァ」の演奏に特化したアコースティックギター。ボサノヴァギターの神様といわれるバーデン・パウエルが十数年にわたって愛用した同社のクラシックギター「GC-71」(価格126万円)をベースに、ボディ部分に独自の加工技術を施し、ギター全体に音の振動が広がるよう設計。これによって、明るく太い音質で立ち上がりが歯切れ良く響く、ボサノヴァ演奏に適した音を実現した。
さらに、弾き語りの多いボサノヴァのスタイルに合わせ、弦高を低くしたり、全体の重量を軽くすることで弾きやすさを追求。塗装色を明るくし、ブラジルの光と緑をイメージした象嵌デザインや、べっ甲調のペグなど、ボサノヴァを意識した外観とした。
04年に2度目の来日を果たしたボサノバの創始者のひとりであるジョアン・ジルベルトは、大阪公演を控えたホテルで「CG-BN1」の試作品とそのベースとなった「GC-71特別仕様」の2本を試奏。「すばらしい、2本とも気に入った、現在使っているのより良いし弾きやすい、Congratulations!」とコメント。さらに翌日の大阪公演初日「GC-71特別仕様」で「ドラリッシ」「ボンファに捧ぐ」の2曲を演奏した。後日「世界のいろいろなギターを見てきたが、これは世界一のギターだ」とコメントしたという。
同社では「音楽としてのボサノヴァは、古くから日本でも親しまれてきたが、近年ではボサノヴァ専門の日本人アーティストが登場したり、癒し系音楽として新たな注目を浴びるなど、静かなブームとなっている。こうした背景をふまえ、ボサノヴァをはじめとするアコースティックギター演奏の楽しさを、より広く一般に普及させたい」としている。