ソニー、1万人リストラと1200億円相当の資産売却を含む中期経営計画発表
ソニー(ハワード・ストリンガー会長兼CEO)は9月22日、07年度(08年3月期)までの中期経営計画を発表した。社内カンパニー制を廃止するなど構造改革を実施。07年度(08年3月期)に連結営業利益率5%、連結売上高8兆円以上を目指す。
ストリンガー会長は、「分散された構造を排除し、全社一丸となって業績を回復させる」と意気込んだ。中鉢良治社長兼エレクトロニクスCEOは、「(営業利益率5%は)達成することが難しい目標といえるが、当社が行う意義を考えればチャレンジしなければならない」と意欲を燃やした。
構造改革では、エレクトロニクスをはじめ、ゲーム、エンタテインメントの3分野をコア事業とする。なかでも、エレクトロニクス事業の復活を重点項目に置き、07年度で同事業の営業利益率4%を目指す。組織は、重要分野の意思決定権限をエレクトロニクスCEOに集中する体制とする。これにともない、現行のカンパニー制を廃止し、各事業本部が相互に連携しながら、各事業領域に集中できる体制を整える。商品戦略や技術、資材調達、生産、販売・マーケティングについては、重要領域で横断的な連携の仕組みを強化する。
加えて、ワールドワイドで1万人のリストラ、1200億円相当の資産を売却するなどして、07年度末までに2000億円のコストを削減。15カテゴリーを不採算事業と定め、他社とのアライアンスや事業売却、縮小なども図っていく。