イー・モバイル、TBSと資本提携、放送事業者による本格的資本提携は日本初
イー・アクセス100%出資子会社のイー・モバイルは8月31日、東京放送(TBS、井上弘社長)に対して総額100億円の第三者割当増資を実施すると発表した。1株あたりの発行価額および発行株式数に関しては未定としている。
放送事業者による通信事業者への本格的な資本出資は日本初の事例となる。TBSとイー・モバイルは、放送と通信の統合サービスの実現を検討・推進するため、「モバイルブロードバンド・コンテンツ戦略推進委員会(仮称)」を早期に結成し、(1)1セグメント放送への対応、(2)コンテンツサービスの企画、(3)番組連動型サービスの提供?などを検討していく。「これまでの携帯電話の使い方を一変させる新しいサービスを1、2年後に実現させる」(千本倖生・イー・アクセス社長)と意気込みを語った。
イー・モバイルは、05年12月の携帯電話事業免許獲得を目指し、1月にイー・アクセスが約100%出資し設立した。イーモバイルの資本金は153億2500万円。資本金と資本準備金の合計額は303億5000万円。
今回、TBSがイー・モバイルと提携した背景には、「イー・モバイルは、携帯電話事業に新規参入を計画していることから、TBSとしては、最初からビジネスに関わることができる」(城所賢一郎・TBSテレビ専務取締役)という思惑があり、「(放送と通信の融合で)おもしろいことができる余地が大きい」として提携を決めたという。今後、携帯電話の思いもよらないような使い方ができると期待していると語った。