パイオニアと東大先端研、もっと使いやすいデジタル家電をめざし連携を強化
パイオニア(伊藤周男社長)と東京大学先端科学技術研究センター(RCAST、橋本和仁所長)は6月22日、次世代ユーザーインターフェイスに関する産学連携プロジェクトへの取り組みを強化すると発表した。
両者はこれまで、DVDレコーダーのGUIの改良について共同研究を行い、パイオニアがその成果を搭載したDVDレコーダーを発表している。今回、デジタル家電がより普及していくうえで、さらに操作性向上への取り組みに注力する必要があると判断、社会におけるデジタルデバイドの低減を支援する新機軸の産学連携を目指し、プロジェクト体制を強化することにした。
情報技術、材料、ナノテクノロジーなど幅広い分野で、人間と技術のかかわりについて積極的に研究を進めるRCASTと、AV製品やデバイスで技術力をもつパイオニアがそれぞれの特徴を生かし、先端技術の研究成果の実用化・製品化の経験を通した学術的研究の発展、および人材育成を推進していく。
今後、中長期視点に立った研究開発戦略のもとに、RCASTの情報系研究者とパイオニアの研究者との連携を核にして、「デジタル家電のユーザーインターフェイス研究」において「人間中心デザインアプローチ」をキーワードとする技術開発を対象分野とし、順次、新製品に研究成果を搭載していく予定。
具体的には、「次世代リモコンの基盤技術および研究開発」「次世代GUI技術」「次世代ネットワークAVシステムの統合コントロール環境」の3つを研究テーマに、当初、約3年間の研究期間を設ける。継続などは改めて協議する予定。