ディスクが主役? で訪れる新しいムービーの夜明け
デジカメが高度化と低価格化で爆発的に普及するなか、ビデオカメラ市場にも変化が見えはじめた。記録方式や画像フォーマットなどコアな部分での進化だ。記録媒体のディスク化はその象徴。現在少数メーカーの寡占状態ともいえるビデオカメラ市場では、依然としてテープ記録方式が圧倒的に多い。しかしDVDレコーダーの普及とともにDVD記録式がじりじりとシェアを伸ばし始め、ハードディスクを記録媒体として使う製品も発売されるなど、新しいムービー時代の到来を予感させるモデルが登場し始めている。
デジカメが高度化と低価格化で爆発的に普及するなか、ビデオカメラ市場にも変化が見えはじめた。記録方式や画像フォーマットなどコアな部分での進化だ。記録媒体のディスク化はその象徴。現在少数メーカーの寡占状態ともいえるビデオカメラ市場では、依然としてテープ記録方式が圧倒的に多い。しかしDVDレコーダーの普及とともにDVD記録式がじりじりとシェアを伸ばし始め、ハードディスクを記録媒体として使う製品も発売されるなど、新しいムービー時代の到来を予感させるモデルが登場し始めている。
●すぐに撮って編集して観たいなら、DVD記録タイプだ
撮る、編集する、観るの流れが一番スムースなのが「DVD記録タイプ」のビデオカメラ。従来の「テープ記録型」に比べ、早送りや巻き戻しが必要なく、映像取り込みやパソコン編集も簡単。本体だけでも映像編集ができるなど、ディスク化によるメリットは多い。後から編集しようと思っても結局は撮りっぱなしになってしまうもの。そんな人でも、撮ってすぐチョチョッと編集すれば、後のお楽しみも倍増だ。上書きの心配なく撮りたい時にすぐ撮れるというのも、ディスクならではの便利さ。
ただ、まだまだDVDメディアは高い。その上、製品の小型化が難しく若干大ぶりになってしまう点や記録時間が短い、モード切り替えがもたつくなどのデメリットもある。また、画像がMPEG-2形式で圧縮されるため、「MiniDVテープ方式」のカメラに比べ、やや画質が劣るのも気になる。とはいえ、ディスク化の便利さはこうしたデメリットをも打ち消してしまうだろう。
「DVD記録タイプ」を積極的に製品化しているのがソニーと日立。ソニーの売れ筋モデルは「Handycam シルバー DCR-DVD403(S)」。DVD記録だけでなく、16:9のワイド画面に対応するほか、5.1ch対応で音の面でもグレードアップした。おなじみのタッチパネル操作もわかりやすく、他社製品にない使いやすさだ。
一方、日立「Wooo DZ-GX20」は、16:9のワイド撮影対応に加え、手ブレ補正機能を搭載。これまでの縦方向だけでなく横方向のブレ補正にも対応した。SDメモリを使った静止画撮影も可能で、デジカメ代わりに使える点は嬉しい。
●作画にこだわるならワンランク上の「MiniDVテープ記録タイプ」を
画質にこだわるならテープ式に一日の長がある。どうせテープ式を選ぶなら、やはりワンランク上のビデオカメラを選びたい。
松下の「DIGICAM 250」は、「手ブレに強い、動画がキレイ、静止画がキレイ」が特徴。独自の光学式手ブレ補正機能とともに、業務用ビデオカメラクラスの3CCD方式を搭載。310万画素で静止画も撮影でき、デジカメとしても十分「使える」。このほか、モード切替することなく、動画からワンボタンで写真にできる「動画/静止画同時記録」や、暗いところでの撮影に適した「ナイトビュー」も搭載している。
キヤノンの「FV M30(DM-FVM30KIT)」は、光学14倍ズーム、光学式手ブレ補正を搭載したモデル。映像エンジン「DIGIC DV」を搭載し、動画・静止画ごとに最適処理を行う。とくにデジカメ機能が充実しており、高精度なピント合わせを可能にする9点AiAFを始め、ボタンひとつで使える連写機能、3パターンの測光モードなどを搭載しているのが特徴。記録はSDメモリかマルチメディアカードで行い、対応プリンタとUSBケーブルでつないでダイレクトに写真を印刷できる。
●HDD記録型の登場で、個人のビデオ利用環境は激変する?
ビクターの「Baby Movie GR-DF590」は、クリアシルバー、シルキーホワイト、パウダーピンク、アクアブルーと、ビデオカメラらしからぬカラー展開で女性ユーザー獲得を狙っている。「おしゃれなママのお気に入り」というコピーどおり、やさしい色合いは実際女性にウケているようだ。
さらに、同社は30代、40代あたりのパソコンに詳しい男性を意識し、4GBの着脱可能な1インチ超小型HDDに記録する「Everio GZ-MC200/GZ-MC100」を発売した。このHDDは“CF+TypeII準拠”しているほか、本体にはSDカード、コンパクトフラッシュも装着可能。そのため、DVDやテープのようなメディアを気にすることなく気軽に撮影でき、すぐにパソコンに取り込めるという大きなメリットがある。
「これまでのビデオカメラは運動会などのイベントで使われるのみ。せっかくの製品が、普段は押入れに眠っているということも多かった。『Everio』は普段の生活で気軽に持ち歩いて使ってもらえるよう開発したもの。実際、これまでビデオカメラを使ったことがない人や、会議などの普段のビジネスシーンで使いたいといった人々にユーザー層が広がりつつある」(同社)という。
以前に比べ、選択肢が格段に広がってきたビデオカメラ。「DVD記録タイプ」「HDD記録タイプ」のようなディスク記録型はその中心的な存在といえるだろう。こうした新しい技術で、どこまで新しい利用スタイルを提案でき、そして新しい市場を開拓できるのか、楽しみなところだ。
デジカメが高度化と低価格化で爆発的に普及するなか、ビデオカメラ市場にも変化が見えはじめた。記録方式や画像フォーマットなどコアな部分での進化だ。記録媒体のディスク化はその象徴。現在少数メーカーの寡占状態ともいえるビデオカメラ市場では、依然としてテープ記録方式が圧倒的に多い。しかしDVDレコーダーの普及とともにDVD記録式がじりじりとシェアを伸ばし始め、ハードディスクを記録媒体として使う製品も発売されるなど、新しいムービー時代の到来を予感させるモデルが登場し始めている。
●すぐに撮って編集して観たいなら、DVD記録タイプだ
撮る、編集する、観るの流れが一番スムースなのが「DVD記録タイプ」のビデオカメラ。従来の「テープ記録型」に比べ、早送りや巻き戻しが必要なく、映像取り込みやパソコン編集も簡単。本体だけでも映像編集ができるなど、ディスク化によるメリットは多い。後から編集しようと思っても結局は撮りっぱなしになってしまうもの。そんな人でも、撮ってすぐチョチョッと編集すれば、後のお楽しみも倍増だ。上書きの心配なく撮りたい時にすぐ撮れるというのも、ディスクならではの便利さ。
ただ、まだまだDVDメディアは高い。その上、製品の小型化が難しく若干大ぶりになってしまう点や記録時間が短い、モード切り替えがもたつくなどのデメリットもある。また、画像がMPEG-2形式で圧縮されるため、「MiniDVテープ方式」のカメラに比べ、やや画質が劣るのも気になる。とはいえ、ディスク化の便利さはこうしたデメリットをも打ち消してしまうだろう。
「DVD記録タイプ」を積極的に製品化しているのがソニーと日立。ソニーの売れ筋モデルは「Handycam シルバー DCR-DVD403(S)」。DVD記録だけでなく、16:9のワイド画面に対応するほか、5.1ch対応で音の面でもグレードアップした。おなじみのタッチパネル操作もわかりやすく、他社製品にない使いやすさだ。
一方、日立「Wooo DZ-GX20」は、16:9のワイド撮影対応に加え、手ブレ補正機能を搭載。これまでの縦方向だけでなく横方向のブレ補正にも対応した。SDメモリを使った静止画撮影も可能で、デジカメ代わりに使える点は嬉しい。
●作画にこだわるならワンランク上の「MiniDVテープ記録タイプ」を
画質にこだわるならテープ式に一日の長がある。どうせテープ式を選ぶなら、やはりワンランク上のビデオカメラを選びたい。
松下の「DIGICAM 250」は、「手ブレに強い、動画がキレイ、静止画がキレイ」が特徴。独自の光学式手ブレ補正機能とともに、業務用ビデオカメラクラスの3CCD方式を搭載。310万画素で静止画も撮影でき、デジカメとしても十分「使える」。このほか、モード切替することなく、動画からワンボタンで写真にできる「動画/静止画同時記録」や、暗いところでの撮影に適した「ナイトビュー」も搭載している。
キヤノンの「FV M30(DM-FVM30KIT)」は、光学14倍ズーム、光学式手ブレ補正を搭載したモデル。映像エンジン「DIGIC DV」を搭載し、動画・静止画ごとに最適処理を行う。とくにデジカメ機能が充実しており、高精度なピント合わせを可能にする9点AiAFを始め、ボタンひとつで使える連写機能、3パターンの測光モードなどを搭載しているのが特徴。記録はSDメモリかマルチメディアカードで行い、対応プリンタとUSBケーブルでつないでダイレクトに写真を印刷できる。
●HDD記録型の登場で、個人のビデオ利用環境は激変する?
ビクターの「Baby Movie GR-DF590」は、クリアシルバー、シルキーホワイト、パウダーピンク、アクアブルーと、ビデオカメラらしからぬカラー展開で女性ユーザー獲得を狙っている。「おしゃれなママのお気に入り」というコピーどおり、やさしい色合いは実際女性にウケているようだ。
さらに、同社は30代、40代あたりのパソコンに詳しい男性を意識し、4GBの着脱可能な1インチ超小型HDDに記録する「Everio GZ-MC200/GZ-MC100」を発売した。このHDDは“CF+TypeII準拠”しているほか、本体にはSDカード、コンパクトフラッシュも装着可能。そのため、DVDやテープのようなメディアを気にすることなく気軽に撮影でき、すぐにパソコンに取り込めるという大きなメリットがある。
「これまでのビデオカメラは運動会などのイベントで使われるのみ。せっかくの製品が、普段は押入れに眠っているということも多かった。『Everio』は普段の生活で気軽に持ち歩いて使ってもらえるよう開発したもの。実際、これまでビデオカメラを使ったことがない人や、会議などの普段のビジネスシーンで使いたいといった人々にユーザー層が広がりつつある」(同社)という。
以前に比べ、選択肢が格段に広がってきたビデオカメラ。「DVD記録タイプ」「HDD記録タイプ」のようなディスク記録型はその中心的な存在といえるだろう。こうした新しい技術で、どこまで新しい利用スタイルを提案でき、そして新しい市場を開拓できるのか、楽しみなところだ。