富士通、コンシューマ向けPC一新、ハイビジョン視聴と録画に日本初対応
富士通は4月19日、デスクトップPC「FMV-DESKPOWERシリーズ」とノートパソコン「FMV-BIBLO」のラインアップを一新。新製品として、デスクトップ全4シリーズ14機種、ノートパソコン全4シリーズ18機種を4月19日から順次発売する。価格はいずれもオープン価格。
デスクトップの新シリーズ「TXシリーズ」は、大画面32型ワイド液晶一体型PCで、デジタル放送をハイビジョン解像度のまま視聴・録画できる日本初の製品。独自の暗号化技術を使ってコンテンツの著作権を保護しつつ、PC本体のみでハイビジョン番組を録画できる。リビングにマッチするデザインに仕上げ、AV家電やコンテンツと連携するホームサーバー的活用を提案していく。
価格設定について同社・経営執行役の伊藤公久パーソナルビジネス本部長は、「当社直販価格では40万円を切るくらい。現在の32型液晶テレビが30万円前後、ハイビジョン対応DVDレコーダーが15万円前後とするとパソコン機能がプラスされてこの価格なら、圧倒的なコストパフォーマンス」と、自信をのぞかせた。
「TXシリーズ」の特徴は、(1)3番組同時録画(デジタル1ch+アナログ2ch)が可能な「トリプル録画」、(2)32型ワイド「低反射ハイビジョン液晶」、(3)新開発のハイブリッド高画質化テクノロジー「Dixel」、(4)約3秒でテレビを起動できる「インスタントテレビ機能」、(5)DVD視聴時、約29.4?31.5dBの静音性を実現する「サイレント・クーリングシステム」、(6)迫力の20W「3Dスピーカーシステム」――など。
ハイブリッド高画質化テクノロジー「Dixel」は、入力から表示まで一貫して美しい画像を実現する技術。デジタル放送の高画質に対応しながら、アナログ放送もデジタル変換することにより表示までフルデジタル処理することで高画質化を実現している。さらにソフトウエア処理により細部にわたる精緻な画質補正も行って、高品位画像を作り出す。
このほか、デスクトップシリーズでは、(1)コンパクト液晶一体型「LXシリーズ」のフルモデルチェンジ、(2)新たに20型ワイド液晶モデルをラインアップに追加、(3)電源オフから約5秒で起動する「インスタントMymedia」を搭載。リモコン操作でテレビ、DVD、録画番組の視聴などが可能、(4)「スポーツ録画機能」やキーワードから自動的に番組リストアップする「オート検索機能」を搭載――などが発表された。またリモコンを一新。文字入力も可能となったほか、AV視聴ソフト「MyMedia」やワイヤレスキーボード、マウスを添付し、AV機能へのアクセスをより簡単にした。
一方ノートパソコンでも、大画面17型ワイド液晶モデルの拡充や「Dixel」の搭載などでAV機能を強化。屋外でも楽しめるモバイルテレビ機能や、DDR2メモリ、ExpressCardスロット、指紋センサーなどの技術を新たに採用した。エンターテインメント・モバイルノートPC「LOOX Tシリーズ」では、10.6型ワイド液晶を搭載しながら最大約10.8時間稼動でき、最軽量時の重量を約1.22kgに抑えた。
同社では、「“美しい映像はPCが創り出す”というフレーズとともに、今回の新製品を販売していく」(パーソナルビジネス本部・山本正巳副本部長)とし、AV機能の強化を新PCシリーズのセールスポイントとしていく構え。