BCN総研調査、電子マネーはSuica主導で普及、便利だがセキュリティは?
BCN(奥田喜久男社長)の市場調査部門であるBCN総研は「電子マネーの利用に関するアンケート調査」を行った。それによるとSuicaやEdyなどの電子マネー利用経験者は利便性を高く評価している一方、未利用者はセキュリティ面での不安を感じていることがわかった。
BCN(奥田喜久男社長)の市場調査部門であるBCN総研は「電子マネーの利用に関するアンケート調査」を行った。それによるとSuicaやEdyなどの電子マネー利用経験者は利便性を高く評価している一方、未利用者はセキュリティ面での不安を感じていることがわかった。
調査はWeb上で実施され、有効回答数は1723件。全国の男女を対象に行われた。まず、電子マネーの認知度については、概ね知っているとする回答が6割強を占めたものの、利用経験者は3割台半ばと限定的だった。さらに、現在電子マネーを利用している層は2割に満たなかった。認知自体はかなり進んでいるものの、利用者はまだ限られているのが現状だ(図1、図2)。
電子マネーの利用経験者に利用電子マネーの種類を尋ねたところ、「Suica」が45.7%を占めトップ。次いで「Edy」(38.4%)、「WebMoney」(32.9%)と続いている(図3)。Suicaは定期券利用層が多いことが、そのまま利用者数の多さに結びついていると思われる。
利用したことがある場所についても「電車・バス等の交通機関」(41.8%)が最も多い(図4)。普及はSuica主導型で進んでいるとみていいだろう。一方EdyやWebMoneyも利用経験者がそれぞれ3割を超えており、健闘が目立つ。
電子マネーの利用経験者に、今後整備して欲しいことを尋ねたところ、「利用可能な店舗などの場所の拡充」(67.3%)が6割台後半を占め最も多く、次いで「ポイントサービス等の付加サービスの充実」(57.3%)、「購入・チャージできる場所・手段の拡充」(50.6%)と続く。上位3項目はいずれも5割を超える水準となっており、今後普及に一層の勢いをつけるには、こうした課題は避けて通れないようだ(図5)。
利用者の電子マネーに対する評価は概して高い。「非常に便利だと思う」(18.7%)、「便利だと思う」(45.4%)が合わせて6割台半ばを占めた(図6)。また、利用経験者の今後の利用意向でも、「積極的に利用していきたい」(21.9%)または「利用していきたい」(48.9%)とする『積極派』が7割強を占めている。一度利用してみれば、その便利さから継続して利用が期待できるといえそうだ(図7)。
一方、電子マネーの利用未経験者における利用意向では、「利用したい」(5.0%)、「なるべく利用したい」(11.8%)とする『積極派』は、わずか16.8%。「利用したくない」(7.6%)、「あまり利用したくない」(19.2%)とする『消極派』の26.8%を下回った。電子マネーを利用したくない理由としては、「セキュリティの面で不安だから」(66.2%)が6割以上を占め、以下「使用するメリットがないと思うから」(45.7%)の順となっている(図8)。
利用可能な店舗や場所が限定されているなど整備すべき点も多い電子マネーだが、利用者はその利便性を高く評価している。未経験層は利用意向が低いものの「使わず嫌い」である可能性も否定できない。セキュリティの高さや利用上のメリットなどを継続的に訴求し、「まず一度使ってもらう」ということが、より一層普及を進めるにあたって有効な手段となりそうだ。
BCN(奥田喜久男社長)の市場調査部門であるBCN総研は「電子マネーの利用に関するアンケート調査」を行った。それによるとSuicaやEdyなどの電子マネー利用経験者は利便性を高く評価している一方、未利用者はセキュリティ面での不安を感じていることがわかった。
調査はWeb上で実施され、有効回答数は1723件。全国の男女を対象に行われた。まず、電子マネーの認知度については、概ね知っているとする回答が6割強を占めたものの、利用経験者は3割台半ばと限定的だった。さらに、現在電子マネーを利用している層は2割に満たなかった。認知自体はかなり進んでいるものの、利用者はまだ限られているのが現状だ(図1、図2)。
電子マネーの利用経験者に利用電子マネーの種類を尋ねたところ、「Suica」が45.7%を占めトップ。次いで「Edy」(38.4%)、「WebMoney」(32.9%)と続いている(図3)。Suicaは定期券利用層が多いことが、そのまま利用者数の多さに結びついていると思われる。
利用したことがある場所についても「電車・バス等の交通機関」(41.8%)が最も多い(図4)。普及はSuica主導型で進んでいるとみていいだろう。一方EdyやWebMoneyも利用経験者がそれぞれ3割を超えており、健闘が目立つ。
電子マネーの利用経験者に、今後整備して欲しいことを尋ねたところ、「利用可能な店舗などの場所の拡充」(67.3%)が6割台後半を占め最も多く、次いで「ポイントサービス等の付加サービスの充実」(57.3%)、「購入・チャージできる場所・手段の拡充」(50.6%)と続く。上位3項目はいずれも5割を超える水準となっており、今後普及に一層の勢いをつけるには、こうした課題は避けて通れないようだ(図5)。
利用者の電子マネーに対する評価は概して高い。「非常に便利だと思う」(18.7%)、「便利だと思う」(45.4%)が合わせて6割台半ばを占めた(図6)。また、利用経験者の今後の利用意向でも、「積極的に利用していきたい」(21.9%)または「利用していきたい」(48.9%)とする『積極派』が7割強を占めている。一度利用してみれば、その便利さから継続して利用が期待できるといえそうだ(図7)。
一方、電子マネーの利用未経験者における利用意向では、「利用したい」(5.0%)、「なるべく利用したい」(11.8%)とする『積極派』は、わずか16.8%。「利用したくない」(7.6%)、「あまり利用したくない」(19.2%)とする『消極派』の26.8%を下回った。電子マネーを利用したくない理由としては、「セキュリティの面で不安だから」(66.2%)が6割以上を占め、以下「使用するメリットがないと思うから」(45.7%)の順となっている(図8)。
利用可能な店舗や場所が限定されているなど整備すべき点も多い電子マネーだが、利用者はその利便性を高く評価している。未経験層は利用意向が低いものの「使わず嫌い」である可能性も否定できない。セキュリティの高さや利用上のメリットなどを継続的に訴求し、「まず一度使ってもらう」ということが、より一層普及を進めるにあたって有効な手段となりそうだ。