日立、実生活レベルの運動能力と対話して行動できるロボットを開発
日立製作所(庄山悦彦社長)は、新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO技術開発機構、牧野 力理事長)の委託事業「次世代ロボット実用化プロジェクト プロトタイプ開発支援事業」の一環として、実生活に必要な運動能力をもち、人と対話して行動できるロボット「EMIEW」を開発した。
同社は、1970年に国内で初めて計算機制御による人工知能ロボットを開発して以来、さまざまなエポックメーキングな技術を開発し、その成果を多くの製品に応用展開してきた。今回開発した「EMIEW」は、人間に安全・安心や便利・ゆとりをもたらし、人の暮らしをサポートするためのロボットとして開発した。
具体的には、これまで蓄積してきた「自律移動技術」や「マニピュレーション技術」などを生かして、(1)回りの人や物体に衝突しない“安全性”、(2)人の動きに合わせて移動できる“モビリティ”、(3)親しみやすいデザインにすることで人との“人間との共存、協調”─―を実現している。
また、機敏な動作や障害物の回避など実生活で必要な運動能力と人間に近い自然な動きができる腕をもち、離れた場所(1m程度)からもマイク無しで人と対話をして行動できるのが特徴。
今後、来訪者の受付案内やオフィスにおける物流サポートなど、「人間と共存、協調できるロボット」として機能向上を図り、実用化を進める予定。なお、愛知県で開催される「2005年日本国際博覧会」(愛・地球博)において、6月9日?19日の間は「モリゾー・キッコロメッセ」で、7月中旬から夏休み期間中は「Nature Contact 日立グループ館 ユビキタス・エンターテインメント・ライド」で、それぞれデモンストレーションと展示を行う予定。