【PDA】ソニー「CLIE」が3週連続トップ!撤退発表直前からシェア伸ばす

特集

2005/03/11 20:00




      ■ソニー「CLIE エグゼブラック(PEG-TH55(B))」
      ■シャープ「Zaurus(SL-C3000)」
      ■ソニー「CLIE(PEG-TH55DK)」

 「BCNランキング」2月最終週(2月28日?3月6日)、PDA機種別販売台数シェアで、ソニーの「CLIE(クリエ) エグゼブラック(PEG-TH55(B))」が3週連続トップをキープした。ソニーは2月22日に、「クリエ」の新機種投入の終了と生産中止の計画を明らかにしたが、その発表前の2月2週(2月14?20日)からトップに立ち、2位のシャープ「Zaurus(ザウルス)」を押さえて、現在も好調な売れ行きを見せている。

 ソニーのPDA「クリエ」は、3モデルをラインアップ。「PEG-TH55」は、そのなかでもっとも低価格なエントリーモデルだが、ワンタッチですばやく起動し、簡単に記録できる「新・手帳機能」(クリエ オーガナイザー)を搭載しているのが特徴。さらに、有効画素数31万画素のCOMSカメラ、MP3形式の音楽ファイル再生やボイス録音も可能なオーディオ機能などを備え、「手書きメモ」「ビジュアルメモ」「ボイスメモ」の3つのメモ機能を使い分けることができる。

 また、通信機能として、メールチェックやインターネット閲覧がスムーズに行えるIEEE802.11b準拠のワイヤレスLAN機能を搭載。自宅・オフィス・外出先のホットスポットなどから手軽にネットワークにアクセスできるようにした。事前に複数のネットワーク環境を登録しておけば、自動切り替えも可能。このほか、USB、赤外線ポート、メモリースティックスロットなども搭載する。

 発売は04年2月で、ほぼ1年前の機種となるが、04年11月にシャープ「Zaurus(SL-C3000)」が発売されるまでは、ランキングトップをキープし、その後もロングセラーを続けていた。

 2月22日、ソニーが「クリエ」の新機種投入を終了し、7月に生産中止することを明らかにしたが、そのタイミングにあわせたかのように、「PEG-TH55」のシェアも上昇。すでに事前から噂が流れはじめていたのか、撤退発表の前週となる2月2週に「Zaurus(SL-C3000)」からトップを奪還し、3週連続でトップをキープし続けている。まだ、大きな値崩れも起こっていないことから、撤退報道によってユーザーの購買意欲が刺激されたことがシェアアップの一因と思われる。

 一方、シャープは「ザウルス」の新機種を3月18日に発売することを発表。「クリエ」撤退の余韻が残るPDA市場のなかで、この新製品がどこまでランキング上位に食い込めるのか注目される。→ランキング詳細

◆ソニー「CLIE エグゼブラック(PEG-TH55(B))」の主な特徴

●液晶画面の予定表に直接文字を書き込める、進化したデジタル手帳機能
●日本語版Palm OS 5(Ver.5.2.1)を搭載
●320×480ドットの高解像度ワイドカラー液晶ディスプレイ
●より多くのデータを持ち歩ける32MBの内蔵メモリ
●通常使用で約15日間、連続音楽再生24.5時間の長時間駆動を実現
●豊富な付属ソフトを添付
●カバーを閉じたままでも操作できる、透明アクリルカバーを採用