デジカメ選びの最新トレンド、初心者は画素数よりも“独自機能”に注目!
今や小型デジカメは「一家に一台」の時代。こうした普及率の高まりを受け、デジカメメーカー各社に、初心者ユーザーを狙った新たな動きが見られるようになってきた。普及型デジカメに初心者でも扱いやすい独自技術を搭載し、他社との差別化を図ろうという動きだ。
今や小型デジカメは「一家に一台」の時代。こうした普及率の高まりを受け、デジカメメーカー各社に、初心者ユーザーを狙った新たな動きが見られるようになってきた。普及型デジカメに初心者でも扱いやすい独自技術を搭載し、他社との差別化を図ろうという動きだ。とくに、ニコンでは、新たな小型デジカメの機能として被写体の“顔”を自動認識し、自動的にフォーカスを合わせる顔認識技術「FaceIt」を開発。新モデル「COOLPIX 7900」、「COOLPIX 7600」、「COOLPIX 5900」の大きな特徴としてアピールしている。
「FaceIt」は撮影画像内の顔の位置を検出し、自動的にフォーカスする技術で、画面内のどこに人物がいても、顔を自動的に検出しフォーカスする。また、ふいに画面内で人物が移動したり、構図を変えたりした場合も、自動的に顔に追従しフォーカスを合わせる。この機能によって、初心者でも確実に人物にピントが合った撮影を行うことができ、失敗するケースをかなりの割合で防げるようになる。同機能を搭載した新モデルの第一弾「COOLPIX 5900」は、2月25日に発売され、「BCNランキング」2月3週(2月21?27日)では21位にランクインしている(表)。
この「FaceIt」技術は、いままでのデジカメには無かった革新的な機能だが、他社の普及型デジカメはどうなのだろうか? “独自機能”といって真っ先に頭に思い浮かぶのが、松下電器「LUMIX」の手ブレ防止機能である「光学式手ブレ補正機能」。これはカメラ内にジャイロを内蔵し、CCDを制御することでレンズから入ってきた光を常にCCDにまっすぐ当たるように自動補正する技術で、ビデオカメラの「ブレンビー」から続く同社の伝統的技術。
これにより、望遠撮影時や低速度シャッター時においても手ブレを最小限に抑え、撮影を強力にアシストしてくれる。これと同様の手ぶれ補正技術は、コニカミノルタの「Dimageシリーズ」などにも登載されており、好評を得ているようだ。
また、直接撮影を支援する機能ではないものの、カシオの「EXILIM」などは、画像処理モジュール周りを新設計し、他社よりも省電力性を高め、バッテリ駆動時間を大幅に伸ばしたスタミナ技術で差別化を図っている。普及型デジカメの一般的な撮影枚数が120?200枚程度のところを、360?400枚と大幅に差を付けており、旅先などで長時間の撮影を可能にしたことで人気を博している。「BCNランキング」から、デジタルカメラのシリーズ別販売台数シェアをみると、「EXILIM」はソニー「Cyber-shot」に次いで2位につけている(図)。
このように、各社がそれぞれ独自機能に力を注ぎ、普及型デジカメの差別化を図っているわけだが、その背景には、これまで大きな差別化要素となっていた“画素数”が横並びになってきた現状がある。デジカメ登場当初から今日まで、デジカメ進化のメインはCCD撮像素子数の上昇だったが、すでに普及版においても500万画素クラスが続々登場し、撮影品質は各社とも高いレベルに達している。
もちろん、これからも撮像素子数の増大や画像エンジンの進化は続くだろうが、今後はこれに加え、ニコン「FaceIt」技術や松下電器の手ブレ補正技術、カシオのロングスタミナバッテリー技術などといった「撮影を強力に支援する独自技術」という要素も、デジカメ選びの大きなポイントになってくると予想される。
デジカメ選びに迷っている初心者のユーザーは、今後、こういったメーカーの独自技術にも十分に気を配るようにすれば、賢い買い物ができるだろう。(フリージャーナリスト・市川昭彦<Aqui-Z>)
今や小型デジカメは「一家に一台」の時代。こうした普及率の高まりを受け、デジカメメーカー各社に、初心者ユーザーを狙った新たな動きが見られるようになってきた。普及型デジカメに初心者でも扱いやすい独自技術を搭載し、他社との差別化を図ろうという動きだ。とくに、ニコンでは、新たな小型デジカメの機能として被写体の“顔”を自動認識し、自動的にフォーカスを合わせる顔認識技術「FaceIt」を開発。新モデル「COOLPIX 7900」、「COOLPIX 7600」、「COOLPIX 5900」の大きな特徴としてアピールしている。
「FaceIt」は撮影画像内の顔の位置を検出し、自動的にフォーカスする技術で、画面内のどこに人物がいても、顔を自動的に検出しフォーカスする。また、ふいに画面内で人物が移動したり、構図を変えたりした場合も、自動的に顔に追従しフォーカスを合わせる。この機能によって、初心者でも確実に人物にピントが合った撮影を行うことができ、失敗するケースをかなりの割合で防げるようになる。同機能を搭載した新モデルの第一弾「COOLPIX 5900」は、2月25日に発売され、「BCNランキング」2月3週(2月21?27日)では21位にランクインしている(表)。
この「FaceIt」技術は、いままでのデジカメには無かった革新的な機能だが、他社の普及型デジカメはどうなのだろうか? “独自機能”といって真っ先に頭に思い浮かぶのが、松下電器「LUMIX」の手ブレ防止機能である「光学式手ブレ補正機能」。これはカメラ内にジャイロを内蔵し、CCDを制御することでレンズから入ってきた光を常にCCDにまっすぐ当たるように自動補正する技術で、ビデオカメラの「ブレンビー」から続く同社の伝統的技術。
これにより、望遠撮影時や低速度シャッター時においても手ブレを最小限に抑え、撮影を強力にアシストしてくれる。これと同様の手ぶれ補正技術は、コニカミノルタの「Dimageシリーズ」などにも登載されており、好評を得ているようだ。
また、直接撮影を支援する機能ではないものの、カシオの「EXILIM」などは、画像処理モジュール周りを新設計し、他社よりも省電力性を高め、バッテリ駆動時間を大幅に伸ばしたスタミナ技術で差別化を図っている。普及型デジカメの一般的な撮影枚数が120?200枚程度のところを、360?400枚と大幅に差を付けており、旅先などで長時間の撮影を可能にしたことで人気を博している。「BCNランキング」から、デジタルカメラのシリーズ別販売台数シェアをみると、「EXILIM」はソニー「Cyber-shot」に次いで2位につけている(図)。
このように、各社がそれぞれ独自機能に力を注ぎ、普及型デジカメの差別化を図っているわけだが、その背景には、これまで大きな差別化要素となっていた“画素数”が横並びになってきた現状がある。デジカメ登場当初から今日まで、デジカメ進化のメインはCCD撮像素子数の上昇だったが、すでに普及版においても500万画素クラスが続々登場し、撮影品質は各社とも高いレベルに達している。
もちろん、これからも撮像素子数の増大や画像エンジンの進化は続くだろうが、今後はこれに加え、ニコン「FaceIt」技術や松下電器の手ブレ補正技術、カシオのロングスタミナバッテリー技術などといった「撮影を強力に支援する独自技術」という要素も、デジカメ選びの大きなポイントになってくると予想される。
デジカメ選びに迷っている初心者のユーザーは、今後、こういったメーカーの独自技術にも十分に気を配るようにすれば、賢い買い物ができるだろう。(フリージャーナリスト・市川昭彦<Aqui-Z>)