「iPod Shuffle」、発売2日間でランキング2位に登場

特集

2005/01/20 19:08

 BCNランキング 1月10日から16日までの週次販売データ(表)で、アップルの「iPod shuffle」がいきなりランキングの2位、3位に躍り出た。1位は「iPod mini シルバー」、2位は「iPod shuffle 512MB」、3位は「同1GB」。「iPod shuffle」の発売は1月15日で、今回のランキングに集計されているのは予約販売台数分と、15、16日の2日間の実売台数だが、それでもトップに肉薄する勢い。

 BCNランキング 1月10日から16日までの週次販売データ(表)で、アップルの「iPod shuffle」がいきなりランキングの2位、3位に躍り出た。1位は「iPod mini シルバー」、2位は「iPod shuffle 512MB」、3位は「同1GB」。「iPod shuffle」の発売は1月15日で、今回のランキングに集計されているのは予約販売台数分と、15、16日の2日間の実売台数だが、それでもトップに肉薄する勢い。


 ヒットの理由をビックカメラ有楽町店では、「ホワイトボディのおしゃれ感と、簡単さがうけている。小さくて軽い」ことがヒットに結びついたとみる。「『iPod Shuffle』の購入者は半分が指名買い。残り半分は、店頭で見て気に入った人と、他のモデルと比較してから購入を決めている人」。

 位置づけとしては、「iPod」の低価格モデルになるが、今「iPod Shuffle」に飛びついているのは、どうも携帯オーディオ入門者ばかりではないようだ。関係者によれば、指名買いユーザーのなかには、既存の「iPod」ユーザーが多いという。「iPod」や「iTunes」で愛好者となったユーザーが、携帯オーディオ入門者を押しのけて買いに走っている。

 現在、「Shuffle」の出荷台数は極端に少なく、店頭では大量の受注残を抱えている。図は、1GBタイプと512MBタイプの販売と受注残の指数推移(1GBタイプの1月15日の販売台数を基準値100として指数化)を示したグラフだ。


 両機種とも、実線で示した販売指数が15日以降、品切れで右肩下がりになっているのと同様に、かなりの受注残が積み上がっている。とくに人気の1GBは、品不足の飢餓感もあって受注残が急増。受注台数は、これまでの累計販売台数の約3.3倍に達し、ショップでは予約を打ち切るところも出始めている。

 一方、512MBは需要が1GBタイプに集中していることもあって、比較的受注残は少ない。15日以降もわずかながら店頭への入荷は続いており、結果的に販売シェアでは1GBを上回った。

 こうした品薄状況から、店舗ではデモ機を無くす、あるいは1台に限定するなどの苦戦を強いられている。店頭デモ担当者によれば、「1人でも多くのお客に渡せるよう、お店のデモ機を省いてでも商品が渡せるよう頼んでいる」とのこと。

 売れ行き好調の「iPod Shuffle」だが、死角がないわけではない。携帯オーディオを出すメーカー関係者は、「液晶がなくても売れたのは、メモリ容量が64MB、128MBの時代」と冷静に分析している。

 商品の出荷が継続できれば、「iPod mini」で起こしたようなブームが再来する可能性があるが、出荷が追いつかなければ話題だけで終わる可能性も否定できない。携帯オーディオ初心者は、果たして「iPod Shuffle」が手に入るまで待っていてくれるだろうか。