アイリバー、名刺大の5GB携帯オーディオを投入、HDD携帯オーディオに本格参入
アイリバー・ジャパン(遠藤信久社長)は、96gの軽量コンパクトボディに指1本でスクロールができるタッチスクリーンを採用した5GBのデジタルオーディオプレーヤー「H10[5GB;color]」を05年1月上旬から順次発売する。価格はオープンで、「iriver e・store」直販価格は3万2800円。カラーは、ネオシルバー/ディープレッド/ミッドナイトブルー/スレートグレーの4色。
同社は2001年に韓国で創業。2003年7月に日本法人を設立している。現在は、フラッシュメモリタイプの今年度米国出荷台数トップとなっている。新製品の発表にあわせ、韓国から来日した親会社ReignCom社のHenry Kimバイスプレジデントは、「今年度は全世界で300万台の出荷を見込んでいる。携帯オーディオの全世界出荷台数は2200万台と見込んでいるため、15%シェアを当社がもつことになる。設立わずか6年で世界の15%シェアを獲得できた」と、その成長性に自信を見せた。
さらに、今回の「H10シリーズ」を機に、HDD搭載型携帯オーディオ市場に本格参入する構え。フラッシュメモリ型とHDD型の販売によって、2005年度には、今年度300万台の2倍超となる700万台の出荷を全世界で見込んでいる。また、新たに“コンテンツとの融合”をテーマに掲げた。
新製品の「H10シリーズ」は、名刺サイズの5GBデジタルオーディオ。96gと軽量で、1250曲以上の音楽ファイルを収録可能。26万色表示が可能な1.5インチカラーディスプレイを搭載するとともに、最大18mWというクラス最大のヘッドホン出力を行える。
主な特徴は、(1)12時間連続再生、(2)海外でも利用できるFMチューナーを搭載、(3)外部ハードディスクとしても機能するUSBマスストレージ対応、(4)ボイスレコーディング機能、(5)30種類のプリセットイコライザーを搭載――など。
さらに、デジタル著作権管理「WMA(DRM)」とマイクロソフトの次世代音楽配信サービス「プレイフォーシェア」に対応。「プレイフォーシェア」は、月額固定の音楽配信サービスで、今回の新製品は、「プレイフォーシェア」に初対応の製品になるという。
このほか、パソコン上で音楽ファイルを管理し、新製品と自動同期をとれるソフト「iriver plus」を新開発した。「Music ID」機能によって、CDプレーヤーから新製品にダイレクトエンコードする際、インターネットから楽曲名などを自動取得し、記録することもできる。
同社では、今後、マイクロソフトやナップスター、リアルネットワークスなどと共同でキャンペーンを予定しているほか、大容量の20GBモデルなど、ラインアップを増やしていく計画。
なお、あわせて、ネックレス型フラッシュメモリオーディオ「N10」に新色「ローズレッド」(05年1月発売)を追加したほか、唯一世界で携帯オーディオが水中で聴ける防水ケースとして、「iFP-700シリーズ」用「SV-i700」(12月18日発売、直販価格1万2800円)を発売する。