フォトロン、製造業向けのカラーラスター/ベクター統合CADソフト
フォトロン(長瀬朋彦社長)は、製造業における紙図面のデジタル化と有効活用をサポートするカラーラスター/ベクター統合CAD「図脳デジタルシート Ver.7」を12月15日に発売する。価格は52万2900円。
過去の資産である紙図面をデジタル化することで、図面を紙で扱う際に問題となる損傷や伸縮などの劣化を解消できるだけでなく、検索や保管場所といった管理、図面の編集、トレース作業などのさまざまな問題を解決できる。
新製品は、製造業の幅広い業務で紙図面のデジタル化と有効活用を図れるよう「図脳Century2D」と「図脳デジタルシート for Archi」を統合。機械製図・設備製図機能を兼ね備えたカラーラスター/ベクター統合CADソフトとなっている。
A1、A0といった大判の紙図面も大判対応のスキャナや複合機でスキャニングし、「図脳デジタルシート Ver.7」に取り込むことが可能。ラスター/ベクターを混在して扱えるため、ラスターをベクターに変換する必要がない。ラスターデータはモノクロのほか、カラーラスターにも対応しており、ファイルの形式もTIFF形式、BMP形式、JPEG形式と多彩なファイル形式をサポートした。
このほかの特徴は、(1)角度や伸縮の補正、ドット単位でごみ取りをするフィルタ機能など、豊富なラスター補正機能を搭載、(2)ラスターを部分的に切り出して移動、複写したり、複数の図面を貼り合わせる合成など、ラスター編集機能を搭載、(3)別売のラスター/ベクター変換モジュール「図脳RVコンバータPRO Ver.2」のプラグインによって、高速ラスター/ベクター変換が可能、(4)CAD機能で、加筆・編集作業を効率的に行うことができる、(5)AutoCAD、JW_CADなどの他のCADデータ、DXFなどの中間ファイル、TIFF、BMPなどのラスターデータに加え、ラスター/ベクター混在の状態で他のCADとのやり取りが可能な中間ファイルフォーマットSXFにも対応――など。
同社では、設計業務のほか、施設管理や保全といった幅広い業務をサポートするカラーラスター/ベクター統合CADとして位置づけ、普及が広がるA0、A1などの大判サイズに対応した広幅複合機と組み合わせたソリューションを提案していく。