SCEJ、カーレースゲーム「グランツーリスモ4」の製品発表会を開催

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2004/11/10 14:45

 

 ソニー・コンピュータエンタテインメントジャパン(SCEJ)は11月9日、プレイステーション2対応のリアルドライビングシュミレーターゲーム「グランツーリスモ4(GT4)」(7665円、12月3日発売)の製品発表会を開催した。

 シリーズ最新作となる今回の「GT4」では、パッケージデータ容量が2層式ディスクのフル容量となる合計9GBを使用。700台以上の車体を用意しており、「最新車種」、「記憶に残る車」、「コンセプトカー」なども登場する。

 コースについても50コース以上を収録。「GT4」のプロデューサーを担当しているポリフォニー・デジタルの山内一典プレジデントは、「今回は、自動車シュミレーション技術が向上してきたおかげで、実在のサーキットを多数収録できた。ヨセミテ、グランドキャニオン、パリやソウルの市街地のほか、未完成の『富士スピードウェイ』も、関係者の協力を得て収録している」と、ゲームの完成度に自信を見せた。

 新機能としては、“クルマを観て楽しむ”ことを提案する「フォトモード」を搭載。50のゲームコースと15の「フォトモード」専用コースの計65コースに、700台の車種を組み合わせて写真撮影できる。また、プレイステーション本体にUSBメモリを挿して写真データを持ち運べるようにした。山内プロデューサーは、「印刷して友達に写真を見せたり、メールで送ったりして、ゲーム以外でも楽しめるようになっている」という。

 さらに、「人の表現」にもこだわっており、これまでは「人」のリアルな表現が難しかったが、コース上の群集や、ピットインでの車種に合わせたホイール交換、給油などが登場するようになった。

 このほか、「B-spec」モードという、コマンドを発行することで自分が運転せずに操作できる新モードを搭載。ペース配分を5段階で指示でき、視点の切り替えも可能。「従来の運転モード『A-spec』が、実際に運転したいという、どちらかというとハードコアなファンが対象なのに対し、『B-spec』では、カジュアルにゲームを楽しみたいファンを取り込んでいきたい」(同)と、新モード開発の背景を話している。

 なお、同ゲームでは積極的に自動車メーカーや他企業とのコラボレーションを行っていく方針。BMWの次期「3シリーズ」を発表前にゲームに取り込んだほか、日産自動車から「GT4仕様」の車体が実際に発売される予定。さらに、ナイキ製のドライビングシューズやTシャツを含めた「NIKE/GRAN TURISMO 4 Limited Edition」を「ソニースタイル」などで限定販売する。プレイステーション2専用カメラ「EyeToy:Play」でTシャツのデザインパターンを読み取ると、「GT4」のゲーム上で「ナイキワン」という特別車が登場する。

 今後の展開としては、子供用の「GT4 for boys」の開発に取り組んでいく計画。山内プロデューサーは、「未来の車好きを育てたい。子供たちの『GT』として、できるだけ低いコストで子供たちに届けられればいいと思う」と意欲を示した。