冬キャンプ初心者は必見! 注意点や必需品、おすすめのキャンプ場まで総まとめ
冬キャンプには、星がキレイに見えたり焚き火で暖まったりと、冬ならではの楽しみ方が盛りだくさんです。この記事では、冬キャンプをしたことがないという人のために、冬キャンプの楽しみ方を解説します。
冬キャンプは、楽しいことばかりではありません。命を落とすことにもつながりかねない寒さ対策や注意点もあるため、しっかり理解しておきましょう。あわせて、おすすめのキャンプギアやキャンプ場も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
冬キャンプには、多くの魅力と特徴があります。主なものは、以下の7つです。
・人が少ない
・汗をかかない
・虫がいない
・星がキレイに見える
・冬のアクティビティを楽しめる
・焚き火が暖かい
・冬キャンプ飯を堪能できる
■人が少ない
やはり、キャンプのオンシーズンは夏です。逆に冬は、夏と比べるとキャンプ場が比較的空いている傾向があります。そのため、冬キャンプの場合、周りに気を使うことなくゆったり過ごせるのが魅力です。また、予約を取れないキャンプ場でも、冬なら予約が取りやすい可能性があります。
加えて、キャンプ場によっては冬ならではのお得な格安プランや割り引きをしていることもあるため、夏と比べてリーズナブルにキャンプを楽しむことが可能です。
「ゆったり静かに自然を満喫したい」「静寂に包まれながら優雅に過ごしたい」という人にとって、冬キャンプはピッタリでしょう。
■汗をかかない
汗をかきにくい冬は、快適にキャンプを楽しめます。夏キャンプのように汗でべたついたり、暑くて眠れなかったりすることはありません。夏だと、荷物を運んだり、テントの設営をしたりするだけで疲れてしまいます。
寒さはあるものの、暑さが苦手な人や汗をかきたくない人にとって冬キャンプは、快適に感じるかもしれません。
■虫がいない
「キャンプに興味はあるけれど、虫が嫌いで……」という人も多いようです。そのような人にこそ、冬場のキャンプは向いています。
虫は冬にほとんど冬眠しているため、姿を見せることがほとんどありません。冬キャンプなら、思いっきりアウトドアを楽しめるでしょう。
■星がキレイに見える
冬は空気が冷たく澄んでおり、天体観測にはピッタリのシーズンです。
夏と冬では、明るい星の数にも違いがあります。肉眼ではっきりと見える「一等星」の数は、冬のほうが多いそう。「冬の大三角」を目印に、さまざまな冬の星座を探してみたり、冬の星空を眺めながらホットコーヒーやお酒を飲んだりすれば、贅沢なひと時を過ごせます。
冬キャンプの夜の楽しみに天体観測を入れてみては、いかがでしょうか。
■冬のアクティビティを楽しめる
冬ならではのアクティビティを楽しめるのも、冬キャンプならではの魅力です。定番のスノーボードやスキー以外にも、「スノーシュー」といわれる洋かんじきを履いて雪山を散策する「スノーシュートレッキング」、ゴムボードに乗って雪上を滑り降りる「エアボード」、凍った湖面に穴をあけて楽しむ「ワカサギ釣り」など、キャンプ場で楽しめる冬のアクティビティは多くあります。
■焚き火が暖かい
やはり、冬キャンプで外せないのが「焚き火」ではないでしょうか。暖房の代わりとして使ったり料理を楽めたりと、大活躍してくれます。
澄んだ空気を吸いながら、パチパチと薪がはぜる音やすすの香りに身を委ね、炎のゆらめきを眺めていると心が満たされるでしょう。また、みんなで焚き火を囲めば、会話に花が咲いて盛り上がること間違いなしです。
■冬キャンプ飯を堪能できる
冬キャンプでは、焚き火の火を使うことで、料理も楽しめます。焚き火台の上でバーベキューをする以外にも、「ダッチオーブン」を使っての料理もおすすめです。
ダッチオーブンの魅力は、煮込み料理が手軽にできるところ。時間のかかる煮込み料理ですが、材料を入れたら放っておくだけで、アウトドア料理を楽しめます。煮込み料理以外にも、焼き・蒸し料理もできるため、キャンプ料理のレパートリーが広がること間違いなしです。
冬キャンプにおすすめのキャンプ料理には、次のようなものがあります。
・スペアリブ
・ローストビーフ
・おでん
・鶏ガラスープ塩鍋
・ポトフ
・カレー
ぜひ、キャンプ飯の参考にしてください。
冬キャンプはなんといっても、寒さ対策が必須です。これから紹介するポイントを押さえることで、冬キャンプが快適で楽しいものになるでしょう。
・寒さ対策は徹底的にする
・一酸化炭素中毒に注意する
・テントの設営や撤収に時間がかかる場合もある
・雪による通行止めなどの交通状況の悪化も考える
■寒さ対策は徹底的にする
冬キャンプにおいて、寒さ対策は必須です。冬キャンプの夜は特に冷え込むうえ、雨や雪が降っている場合はさらに気温は下がります。重ね着をして、着脱による温度調節を行うといいでしょう。
重ね着をする際は、内側からベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターレイヤーの3層ごとに服装を選ぶのをおすすめします。それぞれの層に求められる性質は、以下のとおりです。
ベースレイヤー:防水性、耐熱性、防風性
ミドルレイヤー:保温
アウターレイヤー:吸汗・保温・防臭・速乾・発熱
また、ストーブや薪ストーブなどの暖房器具を用意して、暖をとれるようにしておくことも重要です。就寝時などは消す必要があるため、ホットカーペットや電気毛布などのテント内でも利用できる暖房器具も併せて用意しましょう。
■一酸化炭素中毒に注意
テント内で暖を取る方法として、石油ストーブや薪ストーブを使用する場合もあるでしょう。その場合に注意したいことが、一酸化炭素中毒です。一酸化炭素中毒は自覚症状がないまま意識を失うことがあるため注意しましょう。
一酸化炭素警報器があると、一酸化炭素濃度が高くなるとアラームで警告してくれて万が一を防ぐのに役立ちます。ストーブや薪ストーブなどを使うときは、警報器をできるだけ用意しておきましょう。
■テントの設営や撤収に時間がかかる場合もある
冬キャンプでは積雪もつきものです。雪がある場所でテントを設営する場合、地面の雪をならすことから始めます。快適に過ごすうえでも、平らにしてからテントを設営することが重要です。
また、地面が凍っていた場合はペグが地面に刺さりにくくなります。撤収の際も、雪を払ったり乾かしたりする必要があるため、撤収に時間がかかることは頭に入れておきましょう。
■雪による通行止めなど交通状況の悪化も考える
冬のキャンプにおいては、道中でも注意が必要です。雪の影響で高速道路が交通規制がされたり、事故で通行止めになったりすることもあります。出発前に通常どおり道路を通行できるのか、確認してから出かけましょう。
さらに、道中で道が凍結していたり、圧雪になっていたりすることも想定されるでしょう。スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなども忘れずに用意しておいてください。
冬キャンプにおける注意点は、キャンプ場選びにも当てはまります。冬のキャンプ場選びのポイントは以下5点です。
・アクセスが良い
・チェックインの時間が早い
・冬でも暖かいエリアを選ぶ
・AC電源が使えるキャンプ場を選ぶ
・キャンプ場の炊事場は温水が出るか
■アクセスが良い
キャンプ場を選ぶ際は、インターチェンジからキャンプ場までのアクセスが良い場所を選びましょう。冬は積雪や路面凍結の恐れがあるため、道中でも注意が必要です。アウトドア向けではない車の場合、山道を走るようなキャンプ場は避けたほうが無難でしょう。
■チェックインの時間が早い
冬キャンプでは、日が暮れると一気に寒くなり、体感温度が急激に下がります。日が出ている時間帯にテントを設営したり料理をしたりしたいのであれば、チェックインを早めにできるキャンプ場がおすすめです。
■冬でも暖かいエリアを選ぶ
冬でも気温が高いキャンプ場を選ぶようにしましょう。100m標高が上がるごとに、気温が0.6度程度下がるといわれているため、なるべく標高の低いキャンプ場を選ぶと安心です。
万が一の寒さに備えて近くに避難できるコテージや温泉などがあるかもあわせて確認しておきましょう。
■AC電源が使えるキャンプ場を選ぶ
テント内は、基本的に燃焼機器の使用は厳禁です。そのため、電気毛布や電気ストーブ、ホットカーペットなどの電気タイプの暖房器具を朝まで使いたいのであれば、AC電源サイトのあるキャンプ場かどうかもチェックしておきましょう。
■キャンプ場の炊事場は温水が出るか
キャンプ場の炊事場で、お湯が使えるかも確認しておきたいポイント。手洗いや歯磨きはまだしも、食器洗いを冷たい水でこなすのは、つらいものです。また、お皿に付いた油汚れもお湯で洗うほうが落ちやすくなります。
続いて、冬のキャンプの必需品について解説します。しっかり寒さ対策をして、快適なキャンプを楽しみましょう。テント周りのギア・暖房器具・衣服・調理グッズの4つに分けて、紹介します。
■テント周り
・テント
・シュラフ(寝袋)・毛布
・コット、アルミマット
■暖房器具
・薪ストーブ
・電気ストーブ、電気毛布、ホットカーペット
・石油ストーブ&一酸化炭素警報機
・カイロ、湯たんぽ
・ランタン
■衣服
・防寒着
■調理グッズ
・調理器具
・テーブル、チェア
■テント周り
・テント
まずは、冬キャンプで使用するテントは、風を防ぐために丈夫な素材が使われている冬専用のタイプを選びましょう。冬キャンプ用であれば、2ルームタイプがおすすめです。寝室とリビングスペースを兼ね備えたタイプで、窓や入り口を閉めれば、寒気や雨・雪を防いで暖かく過ごせます。
・シュラフ(寝袋)・毛布
冬用のシュラフ(寝袋)は、頭まで包み込むタイプの「マミータイプ」が一般的です。体のラインに沿って密閉されるため、冷気を寄せ付けないのが特徴。また、シュラフの中に毛布やインナーシュラフを入れるとより暖かくなります。
シュラフを購入するときに注意したいのが、「快適使用温度」と「限界使用温度」です。快適使用温度とは、快適に眠ることができる温度の下限のこと。限界使用温度とは、使用するにあたって寒さを感じることがあるものの、工夫次第で使用可能である温度のことです。人によっては、限界使用温度で快適に眠れない場合もあるため、注意しましょう。
・コット、アルミマット
テント内で地面に接している床面は冷たくなっています。そのため、コット(簡易ベッド)やアルミマットなどの敷物があると便利です。
■暖房器具
・薪ストーブ
薪ストーブは、焚き火と違ってすすで汚れたり、煙の匂いが気になったりすることがありません。平らな天板のタイプなら、コンロ代わりとしても使用可能。料理を作ったり、鍋でお湯を沸かしたりもできます。
・電気ストーブ、電気毛布、ホットカーペット
暖を取る方法として、電気ストーブや電気毛布、ホットカーペットなども有効です。AC電源の設備が整っているキャンプ場であればそのまま使用可能ですが、モバイルバッテリーやポータブル電源を持ち込んでも、使用できます。
・石油ストーブ&一酸化炭素警報機
電気を使わない防寒具として石油ストーブがあれば、テントの中を暖められるうえ、調理もできます。ただし、一酸化炭素中毒には注意が必要です。石油ストーブを持って行く場合は、一酸化炭素警報機も携行しておくと安心でしょう。
・カイロ、湯たんぽ
手軽に使えて携帯しやすいカイロもあると便利です。オイル式の「ハクキンカイロ」や、LEDライトやモバイルバッテリーの機能も兼ね備えた「充電式カイロ」などであれば、何度でも繰り返し使用できます。
湯たんぽは、膝の上に置いておくだけでも暖かいため、ぜひ持って行きたいアイテムです。直火にかけられるタイプもあります。
・ランタン
暗くなったときに周囲を照らすランタンも準備しておきましょう。ランタンには以下の4種類があります。扱いやすくて安全性が高い「LEDランタン」が初心者にはおすすめです。
LEDランタン:使用時間が長く、扱いやすい
灯油ランタン:灯油を使うタイプで、ガスランタンよりもコスパがいい
ガスランタン:ガスを使うタイプで、ほかのガスを使うアイテムと兼用可能
ガソリンランタン:もっとも光量があるランタン
■衣服
・防寒着
インナーには、薄手で保温性の高いものを選びましょう。2枚重ね着し温度対策をとれるようにしておくのも有効です。上にインナーダウンやフリースなどを重ね、さらに雨風に強いアウターを着用するとベスト。ボトムスもレギンスの上にパンツをはくなどして、対策を取りましょう。
靴下は厚手のタイプをチョイスし、雨や雪でぬれたときの代えとして、予備を準備しておくと安心です。そのほか、帽子や手袋などの防寒具を用意しておくといいでしょう。
また、焚き火をするのであれば、ポリエステルなど化繊素材の服だと溶けて穴が開くため注意が必要です。焚き火に強い生地としては、難燃素材のほか綿100%など。キャンプグッズ専門店などに行って、焚き火用のウェアを用意しておくと安心でしょう。
■調理グッズ
・調理器具
焚き火台があると、炎を囲んで食事ができて冬キャンプの醍醐味を楽しめます。焚き火台がない場合は、ガスバーナーやガスコンロで代用可能です。そのほか、フライパンや鍋、食器などの調理器具、ゴミ袋やタオル、ティッシュなどの消耗品も忘れないようにしましょう。
・テーブル、チェア
食事をしたりくつろいだりする際に必要なのが、テーブルやチェアです。各社さまざまな商品をラインアップしているため、機能性や重さなども考慮しながら選ぶとよいでしょう。
キャンプに持参したいアイテムを紹介しましたが、キャンプ場によってはレンタル用品を用意しているところもあります。冬キャンプの荷物は多くなりがちなため、レンタル用品が充実しているキャンプ場を選ぶことも一考です。レンタルできることが多いアイテムには、以下のものがあります。
・テント
・タープ
・シュラフ
・チェア
・テーブル
どこのキャンプ場でもレンタル品を用意しているわけではありません。必ず事前に、キャンプ場へ確認するようにしましょう。
ハクキンカイロ「ハクキンカイロ STANDARD」は、熱量は使い捨てカイロの約13倍を誇り、氷点下40℃でも使用可能な回路です。ベンジンにライター・マッチで点火するタイプで、専用カップ1杯のベンジンで約10~12時間持続します。
出典:ハクキンカイロ「ハクキンカイロ STANDARD」=https://hakukin.co.jp/product/#standard
コールマン「コンパクトスモーカー」があれば、キャンプで手軽に燻製が楽しめます。コンパクトサイズに加え、網を2段設置できるため、ソロからファミリーまで使いやすいのが特徴です。
また、煙が漏れないシーリング構造になっている点も、うれしいポイント。においが外に漏れにくいため、自宅のコンロでも燻製を楽しめます。
出典:コールマン「コンパクトスモーカー」=https://ec.coleman.co.jp/item/2000031269.html
スノーピーク「TAKIBI Jacket 1」は、アラミド繊維とオーガニックコットンの混紡素材を使用したジャケット。難燃性、耐久性、撥水性というキャンプシーンに特化した生地特性を備えているのが特徴です。
また、通年着用を考慮して、衣服内の換気を行うベンチレーションシステムをフロントに搭載。ハイネックインナーやネックウォーマー、マフラーなどの小物と合わせやすいデザインなのも秀逸です。
出典:スノーピーク「TAKIBI Jacket 1」=https://ec.snowpeak.co.jp/snowpeak/ja/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA/TAKIBI-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/TAKIBI-Jacket/p/170675
群馬県にある「HOTAKANE BASE キャンプ場」は、廃校になった小学校がベースになっているキャンプ場です。区画サイトとして利用される校庭は広々としており、車の乗入れも可能。洋式のトイレやお湯が出る炊事場のほか、レンタル用品(別途料金有)も充実しているため、キャンプ初心者も安心です。
スノーシューやスノーボード、バックカントリー教室などの各種アクティビティも充実。キャンピングカー利用者用に電源サイトも完備されています。
問い合わせ先:070-3857-6724
出典:HOTAKANE BASE キャンプ場/群馬=https://yadori-gi.net/project/hotakane-base
静岡県にある「朝霧ジャンボリーオートキャンプ場」は、富士山麓に広がるキャンプ場です。目の前には富士山がそびえており、夜は富士山の上に満天の星空が広がります。また、駿河湾や伊豆半島も見渡せる絶好のロケーションが自慢です。
こちらのキャンプ場は、標高900mのところにあります。夜の冷え込みには、十分注意しましょう。電源付きのキャンプサイトを利用して、電気タイプの暖房器具を持ち込めば快適に過ごせます。
問い合わせ先:0544-52-2066
出典:朝霧ジャンボリーオートキャンプ場/静岡=https://asagiri-camp.net/
「ザ ファーム」は、千葉県にある複合施設です。キャンプ以外にも、手ぶらバーベキューや貸し農園などの施設が充実しています。
併設している天然温泉「かりんの湯」は、温泉のほかサウナや食堂も完備。露天風呂につかって庭園を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
問い合わせ先:0478-79-0666
出典:ザ ファーム/千葉=https://www.thefarm.jp/
冬キャンプは、楽しいことばかりではありません。命を落とすことにもつながりかねない寒さ対策や注意点もあるため、しっかり理解しておきましょう。あわせて、おすすめのキャンプギアやキャンプ場も紹介するので、ぜひ参考にしてください。
冬にキャンプへ行こう!
まずは、冬キャンプについて紹介します。夏キャンプとはまったく違う楽しみ方ができるのが、冬キャンプの魅力です。冬キャンプの魅力と特徴、冬キャンプの注意点についてレクチャーするので、しっかり理解してから出かけましょう。冬キャンプの魅力と特徴
冬キャンプには、多くの魅力と特徴があります。主なものは、以下の7つです。
・人が少ない
・汗をかかない
・虫がいない
・星がキレイに見える
・冬のアクティビティを楽しめる
・焚き火が暖かい
・冬キャンプ飯を堪能できる
■人が少ない
やはり、キャンプのオンシーズンは夏です。逆に冬は、夏と比べるとキャンプ場が比較的空いている傾向があります。そのため、冬キャンプの場合、周りに気を使うことなくゆったり過ごせるのが魅力です。また、予約を取れないキャンプ場でも、冬なら予約が取りやすい可能性があります。
加えて、キャンプ場によっては冬ならではのお得な格安プランや割り引きをしていることもあるため、夏と比べてリーズナブルにキャンプを楽しむことが可能です。
「ゆったり静かに自然を満喫したい」「静寂に包まれながら優雅に過ごしたい」という人にとって、冬キャンプはピッタリでしょう。
■汗をかかない
汗をかきにくい冬は、快適にキャンプを楽しめます。夏キャンプのように汗でべたついたり、暑くて眠れなかったりすることはありません。夏だと、荷物を運んだり、テントの設営をしたりするだけで疲れてしまいます。
寒さはあるものの、暑さが苦手な人や汗をかきたくない人にとって冬キャンプは、快適に感じるかもしれません。
■虫がいない
「キャンプに興味はあるけれど、虫が嫌いで……」という人も多いようです。そのような人にこそ、冬場のキャンプは向いています。
虫は冬にほとんど冬眠しているため、姿を見せることがほとんどありません。冬キャンプなら、思いっきりアウトドアを楽しめるでしょう。
■星がキレイに見える
冬は空気が冷たく澄んでおり、天体観測にはピッタリのシーズンです。
夏と冬では、明るい星の数にも違いがあります。肉眼ではっきりと見える「一等星」の数は、冬のほうが多いそう。「冬の大三角」を目印に、さまざまな冬の星座を探してみたり、冬の星空を眺めながらホットコーヒーやお酒を飲んだりすれば、贅沢なひと時を過ごせます。
冬キャンプの夜の楽しみに天体観測を入れてみては、いかがでしょうか。
■冬のアクティビティを楽しめる
冬ならではのアクティビティを楽しめるのも、冬キャンプならではの魅力です。定番のスノーボードやスキー以外にも、「スノーシュー」といわれる洋かんじきを履いて雪山を散策する「スノーシュートレッキング」、ゴムボードに乗って雪上を滑り降りる「エアボード」、凍った湖面に穴をあけて楽しむ「ワカサギ釣り」など、キャンプ場で楽しめる冬のアクティビティは多くあります。
■焚き火が暖かい
やはり、冬キャンプで外せないのが「焚き火」ではないでしょうか。暖房の代わりとして使ったり料理を楽めたりと、大活躍してくれます。
澄んだ空気を吸いながら、パチパチと薪がはぜる音やすすの香りに身を委ね、炎のゆらめきを眺めていると心が満たされるでしょう。また、みんなで焚き火を囲めば、会話に花が咲いて盛り上がること間違いなしです。
■冬キャンプ飯を堪能できる
冬キャンプでは、焚き火の火を使うことで、料理も楽しめます。焚き火台の上でバーベキューをする以外にも、「ダッチオーブン」を使っての料理もおすすめです。
ダッチオーブンの魅力は、煮込み料理が手軽にできるところ。時間のかかる煮込み料理ですが、材料を入れたら放っておくだけで、アウトドア料理を楽しめます。煮込み料理以外にも、焼き・蒸し料理もできるため、キャンプ料理のレパートリーが広がること間違いなしです。
冬キャンプにおすすめのキャンプ料理には、次のようなものがあります。
・スペアリブ
・ローストビーフ
・おでん
・鶏ガラスープ塩鍋
・ポトフ
・カレー
ぜひ、キャンプ飯の参考にしてください。
冬キャンプの注意点
冬キャンプはなんといっても、寒さ対策が必須です。これから紹介するポイントを押さえることで、冬キャンプが快適で楽しいものになるでしょう。
・寒さ対策は徹底的にする
・一酸化炭素中毒に注意する
・テントの設営や撤収に時間がかかる場合もある
・雪による通行止めなどの交通状況の悪化も考える
■寒さ対策は徹底的にする
冬キャンプにおいて、寒さ対策は必須です。冬キャンプの夜は特に冷え込むうえ、雨や雪が降っている場合はさらに気温は下がります。重ね着をして、着脱による温度調節を行うといいでしょう。
重ね着をする際は、内側からベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターレイヤーの3層ごとに服装を選ぶのをおすすめします。それぞれの層に求められる性質は、以下のとおりです。
ベースレイヤー:防水性、耐熱性、防風性
ミドルレイヤー:保温
アウターレイヤー:吸汗・保温・防臭・速乾・発熱
また、ストーブや薪ストーブなどの暖房器具を用意して、暖をとれるようにしておくことも重要です。就寝時などは消す必要があるため、ホットカーペットや電気毛布などのテント内でも利用できる暖房器具も併せて用意しましょう。
■一酸化炭素中毒に注意
テント内で暖を取る方法として、石油ストーブや薪ストーブを使用する場合もあるでしょう。その場合に注意したいことが、一酸化炭素中毒です。一酸化炭素中毒は自覚症状がないまま意識を失うことがあるため注意しましょう。
一酸化炭素警報器があると、一酸化炭素濃度が高くなるとアラームで警告してくれて万が一を防ぐのに役立ちます。ストーブや薪ストーブなどを使うときは、警報器をできるだけ用意しておきましょう。
■テントの設営や撤収に時間がかかる場合もある
冬キャンプでは積雪もつきものです。雪がある場所でテントを設営する場合、地面の雪をならすことから始めます。快適に過ごすうえでも、平らにしてからテントを設営することが重要です。
また、地面が凍っていた場合はペグが地面に刺さりにくくなります。撤収の際も、雪を払ったり乾かしたりする必要があるため、撤収に時間がかかることは頭に入れておきましょう。
■雪による通行止めなど交通状況の悪化も考える
冬のキャンプにおいては、道中でも注意が必要です。雪の影響で高速道路が交通規制がされたり、事故で通行止めになったりすることもあります。出発前に通常どおり道路を通行できるのか、確認してから出かけましょう。
さらに、道中で道が凍結していたり、圧雪になっていたりすることも想定されるでしょう。スタッドレスタイヤやタイヤチェーンなども忘れずに用意しておいてください。
冬キャンプにおける注意点は、キャンプ場選びにも当てはまります。冬のキャンプ場選びのポイントは以下5点です。
・アクセスが良い
・チェックインの時間が早い
・冬でも暖かいエリアを選ぶ
・AC電源が使えるキャンプ場を選ぶ
・キャンプ場の炊事場は温水が出るか
■アクセスが良い
キャンプ場を選ぶ際は、インターチェンジからキャンプ場までのアクセスが良い場所を選びましょう。冬は積雪や路面凍結の恐れがあるため、道中でも注意が必要です。アウトドア向けではない車の場合、山道を走るようなキャンプ場は避けたほうが無難でしょう。
■チェックインの時間が早い
冬キャンプでは、日が暮れると一気に寒くなり、体感温度が急激に下がります。日が出ている時間帯にテントを設営したり料理をしたりしたいのであれば、チェックインを早めにできるキャンプ場がおすすめです。
■冬でも暖かいエリアを選ぶ
冬でも気温が高いキャンプ場を選ぶようにしましょう。100m標高が上がるごとに、気温が0.6度程度下がるといわれているため、なるべく標高の低いキャンプ場を選ぶと安心です。
万が一の寒さに備えて近くに避難できるコテージや温泉などがあるかもあわせて確認しておきましょう。
■AC電源が使えるキャンプ場を選ぶ
テント内は、基本的に燃焼機器の使用は厳禁です。そのため、電気毛布や電気ストーブ、ホットカーペットなどの電気タイプの暖房器具を朝まで使いたいのであれば、AC電源サイトのあるキャンプ場かどうかもチェックしておきましょう。
■キャンプ場の炊事場は温水が出るか
キャンプ場の炊事場で、お湯が使えるかも確認しておきたいポイント。手洗いや歯磨きはまだしも、食器洗いを冷たい水でこなすのは、つらいものです。また、お皿に付いた油汚れもお湯で洗うほうが落ちやすくなります。
冬キャンプの必需品
続いて、冬のキャンプの必需品について解説します。しっかり寒さ対策をして、快適なキャンプを楽しみましょう。テント周りのギア・暖房器具・衣服・調理グッズの4つに分けて、紹介します。
■テント周り
・テント
・シュラフ(寝袋)・毛布
・コット、アルミマット
■暖房器具
・薪ストーブ
・電気ストーブ、電気毛布、ホットカーペット
・石油ストーブ&一酸化炭素警報機
・カイロ、湯たんぽ
・ランタン
■衣服
・防寒着
■調理グッズ
・調理器具
・テーブル、チェア
■テント周り
・テント
まずは、冬キャンプで使用するテントは、風を防ぐために丈夫な素材が使われている冬専用のタイプを選びましょう。冬キャンプ用であれば、2ルームタイプがおすすめです。寝室とリビングスペースを兼ね備えたタイプで、窓や入り口を閉めれば、寒気や雨・雪を防いで暖かく過ごせます。
・シュラフ(寝袋)・毛布
冬用のシュラフ(寝袋)は、頭まで包み込むタイプの「マミータイプ」が一般的です。体のラインに沿って密閉されるため、冷気を寄せ付けないのが特徴。また、シュラフの中に毛布やインナーシュラフを入れるとより暖かくなります。
シュラフを購入するときに注意したいのが、「快適使用温度」と「限界使用温度」です。快適使用温度とは、快適に眠ることができる温度の下限のこと。限界使用温度とは、使用するにあたって寒さを感じることがあるものの、工夫次第で使用可能である温度のことです。人によっては、限界使用温度で快適に眠れない場合もあるため、注意しましょう。
・コット、アルミマット
テント内で地面に接している床面は冷たくなっています。そのため、コット(簡易ベッド)やアルミマットなどの敷物があると便利です。
■暖房器具
・薪ストーブ
薪ストーブは、焚き火と違ってすすで汚れたり、煙の匂いが気になったりすることがありません。平らな天板のタイプなら、コンロ代わりとしても使用可能。料理を作ったり、鍋でお湯を沸かしたりもできます。
・電気ストーブ、電気毛布、ホットカーペット
暖を取る方法として、電気ストーブや電気毛布、ホットカーペットなども有効です。AC電源の設備が整っているキャンプ場であればそのまま使用可能ですが、モバイルバッテリーやポータブル電源を持ち込んでも、使用できます。
・石油ストーブ&一酸化炭素警報機
電気を使わない防寒具として石油ストーブがあれば、テントの中を暖められるうえ、調理もできます。ただし、一酸化炭素中毒には注意が必要です。石油ストーブを持って行く場合は、一酸化炭素警報機も携行しておくと安心でしょう。
・カイロ、湯たんぽ
手軽に使えて携帯しやすいカイロもあると便利です。オイル式の「ハクキンカイロ」や、LEDライトやモバイルバッテリーの機能も兼ね備えた「充電式カイロ」などであれば、何度でも繰り返し使用できます。
湯たんぽは、膝の上に置いておくだけでも暖かいため、ぜひ持って行きたいアイテムです。直火にかけられるタイプもあります。
・ランタン
暗くなったときに周囲を照らすランタンも準備しておきましょう。ランタンには以下の4種類があります。扱いやすくて安全性が高い「LEDランタン」が初心者にはおすすめです。
LEDランタン:使用時間が長く、扱いやすい
灯油ランタン:灯油を使うタイプで、ガスランタンよりもコスパがいい
ガスランタン:ガスを使うタイプで、ほかのガスを使うアイテムと兼用可能
ガソリンランタン:もっとも光量があるランタン
■衣服
・防寒着
インナーには、薄手で保温性の高いものを選びましょう。2枚重ね着し温度対策をとれるようにしておくのも有効です。上にインナーダウンやフリースなどを重ね、さらに雨風に強いアウターを着用するとベスト。ボトムスもレギンスの上にパンツをはくなどして、対策を取りましょう。
靴下は厚手のタイプをチョイスし、雨や雪でぬれたときの代えとして、予備を準備しておくと安心です。そのほか、帽子や手袋などの防寒具を用意しておくといいでしょう。
また、焚き火をするのであれば、ポリエステルなど化繊素材の服だと溶けて穴が開くため注意が必要です。焚き火に強い生地としては、難燃素材のほか綿100%など。キャンプグッズ専門店などに行って、焚き火用のウェアを用意しておくと安心でしょう。
■調理グッズ
・調理器具
焚き火台があると、炎を囲んで食事ができて冬キャンプの醍醐味を楽しめます。焚き火台がない場合は、ガスバーナーやガスコンロで代用可能です。そのほか、フライパンや鍋、食器などの調理器具、ゴミ袋やタオル、ティッシュなどの消耗品も忘れないようにしましょう。
・テーブル、チェア
食事をしたりくつろいだりする際に必要なのが、テーブルやチェアです。各社さまざまな商品をラインアップしているため、機能性や重さなども考慮しながら選ぶとよいでしょう。
キャンプに持参したいアイテムを紹介しましたが、キャンプ場によってはレンタル用品を用意しているところもあります。冬キャンプの荷物は多くなりがちなため、レンタル用品が充実しているキャンプ場を選ぶことも一考です。レンタルできることが多いアイテムには、以下のものがあります。
・テント
・タープ
・シュラフ
・チェア
・テーブル
どこのキャンプ場でもレンタル品を用意しているわけではありません。必ず事前に、キャンプ場へ確認するようにしましょう。
冬キャンプに持っていきたいおすすめギア
ここからは、あると便利なギアを3点紹介します。ハクキンカイロ「ハクキンカイロ STANDARD」
ハクキンカイロ「ハクキンカイロ STANDARD」は、熱量は使い捨てカイロの約13倍を誇り、氷点下40℃でも使用可能な回路です。ベンジンにライター・マッチで点火するタイプで、専用カップ1杯のベンジンで約10~12時間持続します。
出典:ハクキンカイロ「ハクキンカイロ STANDARD」=https://hakukin.co.jp/product/#standard
コールマン「コンパクトスモーカー」
コールマン「コンパクトスモーカー」があれば、キャンプで手軽に燻製が楽しめます。コンパクトサイズに加え、網を2段設置できるため、ソロからファミリーまで使いやすいのが特徴です。
また、煙が漏れないシーリング構造になっている点も、うれしいポイント。においが外に漏れにくいため、自宅のコンロでも燻製を楽しめます。
出典:コールマン「コンパクトスモーカー」=https://ec.coleman.co.jp/item/2000031269.html
スノーピーク「TAKIBI Jacket 1」
スノーピーク「TAKIBI Jacket 1」は、アラミド繊維とオーガニックコットンの混紡素材を使用したジャケット。難燃性、耐久性、撥水性というキャンプシーンに特化した生地特性を備えているのが特徴です。
また、通年着用を考慮して、衣服内の換気を行うベンチレーションシステムをフロントに搭載。ハイネックインナーやネックウォーマー、マフラーなどの小物と合わせやすいデザインなのも秀逸です。
出典:スノーピーク「TAKIBI Jacket 1」=https://ec.snowpeak.co.jp/snowpeak/ja/%E3%83%A1%E3%83%B3%E3%82%BA/TAKIBI-%E3%82%B7%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%BA/TAKIBI-Jacket/p/170675
冬キャンプにおすすめのキャンプ場
ここからは、おすすめのキャンプ場を3つ紹介します。HOTAKANE BASE キャンプ場/群馬
群馬県にある「HOTAKANE BASE キャンプ場」は、廃校になった小学校がベースになっているキャンプ場です。区画サイトとして利用される校庭は広々としており、車の乗入れも可能。洋式のトイレやお湯が出る炊事場のほか、レンタル用品(別途料金有)も充実しているため、キャンプ初心者も安心です。
スノーシューやスノーボード、バックカントリー教室などの各種アクティビティも充実。キャンピングカー利用者用に電源サイトも完備されています。
問い合わせ先:070-3857-6724
出典:HOTAKANE BASE キャンプ場/群馬=https://yadori-gi.net/project/hotakane-base
朝霧ジャンボリーオートキャンプ場/静岡
静岡県にある「朝霧ジャンボリーオートキャンプ場」は、富士山麓に広がるキャンプ場です。目の前には富士山がそびえており、夜は富士山の上に満天の星空が広がります。また、駿河湾や伊豆半島も見渡せる絶好のロケーションが自慢です。
こちらのキャンプ場は、標高900mのところにあります。夜の冷え込みには、十分注意しましょう。電源付きのキャンプサイトを利用して、電気タイプの暖房器具を持ち込めば快適に過ごせます。
問い合わせ先:0544-52-2066
出典:朝霧ジャンボリーオートキャンプ場/静岡=https://asagiri-camp.net/
ザ ファーム/千葉
「ザ ファーム」は、千葉県にある複合施設です。キャンプ以外にも、手ぶらバーベキューや貸し農園などの施設が充実しています。
併設している天然温泉「かりんの湯」は、温泉のほかサウナや食堂も完備。露天風呂につかって庭園を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごせます。
問い合わせ先:0478-79-0666
出典:ザ ファーム/千葉=https://www.thefarm.jp/