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ドライヤーの寿命は買ってからどれくらい? 買い替え時期や故障のサインなどについて解説

暮らし

2024/06/18 13:30

 毎日使うことが多い家電のドライヤーの寿命は、3~4年といわれています。使う頻度が高いだけに、壊れてから買い直すのではなく、あらかじめ故障のサインについて知っておきたいものです。


 この記事では、ドライヤーを使っていて壊れそうな予兆のある人やこれから買い替えようか検討中の人に向けて、ドライヤーの寿命について紹介します。あわせて、ドライヤーの仕組みや長く使うためのコツなども解説するので、ぜひ参考にしてください。

ドライヤーの仕組み


 ドライヤーの寿命について解説する前に、まずはドライヤーの仕組みから紹介します。ドライヤーの仕組みは、以下のとおりです。

1. 空気を本体後部の吸込口から吸い込む
2. ヒーター部の発熱を利用して温風を発生させる
3. 吹出口から出す

 風を発生させている部位は、「ファン」と呼ばれる部品です。回転運動で風を発生させるファンにモーターを接続し電気を流すことで、ファンがモーターとともに回転します。その結果、風が発生する仕組みです。モーターを速くすると風圧が強くなり、モーターを遅くすると風圧が弱まります。

ドライヤーの寿命と故障のサイン


 機種によっても寿命は異なりますが、一般的なドライヤーの平均寿命は3~4年といわれています。ドライヤーの寿命に大きく関係しているのが、先述した本体内部に搭載されているモーターです。モーター自体の寿命がおよそ3~4年とされるため、ドライヤーの寿命も同じく3~4年とされます。

 この寿命を時間換算すると、130~140時間程度となります。これは1日5分ドライヤーを使用するとして計算したものです。5分よりも長くドライヤーを使う場合は、平均寿命前に故障することも考えられるでしょう。

 近年は、マイナスイオン機能付きのドライヤーも販売されています。こちらの寿命は、1~4年程度です。イオン発生装置が搭載されていないドライヤーは、使用するたびにマイナスイオンが徐々に薄くなり、1年経過するとマイナスイオンが出なくなることがあります。

 では、どういった症状が出たらドライヤーの寿命が近いと判断できるのでしょうか? ドライヤーの寿命が近い症状には、以下のようなものが挙げられます。

■温風がぬるい/温風しかでない(温度に関する異変)
■風量が弱くなった
■異音が発生する
■使用中にドライヤーが発熱する
■イオンが出ていない
■電源が入らないことがある

温度に関する異変

 「温風がぬるくなる」「冷風設定にしても温風しかでない」「温風・熱風設定なのに温度が上がらない」など、温度に関する異変があった場合は、ドライヤーの寿命が近い可能性があります。

 温度に関する異変の原因として、ドライヤー内部にホコリやゴミが溜まって温度が上がらないということも考えられるため、まずは吹込口や吹出口を確認しましょう。これらの症状がない場合、使い続けるとドライヤーの発熱や異臭が起きる場合があります。すぐに使用をやめてください。

 冷風設定にしても温風しか出ない原因としては、切り替え(温風/冷風)スイッチの故障が考えられます。そのほか、温度ヒューズが故障している可能性もあります。

 温風や熱風設定なのに温度が上がらない場合は、正常にドライヤーが動作していないだけ、ということも考えられます。ただし、この症状が繰り返されるようであれば、ドライヤーの寿命が近づいていると考えていいでしょう。

 いずれにしても、温度に関する異変が生じた場合は、寿命が近づいていると考えて間違いありません。

風量が弱くなった

 ドライヤーの風量に変化があったときは、寿命のサインかもしれません。風量が弱くなる原因は、モーターの経年劣化です。先述したようにモーターの経年劣化は、ドライヤーの寿命といえます。

 モーター以外の原因には、モーターや通気口に塵やほこりが溜まっていることも考えられます。掃除してみても変わらない場合は、寿命かもしれません。

異音が発生する

 ドライヤーから異音が聞こえるときも、寿命を疑えるでしょう。「カラカラ」という音が聞こえるのであれば、内部のファンが折れている可能性が否定できません。そのままドライヤーを使い続けると、折れた破片が飛んでくる可能性もあるため、すぐに使用を中止してください。

使用中にドライヤーが発熱する

 ドライヤー本体の発熱は、寿命が迫っているときに多く見られる症状です。通常熱くなるのは吹出口だけで、本体は熱くなりません。使用している最中に本体も熱くなるのであれば、要注意です。

 ドライヤーが熱い状態のまま使用を続けると火傷や火事を引き起こす危険があるため、使用を中止してください。

イオンが出ていない

 マイナスイオン機能付きのドライヤーであれば、イオンが出ているかどうかでも寿命の確認ができます。冷風に設定して、出てきた風のにおいを確かめましょう。生臭さを帯びたオゾン臭やプラスチックのにおいがする場合は、イオンを出している状態です。

 無臭の場合はイオンが放出されておらず、通常のドライヤーと同じ状態になっています。マイナスイオン機能付きのドライヤーであれば、風のにおいが無臭になったタイミングで買い替えを検討するといいでしょう。

電源が入らないことがある

 ドライヤーを使用する際に電源が入らない場合も寿命の可能性が高いです。中のモーターが正常に作動していない可能性が考えられます。

ドライヤーを長く使うには


 毎日使うドライヤーだからこそ、長く使いたいところです。最後に、ドライヤーを長く使うための方法を4つ解説します。

1. こまめに手入れをする
2. コードを丁寧に扱う
3. 高温多湿の場所を避けて保管する
4. 冷風にしてから電源を切る

 それぞれ詳しくみていきましょう。

1.こまめに手入れをする
 当然ですが、こまめにドライヤーを手入れすれば、長く使用可能です。ドライヤーの寿命を縮める原因としては、吸込口や吹出口、内部に溜まるほこりや塵が挙げられます。

 溜まったほこりや髪の毛などが、風を温める電熱線に触れることで、焦げ臭いにおいや火花の発生を引き起こしかねません。故障を防ぐ意味でも、月に1回は歯ブラシなどで吸込口や吹出口の汚れを落としましょう。なお、ドライヤーのお手入れをする際は、必ずスイッチをオフにし、電源プラグをコンセントから外してから行ってください。

 各部分のお手入れ方法は以下のとおりです。

■本体
 汚れがついている場合は、せっけんをとかした水に布を浸してから、ふき掃除をしましょう。このとき、故障や部品の割れ・変色などの原因になるため、除光液・アルコール・洗剤(ハンドソープ類)などは使わないでください。

■吸込口
1. 電源スイッチをOFFにし、電源プラグをコンセントから抜く
2. 表面についたホコリや髪の毛などをティッシュや歯ブラシなどで取る
3. ホコリが内部についている場合は、掃除機で吸い取る

■吹出口
1. 電源プラグをコンセントに差し込む
2. 冷風が出るようにスイッチを切り替える
3. 網目につまった髪の毛・ホコリなどを綿棒でかき出しながら風で飛ばす

2.コードを丁寧に扱う
 ドライヤーを長持ちさせるためには、コードを丁寧に扱うことも大事なポイントです。ドライヤーを片付ける際に、コードを本体にぐるぐると巻きつけたり、コードの根元が折れた状態にしておいたりすると、コードの断線につながるおそれがあります。コードが断線すると、故障してしまうことも少なくありません。

 使用時・収納時ともに、コードを真っ直ぐの状態に保っておきましょう。また、身近なグッズを活用する手もあります。コードの絡まりを解消するフックやドライヤー専用ホルダーなどが販売されているため、それらを使って対策する方法も有効です。

3.高温多湿の場所を避けて保管する
 ドライヤーはお風呂場近くの洗面台などで使用することが多いですが、ドライヤーの保管場所にも気をつけましょう。ドライヤーを湿度が高い場所や、直射日光が当たる場所に保管していると、本体のプラスチックや内部の部品の劣化が早まる恐れがあります。

 洗面所などに収納したい場合は、換気を積極的に行い、水がかからないように配慮してください。

4.冷風にしてから電源を切る
 温風で髪を乾かしたあと、すぐに電源をオフにしていませんか? その使い方も寿命を短くしてしまうため、やめましょう。温風使用後は、冷風モードに切り替えてクールダウンしてから電源を切るようにしてください。

 温風を使用した後は、電熱線ヒーターが高熱の状態です。熱を持ったまま電源を切ると、ヒーター・モーターの両方に負荷がかかっています。負荷を軽減するためにも、冷風モードでクールダウンさせることが重要です。