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冷蔵庫の寿命と故障の予兆を徹底解説 買い替えサインから長持ちの秘訣、リサイクル方法までを紹介

暮らし

2024/09/30 14:30

 一家に一台はある冷蔵庫。毎日稼働している家電だけあって、冷蔵庫が急に動かなくなったら……と考えることは意外とないかもしれません。冷蔵庫がひとたび故障すると、食材を廃棄することになったり、保存ができずに困ったりと、一夜にして不便な生活に陥ります。

 この記事では、冷蔵庫の寿命や買い替えのサインについて解説します。あわせて、長持ちさせるための使い方もレクチャーしますので、ぜひ最後までチェックしてください。

 

冷蔵庫の寿命と買い替えサイン


 冷蔵庫の使い方や手入れの度合いなどによって異なりますが、一般的に冷蔵庫の寿命は10年前後だと言われます。また、内閣府の実施した「消費者動向調査(2024年3月)」では、冷蔵庫の平均使用年数がは単身世帯で13.1年、2人以上世帯で14.0年とのデータも出ています。買い替えの主な理由は、故障です。

参考:消費者動向調査|e-Stat 政府統計の総合窓口

 


 続いて、冷蔵庫の買い替えサインについてもみていきましょう。買い替えのサインとしては、以下のようなものが挙げられます。

メーカーの部品保有期間を過ぎた
冷えが弱くなった
水が漏れている
アイスや氷が溶ける


 それでは1つずつ解説します。
 

メーカーの部品保有期間を過ぎた

  メーカーの部品保有期間も冷蔵庫を買い替える際のサインにできます。部品保有期間とは、冷蔵庫の故障時に修理できるよう必要な部品を保有する期間のこと。メーカーで定められており、一般的には製造が打ち切られてから9年に保有期間が設定されています。

 冷蔵庫の平均使用年数は前述のとおり13年以上で、メーカーの部品保有期間は9年。この9年というのは製造を打ち切ってから9年後です。新製品発売後にすぐ購入したのであれば、製造打ち切りまでの期間を含めると部品が入手できるのは購入後10年以上。逆にアウトレットのような形で製造打ち切り後の製品を購入した場合だと、購入後9年よりも短い期間で部品の入手ができなくなります。

 現在の平均使用年数を見ると、修理をしようとしても肝心の部品がない可能性が大です。部品保有期間は故障や不具合のように目に見えるものではありませんが、購入後9~10年ほど経っていて不具合が起きたら買い替えのサインといえるでしょう。
 

冷えが弱くなった

 冷蔵庫の冷えが弱くなったと感じた場合も、買い替えのサインととれるでしょう。時間をおいても温度が下がらなかったり、庫内温度が室内温度とあまり変わらないようであれば、寿命であったり故障していたりする可能性があります。

 冷蔵庫は寿命が近づくにつれて冷却機能の低下を引き起こし、庫内が冷えにくくなるものです。扉をしっかり閉めている、適切に使用しているにもかかわらず冷えにくいのであれば、寿命を迎えている可能性が高いでしょう。
 

水が漏れている

 庫内や冷蔵庫の下がぬれる、冷蔵庫の水漏れも寿命のサインのひとつです。水漏れしている箇所によって原因が異なります。まずは、水漏れ箇所を特定するようにしましょう。

 床に水が漏れている場合は、蒸発皿用のファンモーターや水をためているタンクに不具合があるため、修理や買い替えを検討しましょう。庫内で漏れている場合は、冷気が出るところに付着したカビやほこりが原因の可能性があります。掃除をすることで改善する場合もあるため、お手入れをしてみましょう。
 

アイスや氷が溶ける

 冷蔵庫の冷却機能が低下している場合には、不具合が冷凍庫にも見られます。アイスや氷が溶けている場合も、買い替えを検討するといいでしょう、

 冷凍庫の氷が作れない、氷はできるけど時間がかかる場合なども、寿命を迎えようとしているサインです。一方で冷蔵庫が冷えているのに、製氷機や冷凍庫など凍らせる機能が先に故障することもあり得ます。

 冷凍庫のアイスや氷が溶けている場合には、故障を疑って買い替えを検討するようにしましょう。
 

冷蔵庫を長持ちさせる使い方



 続いて、冷蔵庫を長持ちさせる使い方についても解説します。平均使用年数を過ぎていたり、メーカーの部品保有期間が過ぎていたりしても、故障がなければ使い続けられます。

 もちろん、最新機種に買い替えれば節電などの効果も得られることは確かです。しかし、冷蔵庫は簡単に買い替えられるほど安い商品ではないのも事実。寿命を迎えるまで使うのであれば、ここで紹介したポイントを参考にして、使ってみてください。
 

開閉を少なくする

 冷蔵庫を長持ちさせる使い方の1つめは、ドアの開閉回数を少なくすることです。ドアの開閉が多いと、冷気が逃げて庫内の温度が上がりやすくなります。冷蔵庫内の温度が上がると、再度庫内を冷やすために冷却運転が余分に必要になるため、寿命を早めることにつながりかねません。

 食材を出し入れする際はまとめて素早く行う、出し入れの頻度が高いものは手前に置くなど、最低限の開閉で済むように工夫をしましょう。
 

ものを入れる量を調節する

  冷蔵庫を長持ちさせるためには、ものを入れる量を調節するようにしましょう。冷蔵庫は、冷蔵室と冷凍室で適切な入れるものの量があります。

 まず、冷蔵室は中に食料品・食材など、ものを詰め込みすぎると冷気の流れが悪くなります。また、冷気の送風口付近はスペースを空けるようにしましょう。冷却に時間がかかることでコンプレッサーにも負担をかけ、寿命を早めることにつながります。

 冷蔵室内の量はできれば半分、多くても7割程度までに抑えましょう。室内に余裕を持たせることで、効率よく冷気が行き渡るようになります。

 一方の冷凍室は、逆にものをたくさん詰め込み、隙間を減らしましょう。凍った食品自体が保冷剤のような役割となって互いを冷やしてくれることで節電につながります。冷凍室では8~9割程度まで詰め込むとよいでしょう。
 

熱いものは冷やして入れる

 熱いものは冷やしてから入れるのも、冷蔵庫を長持ちさせるポイントです。冷まさずに冷蔵庫にものを入れると、その熱によって庫内の温度が上昇します。結果的に上昇した温度を下げようと冷蔵庫がフル稼働し、必要以上に負担をかけてしまうというわけです。
 

定期的にお手入れする

 冷蔵庫を長持ちさせるためには、定期的なお手入れも欠かせません。なかでも、パッキンが劣化すると扉がしっかり閉まらず、冷えにくくなります。冷えが悪くなることでコンプレッサーに負担がかかり、寿命の短縮を招きかねません。汚れやカビによりパッキンは密着しにくくなるため、しっかり掃除しましょう。

 また、掃除のついでに庫内の食材を定期的に整理し、賞味期限切れのものを処分しスペースを空けることも大切です。
 

冷蔵庫の処分方法



 冷蔵庫を大切に使っていても、万が一故障してしまった場合は処分する必要があります。家電の中でも比較的大型である冷蔵庫は、「家電リサイクル法」に基づいて処分する必要があるため、注意しましょう。処分時の注意点とあわせて、解説します。

 冷蔵庫を処分する方法は、主に2つです。

回収業者に引き取ってもらう
自治体の処分方法に従う

 

回収業者に引き取ってもらう

 民間の不用品回収業者に引き取ってもらう方法です。担当する業者は、行政から「一般廃棄物処理業の許可」を受けています。ほかにも処分したい家電などがある場合は、まとめて依頼できます。

 以下が、依頼の流れです。
 1.「一般財団法人家電製品協会のHP」か「お住まいの市区町村の役所HP」からリサイクル料金を確認
 2.家電リサイクル受付センター指定の業者に依頼する
 3.家電リサイクル受付センターの指示に従って処分する

※処分方法は地域によって異なるため、各自で確認してください
 

自治体の処分方法に従う

 住んでいる自治体が定める方法に従って処分する方法もあります。各市町村の処分方法は「全国自治体家電リサイクル関連ページ検索」から確認可能です。

 自治体が指定する回収業者に回収してもらったり、指定場所に自分で持ち込んだりする方法があります。回収業者に依頼する場合は収集運搬費用がかかりますが、自分で持ち込む場合は運搬費用が発生しません。ただし、いずれの方法でもリサイクル料金が必要なため、注意が必要です。
 

冷蔵庫を処分するときの注意点

 冷蔵庫を処分するときは、庫内を空にしなければなりません。食材の整理をし、冷蔵庫の中身を使い切るようにしましょう。

 また、冷蔵庫の水抜きも必要です。水抜きとは、処分前に冷蔵庫の電源を落とした場合、冷凍庫内部の霜が溶けて受け皿にたまった水を抜くこと。水をそのままにしておくと、搬出時に床が水浸しになってしまう恐れがあります。霜が溶けるまでの目安としては、夏であれば10時間、冬なら15時間程度かかるため、余裕をもって処分作業をするといいでしょう。

まとめ

 冷蔵庫は長く使う家電であるだけに、寿命や不調には気づきづらいかもしれません。しかし、冷蔵庫は大型家電であるため、一度壊れてしまうと修理や交換、処分に手間がかかります。購入から日が経っている人は、ぜひ冷蔵庫の調子を気にかけつつ、もし問題があれば買い替えを検討してみましょう。