ビルトイン食洗機の交換について徹底解説 費用相場や修理との比較、故障のサインまで
ビルトイン食洗機は、普段から頻繁に使用する家電の一つです。毎日使うからこそ、故障はつきもの。今回はビルトイン食洗機が故障した、寿命を迎えるという方向けに、交換にかかる費用や交換におすすめの製品を紹介します。また、修理との費用比較もあわせて解説するため、検討の材料として役立ててください。
ひと口にビルトイン食洗機の交換といっても、理由には「寿命」と「故障」による2タイプがあります。一般的に、ビルトイン食洗機の耐用年数は10年程度です。寿命の面では、10年を目安に交換を検討するといいでしょう。
一方の故障の場合は、部品の修理などで対応できる場合もあります。故障に関しては、次項「修理と故障どっちが安い?」で紹介するため、そちらを参考にしてください。
以下のような症状がある場合は、故障の可能性があります。
10年以上の使用
モーター音がおかしい
水漏れする
洗い残しが多い、もしくは乾きが悪い
エラーが出て止まる
業者にビルトイン食洗機の交換を依頼する場合の費用には、「本体価格」「取り付け工事費用」「その他工事費用」が含まれます。その他工事費用とは、ビルトイン食洗機設置に必要な設備がない場合にかかる費用のことを指します。
既存のビルトイン食洗機を交換する場合、費用相場は6万~20万円程度です(選ぶメーカーや機種により異なる)。交換にかかる作業時間は、2~3時間程度を目安にするといいでしょう。
現在使っている食洗機から、どのようなタイプに変更するかでも費用が変わってきます。
スライドオープン(深型)を使用中の場合
同じ深型への交換であれば、追加工事費用がかかることが少ない。フロントオープンへ替える場合は、同程度の工事費用でできるが、配管状況でできない場合も。
スライドオープン(浅型)を使用中の場合
同じタイプ(浅型)への交換であれば、追加工事費がかかるケースもほとんどない。深型へ替える場合でも同程度の工事費で対応可能。
フロントオープンタイプを使用中の場合
同じフロントオープンタイプ、深型タイプへの交換であれば追加工事費がかかるケースは少ない。浅型タイプへ替える場合、下台収納キャビネットが必要になり、コストが多くかかってしまう。
海外製食洗機を使用中の場合
国産商品へ替える場合は、追加工事費がかかる。ただし、海外製へ交換するよりも低コストで済む。
費用を少しでも抑えるためのポイントには、以下のようなものがあります。
海外製ではなく国内製食洗機を選ぶ
必要な機能を見極める
面材型よりもドアパネル型を選ぶ
海外製のものは、大容量のフロントオープン型が多いです。そのため、国内製に比べて本体価格や工事費用が高くなる傾向にあります。こだわりがないようであれば、国内メーカーのものを選ぶとコストを抑えられるでしょう。
また、ビルトイン食洗機は面材型とドアパネル型の2種類選べますが、ドアパネル型の方が費用を抑えることが可能です。
そのほか、「洗剤自動投入」「低温洗浄」「酵素活性化モード」などといった機能が自分にとって必要かどうかも見極めておくと、コスト削減につながるでしょう。
ここまで、ビルトイン食洗機の寿命による交換について解説してきました。先述したように、ビルトイン食洗機が故障するパターンも考えられます。その際は、交換ではなく修理となる場合も考えられるでしょう。ここでは、修理と交換ではどちらがコストを抑えられるのか見ていきます。
水漏れ
水が出ない、洗えない
ノズルが回らない
異音がする
以下で、くわしく見ていきましょう。
洗剤の量が多すぎたり少なすぎたりしても、水漏れの原因になります。多すぎると排水ホースに洗剤カスが詰まりやすくなってしまい、少なすぎると洗いきれなかった油が溜まって詰まりを引き起こしてしまうでしょう。水漏れエラーが出て運転できなければ、修理対象といえます。
また、排水ホースや給水ホースは経年劣化するものです。小さな亀裂ができたりホースのつなぎ目が緩くなったりすることで、水漏れする可能性があります。ビルトインタイプの場合は、自分でホースを交換するのは難しいため、業者に交換してもらいましょう。
分岐水栓に給水ホースがきっちりと差し込まれていないと、水漏れを起こします。音がするまでしっかりと押し込んでみましょう。
ほかにも、循環ポンプが詰まると水が出なくなったり、食洗機のドアの開閉レバーの接触不良により水が出なくなったりします。これらも、修理してもらった方がいい故障です。
メーカー
家電量販店
家電修理業者
メーカーに依頼する場合には、1万~5万円程度の費用がかかります。メーカーに修理を依頼する場合、修理完了まで数日かかることに注意が必要です。急いでいる場合は、他の修理業者を検討するのがよいでしょう。
参考までに、メーカーに修理依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。
次に、家電量販店や家電修理業者に依頼する場合です。修理費用の相場は、1万~3万円といわれています。もし購入した家電量販店の保証期間内にあたる場合は、内容によっては無料の可能性もあるでしょう。ただし、無料修理の内容や保証内容は店によって異なるため、事前に確認してください。
メーカーや家電量販店の保証期間内であれば、修理を頼んだ方がいいでしょう。また、見積もりを出してもらって、3万円以上かかるようであれば交換の方がいいかもしれません。
寿命の側面から見ると、ビルトインタイプは10年です。使用年数や劣化具合で判断すると、7~8年経過している場合は交換がおすすめといえます。
ここからは、交換におすすめのビルトイン食洗機を紹介します。いずれも代表的なメーカーのスタンダードモデルで、ご家庭に取り入れやすいモデルです。交換の際に、ぜひ参考にしてください。
パナソニックのビルトイン食洗機で、R9シリーズはベーシックグレード。「NP-45RD9S」は、スライドオープン式の深型タイプ、ドアパネル型のモデルです。44点(約6人分)を一度に洗えるタイプで、50度以上の高温・高圧水流で洗うと同時に除菌ができる「ストリーム除菌洗浄」機能を搭載しています。
参考:Panasonic「現行機種一覧・機能比較」
リンナイのスライドオープン式深型タイプのビルトイン食洗機には、6人分47点の食器が収容できる「ぎっしりカゴ」と、食器の入れやすさを重視した「おかってカゴ」の2種類があります。なかでも、ベーシックタイプで「ぎっしりカゴ」を搭載した「RSW-D401A」は簡単に使えるシンプル機能が持ち味。上下に伸びるタワーノズルと360度回転する下部ノズルで隅々まで均等に洗浄する「タワーウォッシャー」で、47点(約6人分)を一度に洗い上げます。
参考:リンナイ「RSW-D401A」
三菱電機の基本性能を備えたベーシックモデル「EW-45R2」は、スライドオープン式浅型タイプ。2種類の水流でガンコな汚れを吹き飛ばす「ターボ噴射」や「除菌洗浄・除菌乾燥」を搭載し、食器をいつでも清潔に保てます。1回の運転で、40点(約5人分)を洗浄可能です。
参考:三菱電機「EW-45R2SM/45R2S/45R2B」
ビルトイン食洗機が不調なとき、業者に依頼する前に自分でできる範囲の対処法を紹介しましょう。
水漏れしている場合には、給水・排水ホースの不具合や台所用洗剤の使用による泡の出すぎなどが考えられます。給水・排水ホースの接続確認のほか、パッキン・排水溝の汚れの除去、食洗器用洗剤の使用などの対処法を行ってみましょう。
食洗器の扉が開かない場合は、食器が食洗器内で引っかかっていたり、キッチン扉・棚などが引っかかっていたりしていないかを確認しましょう。無理に開けようとせず、周りの扉・棚が食洗器の扉に引っかかっていないかチェックしてください。また、再度運転してみて、引っかかっている食器の位置が変わらないか試してみるのがおすすめです。
この記事では、ビルトイン食洗機を交換する際にかかる費用や修理との比較について解説しました。ビルトイン食洗機の耐用年数は、約10年です。費用面では修理の方が安くすみますが、使用年数も考慮して交換するか検討するといいでしょう。
交換を検討する際は、紹介したおすすめ機種を参考に、自分にあった一台を選んでください。
交換にかかるコスト
ひと口にビルトイン食洗機の交換といっても、理由には「寿命」と「故障」による2タイプがあります。一般的に、ビルトイン食洗機の耐用年数は10年程度です。寿命の面では、10年を目安に交換を検討するといいでしょう。
一方の故障の場合は、部品の修理などで対応できる場合もあります。故障に関しては、次項「修理と故障どっちが安い?」で紹介するため、そちらを参考にしてください。
以下のような症状がある場合は、故障の可能性があります。
10年以上の使用
モーター音がおかしい
水漏れする
洗い残しが多い、もしくは乾きが悪い
エラーが出て止まる
業者にビルトイン食洗機の交換を依頼する場合の費用には、「本体価格」「取り付け工事費用」「その他工事費用」が含まれます。その他工事費用とは、ビルトイン食洗機設置に必要な設備がない場合にかかる費用のことを指します。
既存のビルトイン食洗機を交換する場合、費用相場は6万~20万円程度です(選ぶメーカーや機種により異なる)。交換にかかる作業時間は、2~3時間程度を目安にするといいでしょう。
タイプによっても費用が異なる
ビルトイン食洗機のタイプの違いによる費用相場は、以下のとおりです(本体+工事費用)。現在使っている食洗機から、どのようなタイプに変更するかでも費用が変わってきます。
スライドオープン(深型)を使用中の場合
同じ深型への交換であれば、追加工事費用がかかることが少ない。フロントオープンへ替える場合は、同程度の工事費用でできるが、配管状況でできない場合も。
スライドオープン(浅型)を使用中の場合
同じタイプ(浅型)への交換であれば、追加工事費がかかるケースもほとんどない。深型へ替える場合でも同程度の工事費で対応可能。
フロントオープンタイプを使用中の場合
同じフロントオープンタイプ、深型タイプへの交換であれば追加工事費がかかるケースは少ない。浅型タイプへ替える場合、下台収納キャビネットが必要になり、コストが多くかかってしまう。
海外製食洗機を使用中の場合
国産商品へ替える場合は、追加工事費がかかる。ただし、海外製へ交換するよりも低コストで済む。
費用を抑えるポイント
費用を少しでも抑えるためのポイントには、以下のようなものがあります。
海外製ではなく国内製食洗機を選ぶ
必要な機能を見極める
面材型よりもドアパネル型を選ぶ
海外製のものは、大容量のフロントオープン型が多いです。そのため、国内製に比べて本体価格や工事費用が高くなる傾向にあります。こだわりがないようであれば、国内メーカーのものを選ぶとコストを抑えられるでしょう。
また、ビルトイン食洗機は面材型とドアパネル型の2種類選べますが、ドアパネル型の方が費用を抑えることが可能です。
そのほか、「洗剤自動投入」「低温洗浄」「酵素活性化モード」などといった機能が自分にとって必要かどうかも見極めておくと、コスト削減につながるでしょう。
修理と交換どっちが安い?
ここまで、ビルトイン食洗機の寿命による交換について解説してきました。先述したように、ビルトイン食洗機が故障するパターンも考えられます。その際は、交換ではなく修理となる場合も考えられるでしょう。ここでは、修理と交換ではどちらがコストを抑えられるのか見ていきます。
修理対象の不具合について
修理対象となる不具合には、以下のようなものが挙げられるでしょう。水漏れ
水が出ない、洗えない
ノズルが回らない
異音がする
以下で、くわしく見ていきましょう。
水漏れ
一番多い故障事例は、「水漏れ」です。汚れやゴミなどの影響でパッキンに隙間ができると、そこから水が漏れます。パッキンの状態を確認して、原因となる異物がないか調べてみましょう。異物があれば、取り除いてください。その後、食洗機を運転させて水漏れしなければ、問題ありません。洗剤の量が多すぎたり少なすぎたりしても、水漏れの原因になります。多すぎると排水ホースに洗剤カスが詰まりやすくなってしまい、少なすぎると洗いきれなかった油が溜まって詰まりを引き起こしてしまうでしょう。水漏れエラーが出て運転できなければ、修理対象といえます。
また、排水ホースや給水ホースは経年劣化するものです。小さな亀裂ができたりホースのつなぎ目が緩くなったりすることで、水漏れする可能性があります。ビルトインタイプの場合は、自分でホースを交換するのは難しいため、業者に交換してもらいましょう。
分岐水栓に給水ホースがきっちりと差し込まれていないと、水漏れを起こします。音がするまでしっかりと押し込んでみましょう。
水が出ない、洗えない
次に「水が出ない」「洗えない」場合について見ていきましょう。ノズルが汚れていたり、劣化していたりすると、水が出なくなります。まずは、ノズルの洗浄をしてみてください。業者に交換を依頼するのもおすすめです。ほかにも、循環ポンプが詰まると水が出なくなったり、食洗機のドアの開閉レバーの接触不良により水が出なくなったりします。これらも、修理してもらった方がいい故障です。
ノズルが回らない
水圧が低下している場合、水の出が悪くなってノズルが回りません。ノズルが正しくセットされているか確認してください。それでもノズルが回らないようであれば、循環ポンプの故障が疑われるため、修理を依頼しましょう。異音がする
運転音が普段と比べて大きくなったり、「ギーッ」というような異音がしたりする場合は、点検が必要です。「今までと違う音がする」と感じたら、故障の可能性があります。運転を中止して、業者に点検を依頼しましょう。修理費用について
故障の修理には、それぞれどれくらい費用がかかるのでしょうか。修理費用は、依頼する業者によって異なります。主な依頼先は、以下のとおりです。メーカー
家電量販店
家電修理業者
メーカーに依頼する場合には、1万~5万円程度の費用がかかります。メーカーに修理を依頼する場合、修理完了まで数日かかることに注意が必要です。急いでいる場合は、他の修理業者を検討するのがよいでしょう。
参考までに、メーカーに修理依頼した場合の費用相場は以下のとおりです。
次に、家電量販店や家電修理業者に依頼する場合です。修理費用の相場は、1万~3万円といわれています。もし購入した家電量販店の保証期間内にあたる場合は、内容によっては無料の可能性もあるでしょう。ただし、無料修理の内容や保証内容は店によって異なるため、事前に確認してください。
修理費用と交換費用の比較
解説してきたように、交換にかかる費用は「6万~20万円程度」です。一方の修理費用は、「1万~5万円程度」が相場でした。メーカーや家電量販店の保証期間内であれば、修理を頼んだ方がいいでしょう。また、見積もりを出してもらって、3万円以上かかるようであれば交換の方がいいかもしれません。
寿命の側面から見ると、ビルトインタイプは10年です。使用年数や劣化具合で判断すると、7~8年経過している場合は交換がおすすめといえます。
おすすめのビルトイン食洗機
ここからは、交換におすすめのビルトイン食洗機を紹介します。いずれも代表的なメーカーのスタンダードモデルで、ご家庭に取り入れやすいモデルです。交換の際に、ぜひ参考にしてください。
パナソニック「NP-45RD9S」
パナソニックのビルトイン食洗機で、R9シリーズはベーシックグレード。「NP-45RD9S」は、スライドオープン式の深型タイプ、ドアパネル型のモデルです。44点(約6人分)を一度に洗えるタイプで、50度以上の高温・高圧水流で洗うと同時に除菌ができる「ストリーム除菌洗浄」機能を搭載しています。
参考:Panasonic「現行機種一覧・機能比較」
リンナイ「RSW-D401A」
リンナイのスライドオープン式深型タイプのビルトイン食洗機には、6人分47点の食器が収容できる「ぎっしりカゴ」と、食器の入れやすさを重視した「おかってカゴ」の2種類があります。なかでも、ベーシックタイプで「ぎっしりカゴ」を搭載した「RSW-D401A」は簡単に使えるシンプル機能が持ち味。上下に伸びるタワーノズルと360度回転する下部ノズルで隅々まで均等に洗浄する「タワーウォッシャー」で、47点(約6人分)を一度に洗い上げます。
参考:リンナイ「RSW-D401A」
三菱電機「EW-45R2」
三菱電機の基本性能を備えたベーシックモデル「EW-45R2」は、スライドオープン式浅型タイプ。2種類の水流でガンコな汚れを吹き飛ばす「ターボ噴射」や「除菌洗浄・除菌乾燥」を搭載し、食器をいつでも清潔に保てます。1回の運転で、40点(約5人分)を洗浄可能です。
参考:三菱電機「EW-45R2SM/45R2S/45R2B」
不調時に自分でできる対処法
ビルトイン食洗機が不調なとき、業者に依頼する前に自分でできる範囲の対処法を紹介しましょう。
水漏れしている場合には、給水・排水ホースの不具合や台所用洗剤の使用による泡の出すぎなどが考えられます。給水・排水ホースの接続確認のほか、パッキン・排水溝の汚れの除去、食洗器用洗剤の使用などの対処法を行ってみましょう。
食洗器の扉が開かない場合は、食器が食洗器内で引っかかっていたり、キッチン扉・棚などが引っかかっていたりしていないかを確認しましょう。無理に開けようとせず、周りの扉・棚が食洗器の扉に引っかかっていないかチェックしてください。また、再度運転してみて、引っかかっている食器の位置が変わらないか試してみるのがおすすめです。
まとめ
この記事では、ビルトイン食洗機を交換する際にかかる費用や修理との比較について解説しました。ビルトイン食洗機の耐用年数は、約10年です。費用面では修理の方が安くすみますが、使用年数も考慮して交換するか検討するといいでしょう。
交換を検討する際は、紹介したおすすめ機種を参考に、自分にあった一台を選んでください。