縮小が続いていた3Dプリンタ世界市場、25年に反転拡大へ──英・コンテキストが予測
イギリス・ロンドンに本社を構える調査会社コンテキストは1月29日、縮小が続いている3Dプリンタの世界市場が、2025年に反転拡大するとの予測を発表した。東京ビッグサイトで開催された3Dプリンティングの展示会「TCT Japan 2025」の特別講演で、同社のクリス・コネリー グローバル分析・調査担当副社長が明らかにした。
TCT Japan 2025で講演するコンテキストの
クリス・コネリー グローバル
分析・調査担当副社長
3Dプリンタのうち、主に企業向けの2500米ドル(以下同)以上の製品は、出荷台数の減少が続いていた。2500ドルから2万ドル未満の「プロフェッショナル」カテゴリ―では、23年の出荷台数が対前年で31%減と大幅縮小。24年も10%減の見込みだ。2万ドルから10万ドル未満の「ミッドレンジ」では、23年こそ1%減にとどまったが、24年は8%減の見込み。10万ドル以上の「インダストリアル」では、23年に8%減を記録した後、24年は減少幅を広げて12%減になる見込みだ。唯一好調なのは、個人向けが多い2500ドル未満の「エントリーレベル」で、23年は26%増、24年も30%増と大幅に拡大する見通し。
これまで伸びていたのは右上の「エントリーレベル」のみ。
しかし、25年は産業用背品も反転拡大する見込みだ。
(英・コンテキスト調べ)
こうした要因についてコネリー副社長は「エントリーレベルは、98%が中国メーカーの低価格製品が占める。個人用途が伸び市場が拡大している。一方で、それらより上の企業向けカテゴリーでは、昨今の金利上昇の影響で、企業の投資意欲が後退していることで不調が続いてきた」と話す。しかし25年は金利が低下に転じるとの予測から「企業向けカテゴリーも持ち直すと予測している」という。同社では、25年の「プロフェッショナル」カテゴリ―の出荷台数を6%増と予測。「ミッドレンジ」は12%増、「インダストリアル」も14%増といずれも2桁乗せを予測している。個人ユーザーが多い「エントリーレベル」も、伸びがやや鈍化するものの13%増と、2桁増を維持する見通しだ。(BCN・道越一郎)
![](https://bcnretail.kuroco.app/files/user/202502101421_1.jpg?v=1739221208)
クリス・コネリー グローバル
分析・調査担当副社長
3Dプリンタのうち、主に企業向けの2500米ドル(以下同)以上の製品は、出荷台数の減少が続いていた。2500ドルから2万ドル未満の「プロフェッショナル」カテゴリ―では、23年の出荷台数が対前年で31%減と大幅縮小。24年も10%減の見込みだ。2万ドルから10万ドル未満の「ミッドレンジ」では、23年こそ1%減にとどまったが、24年は8%減の見込み。10万ドル以上の「インダストリアル」では、23年に8%減を記録した後、24年は減少幅を広げて12%減になる見込みだ。唯一好調なのは、個人向けが多い2500ドル未満の「エントリーレベル」で、23年は26%増、24年も30%増と大幅に拡大する見通し。
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しかし、25年は産業用背品も反転拡大する見込みだ。
(英・コンテキスト調べ)
こうした要因についてコネリー副社長は「エントリーレベルは、98%が中国メーカーの低価格製品が占める。個人用途が伸び市場が拡大している。一方で、それらより上の企業向けカテゴリーでは、昨今の金利上昇の影響で、企業の投資意欲が後退していることで不調が続いてきた」と話す。しかし25年は金利が低下に転じるとの予測から「企業向けカテゴリーも持ち直すと予測している」という。同社では、25年の「プロフェッショナル」カテゴリ―の出荷台数を6%増と予測。「ミッドレンジ」は12%増、「インダストリアル」も14%増といずれも2桁乗せを予測している。個人ユーザーが多い「エントリーレベル」も、伸びがやや鈍化するものの13%増と、2桁増を維持する見通しだ。(BCN・道越一郎)