ペットボトルといえば日常的に手にするアイテム。その蓋をよく観察すると、溝に直角に薄い切れ込みが入っていることに気づく人も多いだろう。この切れ込みが何のためにあるのか、疑問に思う人もいるかもしれない。実は薄い切れ込みには、ペットボトルにとって非常に重要な役割があるようだ。
ペットボトル飲料を製造する際、キャップを閉めた後に飲み口に付着した内容液を洗い流す工程があるが、中に水を入れるために利用する場所が「スリット」となる。非常に薄い切り口なので、水を入れられそうには見えないが、高熱で殺菌する際の熱によって切り口が広がり、水が入り込む仕組みに。ただの傷に見えるかもしれないが、果たす役割は非常に重要といえる。
ちなみにペットボトルの蓋の色には、白いキャップと色付きのキャップがあることをご存じだろうか。実はこれも「スリット」と同様に、ペットボトルの生産方法に関連している。
キャップの色は中身を充填する方法の違いで分類されており、中身を高温殺菌した後に冷ましてから充填するものは白いキャップ、熱いまま充填するものは色付きのキャップとなる。
普段何気なく手にしているペットボトルだが、そのパーツの一つひとつに多くの技術と工夫が詰まっている。これらの小さな工夫の結果、飲料を安心して飲むことができるのだ。ペットボトルを手にした時には、小さな切れ込みをチェックしてみてほしい。(フリーライター・波多野陽介)
傷にも見える「スリット」が健康を守っている!?
切れ込みに気づいた人からは、「生産途中でついた傷かも?」「特に意味はなさそう」といった声も多い。この切れ込みは一般的に「スリット」や「ベントホール」と呼ばれている。ペットボトル飲料を製造する際、キャップを閉めた後に飲み口に付着した内容液を洗い流す工程があるが、中に水を入れるために利用する場所が「スリット」となる。非常に薄い切り口なので、水を入れられそうには見えないが、高熱で殺菌する際の熱によって切り口が広がり、水が入り込む仕組みに。ただの傷に見えるかもしれないが、果たす役割は非常に重要といえる。
ちなみにペットボトルの蓋の色には、白いキャップと色付きのキャップがあることをご存じだろうか。実はこれも「スリット」と同様に、ペットボトルの生産方法に関連している。
キャップの色は中身を充填する方法の違いで分類されており、中身を高温殺菌した後に冷ましてから充填するものは白いキャップ、熱いまま充填するものは色付きのキャップとなる。
普段何気なく手にしているペットボトルだが、そのパーツの一つひとつに多くの技術と工夫が詰まっている。これらの小さな工夫の結果、飲料を安心して飲むことができるのだ。ペットボトルを手にした時には、小さな切れ込みをチェックしてみてほしい。(フリーライター・波多野陽介)