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最新Wi-Fi規格「Wi-Fi 7」ルーターでTP-LinkがNo.1を獲得! 注目製品を続々と投入

販売戦略

2025/01/27 09:00

 家電量販店・オンラインショップの実売データを集計する「BCNランキング」によると、2024年(24年1月1日~12月31日)、「Wi-Fi 7」対応Wi-FiルーターでTP-Linkがメーカー別販売台数1位を獲得した。Wi-Fi 7は各社が対応製品を投入して市場が急速に立ち上がっているが、TP-Linkは6割に迫るシェア59.9%を占めており、注目製品を続々と投入して市場をけん引している。ティーピーリンクジャパンに、おすすめのWi-Fi 7対応製品について聞いた。

Simon Li社長

デバイス側もWi-Fi 7対応が主流に

 総務省の電波法施行規則の改正で23年末に解禁された最新Wi-Fi規格のWi-Fi 7(IEEE 802.11be)は、Wi-Fi 6Eと同様に2.4GHz、5GHz、6GHzの周波数帯が使用できる。このうち6GHz帯での最大帯域幅が320MHzまで拡大(従来は160MHzまで)し、より広い帯域での通信が可能となって通信スピードが高速化した。

 加えて、4K-QAM・16ストリーム・Multi-RU(Resource Unit)・MLO(Multi-Link Operation)という新たな技術も加わった。これにより46Gbps(理論値)ものピークデータレートを達成。Wi-Fi 6/6Eの約4.8倍、Wi-Fi 5の約13倍もの速さを実現している。

 なお、4K-QAMは、Wi-Fi通信のデジタルデータを電波に変換する変調技術方式の一つで、Wi-Fi 6Eが採用する「1K-QAM」方式と比べて、一つの信号で送信できる情報量が1.2倍だ。また、MLOは異なる周波数帯域とチャンネルで、デバイスとデータを同時に送受信することを可能にする。

 これらの最新テクノロジーにより伝送効率が向上し低遅延が実現することで、これまで以上に大きなネットワーク容量で多数のデバイスを接続でき、混雑した環境でも快適でより信頼性の高いパフォーマンスを発揮することが可能となる。

 ただ、Wi-Fi 7ルーターによる高速通信の恩恵を享受するには、デバイス側もWi-Fi 7対応である必要があるが、24年以降発売のPCについてはかなり増えてきた。スマホについても、AppleのiPhone 16シリーズやGoogleのPixel 9シリーズなどが対応している。今年に登場するPCやスマホの新製品は、Wi-Fi 7対応が当たり前になるはずだ。

 今回、「BCNランキング」のWi-Fi 7対応Wi-Fiルーターで、メーカー別販売台数1位を獲得したTP-Linkは、24年上半期において「Archer BE550」が最多の販売モデルとして市場をけん引したが、これまでに「Archer」シリーズを中心に、続々と新製品を投入している。その中から、ティーピーリンクジャパンがおすすめする新製品を紹介していこう。
 
2024年通期でトップを獲得したTP-Link

「究極」を謳うハイエンド・ゲーミングルーター「Archer GE800」

 まずは、24年11月発売の「Archer GE800」だ。同製品は「究極」を謳うハイエンド・ゲーミングルーターで、CES 2023で「CES Innovation Awards」を受賞、PCゲーム専門の権威あるメディア「PC GAMER」の「Editor‘s Pick」にも選ばれるなど、高速通信機能とゲームの通信最適化や専用機能の豊富さがプロフェッショナルから高く評価されている。

 19GbpsトライバンドWi-Fi 7により、6GHzで11528Mbps、5GHzで5764Mbps、2.4GHzで1376Mbpsという圧倒的なスピードを提供。特に大容量ゲームやストリーミングを伴う複数人でのプレーに対応し、ジッターやラグの無い快適なゲーム体験を提供する。

 10Gbps WAN/LANポート×2に加え、2.5GbpsのLANポートを四つ装備したことで、ゲーミングPC、コンソール、スマートデバイス、ホームエンターテインメント機器など、多様なデバイスを同時接続しても安定したスムーズな有線接続を提供する。インターフェースには、リアルタイムのインサイトデータを取得できる専用の「ゲームパネル」を備え、直感的な操作でネットワーク設定をカスタマイズできる。

 さらに、ロケットの発射台をイメージしたデザインの外観にはマルチカラーLEDを採用。多彩なカスタマイズが可能なため、ゲーミングシーンをスタイリッシュに彩ることができる。実勢価格は7万8800円。
 
Archer GE800

設置が自在なコンパクトルーター「Archer BE450」

 24年10月発売のBE7200デュアルバンドWi-Fi 7ルーター「Archer BE450」は、7.2GbpsのデュアルバンドWi-Fi 7技術に対応するホーム向け製品。また、有線の10GbpsのWAN/LANポートや2.5GbpsのWAN/LANポートを搭載。さらに、1GbpsのLANポート×3により、家庭内の複数デバイスを効率的に高速通信で接続することができ、ゲーム、ストリーミング、データ転送など、さまざまな用途で高いパフォーマンスを発揮する。

 特に、デザイン性に優れており、縦置き、横置き、壁掛けに対応するなど設置方法も自由自在で、場所を選ばずスッキリとした配置ができるため、スペースを有効活用できる。サイズは200×176×59mmと本と同じ程度の小ささで、薄く軽いので移動も容易だ。また、使い勝手にも考慮した設計により、インテリアを損なわず、快適でスタイリッシュなネットワーク環境を実現できる。実勢価格は2万800円程度と、Wi-Fi 7ルーターとしてはお手ごろになっている。
 
Archer BE450

世界初のクアッドバンド同時利用が可能な「Archer BE900」

 24年10月発売のBE24000 クアッドバンドWi-Fi 7ルーター「Archer BE900」は、世界初となる6GHz+5GHz-1+5GHz-2+2.4GHzの4帯域を同時に利用可能なクアッドバンド対応、各帯域4ストリーム対応により、最大24.4Gbpsの超高速接続を実現する。また、有線の10GbpsのWAN/LANを2ポート用意、うち1ポートはSFP+/RJ45のコンボポートとなる。さらに2.5Gbpsポートを四つ、1Gbpsポート、USBポートを二つ搭載するなど豪華仕様だ。

 シャープなV字カーブの美しいデザイン、高級感のあるメタリック仕上げもインテリアとしての魅力を高めている。さらに、カスタマイズに対応し、天気や時刻、絵文字など3000以上のグラフィックが楽しめるLEDスクリーンとタッチパネルが、楽しさや遊び心をくすぐることだろう。実勢価格は7万円。
 
Archer BE900


*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。
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