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田舎でのんびり起業は複業が基本です! 10月になって一気に寒くなった八ヶ岳南麓

【八ヶ岳のんびり起業日記・2】9月末から急に涼しくなりましたね。清里とか原村など、標高1300mあたりではもうストーブを点けたという声もSNSで見かけます。僕の家は、それよりちょっと低い標高1150m。まだストーブなしで過ごしていますけど、初ストーブもそろそろかな。

秋も素敵です

 10月も下旬になれば、八ヶ岳山頂付近では初冠雪の知らせが届きます。季節が進んでいるのを実感しますね。

 ここのところは、日中で20℃前後。朝晩は10℃近くまで下がる日もあります。10℃って、東京なら冬の気温ですからね。そろそろ灯油や薪も用意しないといけませんね。

 なので、最近はすっかり毎日タートルネックセーターを着ています。タートルネック、好きなんですよ。暖かいし、なんかフリーランスっぽいし(形から入るタイプです)。スティーブ・ジョブズも、毎日イッセイミヤケの黒タートルネックばかり着ていたそうですしね(僕はユニクロと無印良品ですけど)。

 寒いのは苦手なんですが、秋の八ヶ岳はグルメの季節。秋の味覚が楽しみです。新米、新そば、葡萄、キノコ。そういえば、お酒もひやおろしや秋上がりが出てくる季節ですね。

 道の駅などの直売所だけでなく、近所のスーパーに行っても地元食材がたくさん並んでいます。秋の味覚とアマプラ動画で秋の夜長をのんびり楽しんでます(八ヶ岳には映画館がないのでアマプラなどの配信動画で楽しむことがほとんどです)。
 
10月といえばハロウィン 
商業施設では賑やかな飾りつけも

実は田舎でのんびり起業は複業が基本なんです

 さてお仕事の話。前回の記事で僕は複数の仕事で収入を得ている、という話を紹介しました。

<前回記事>
八ヶ岳で暮らすのもいいですよ! 田舎でのんびり起業が一番ハッピー
https://www.bcnretail.com/market/detail/20240913_454275.html

 実はこの複業スタイル、「田舎でのんびり起業」の基本なんです。僕の周りにも、複数の仕事を掛け持ちしている起業家がたくさんいます。

 例えば、(1)FP(フィナンシャルプランナー)と民泊運営とライター、Web制作を掛け持ちしている人、(2)竹を活用した事業を営みながら経営コンサルを行っている人、(3)ペンション経営しながらフォトグラファーを兼業している人、(4)地域イベントの企画・運営やキッチンカーを経営しながらタヒチアンダンスの先生をしている人、(5)ブルーベリー農園を経営しながらオンラインで自家焙煎コーヒーを販売している人――などなど。

 では、なぜ田舎で起業すると複業が多いのでしょう。一般的に、リソースが限られるスモールビジネスでは一つの事業にフォーカスした方が効率的ですよね。

 大きくは、三つの理由があります。
・複数の事業を組み合わせて収入を安定させる
・田舎暮らしは仕事以外も忙しい
・好きなこと・得意なことで暮らしていきたい
順を追って説明していきますね。
 

田舎は市場が小さいので一つの事業だけでは売り上げが限られる


 まずは、収入の安定化について。田舎の市場は小さいんです。人口も少ないですし、住民の平均収入も都市部より低くなります。おのずと売り上げも限られてしまいます。

 特に、農業や観光は繁忙期と閑散期のギャップが大きい事業です。農業は、収穫時期に売り上げが集中します。観光も週末や連休に集中しますよね。

 八ヶ岳では冬になるとパタリと客足が途絶えます(八ヶ岳の冬は寒いですからね)。そこで、通年の売上平準化のために特性が違う事業を組み合わせて安定させるのです。
 

実は忙しい田舎暮らし どっぷり仕事漬けになるのも大変


 次は、田舎暮らし特有の忙しさです。田舎では草刈り、薪割りなど都市部の暮らしにはない労働が必要です。地域によっては、自治会の共同活動(祭りや共有エリアの草刈り、掃除など)に駆り出されることもあります。ランチも、自炊が基本ですからコンビニや近くの定食屋で20分で済ませることもできません。

 そもそも田舎暮らしだと、都市部の会社勤めのように仕事だけにフォーカスするのが難しいんですよね(好きでスローライフを選んでるんで辛くはないんですが)。
 

せっかくの田舎暮らし 好きなことで暮らしていきたい


 多分、これが一番大きな理由です。田舎で起業している人は、「やりたいことで暮らしたい」と考える人が多いように感じます。地方移住というライフスタイルを自分で選んだ人だからこそ、好きなことを優先するのが当たり前と考えているのでしょう。

 だってわざわざ田舎まで移住して、自分が望んでいない、辛い暮らしを選ぶのって嫌じゃないですか。あと田舎で起業している人は好きなこと、得意なことをマネタイズするのが上手な印象です。ちょっとした特技で小さく稼いでいます。
 
田舎で起業している人たちは複業スタイルが多い
 

複業を前提に考えると起業のハードルが下がる


 都市部で会社に勤めていると、一つの仕事でまとまった給与を得る、という暮らししか思いつかない人も多いでしょう。でも、田舎には1人で毎月20万円とか50万円とかまとまった売り上げを得られる仕事は多くはありません。

 ですが複業の組み合わせで収入を作る、という発想を持てれば「田舎でのんびり起業」のハードルは一気に下がります。

 例えば、いきなり月商20万円の事業を作るのは大変なこと。でも月商5万円なら何かできそうですよね。もちろん、5万円の収入だけでは暮らしていけませんが、まずは5万円の事業を一つ作り、もう一つ月商5万円の事業を作っていけばいいんです。

 そのうち、どれかの事業も太くなっていくものです。例えば月商5万円の事業を三つ作り、そのうち一つの事業が拡大して月商10万円に育ったとします。合計すれば、月商20万円ですよね。まずは小さく始める。複数作る。そして主軸を太くする。

 これを繰り返していき、総合計で暮らしていける収入を作っていきます。もちろん、収入は事業からだけ得る必要はありません。株式や不動産などの投資から収入を得てもいいですし、会社員のうちに副業を始めれば給与+事業所得で不安定な起業初期を乗り越えることもできます。

田舎でのんびり起業してみない?

 まずは、好きなこと・得意なことに値札をつけてみましょう。いきなり何十万円も売り上げるホームランを狙う必要はありません。小さくてもいいから継続的に売れるなら、充分に事業化の可能性があります。

 一つできれば、事業化のツボも分かってくるはずです。他にも値札をつけられる好きなこと・得意なことを見つけていきましょう。小さい事業を複数作れれば、「田舎でのんびり起業」も近づいてきます。

 今回は「田舎でのんびり起業」は複業が基本、というお話をしました。今後も、この連載や僕の田舎でのんびり起業コミュニティ「ヤツビジ」で起業に役立つ情報や僕自身の経験も伝えていきます。ご興味のある方からのご質問・ご相談もお待ちしております!(TMR・玉利裕重)


■Profile
玉利裕重(たまさん)
八ヶ岳南麓のひとり法人(TMR)代表。外資系IT企業からのんびり田舎暮らしへ。起業コミュニティプログラム「ヤツビジ」を運営し、「田舎でのんびり起業」を目指す個人を応援している。お問合せ・ご相談はこちらのメールへどうぞ( contact@tmr-llc.jp )