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「浸透印」の使用はOK? NG? ビジネスシーンのハンコ事情

時事ネタ

2024/09/20 12:05

 荷物受け取りのときなどに、さっと押印できて便利な「浸透印」。一般的には、代表的なメーカーの名前を取って「シヤチハタ(読み方は「シャチハタ」)」と呼ばれることが多い。このタイプのハンコは内部にインクが内蔵されているため、朱肉を用意する必要がないのが長所だ。しかしビジネスシーンでは、浸透印の使用をNGとしている会社は少なくないようす。普通の印鑑とは何が違うのか、NGと言われる理由を見ていこう。

会社だと「浸透印」はNG?
(画像はイメージ)

なぜダメなの? 「浸透印」NGに疑問の声もちらほら

 会社で使用NGとなっている人からは、「うちの会社ではシヤチハタは『ハンコではなくスタンプ』だからという謎の理由でダメだったな」「書類によってシヤチハタOKなものとNGなものがあった」「印影でシヤチハタかどうかなんて見分けがつくわけないのに、なんでNGだったんだろうか」といった声もあがっている。

 浸透印は、印面がゴムで作られたゴム印であることが多い。そのため「経年劣化で線が太くなるなど、印影が変わってしまうことがある」「劣化して打点などの細かい部分のゴムが取れてしまう。例えば『玉』が『王』になってしまう」といった理由からNGになっているようだ。ゴム印であるがゆえ捺し方によっても印影が変わってしまうため、公的な書類や契約書への使用は向いていないと言われている。

 また、一般的な朱肉は水に浸しても溶け出さず、にじみもなく、色褪せにも強い。そのため長期保管に適しているが、一方のインクは鮮明な印影を保持できるのは20年程。「長期保管した印影はインクがじわーっとにじんでた」という声もある。

 会社では浸透印NGという声が多いなか、「社内用の書類はシヤチハタでOKだった」「なんなら会社用のシヤチハタを作らされた記憶がある」など、積極的に浸透印の使用を可としている会社も多いようす。

 ビジネスシーンでは朱肉をつけるタイプの印鑑を求められることが多いようだが、シヤチハタをはじめとする「浸透印」は朱肉いらずで便利なのは確か。場面に合わせてハンコの使い分けをしてみてはいかがだろうか。(フリーライター・井原亘)

■Profile
井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている