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10月1日から変わる「児童手当」、手続きはどうすれば? ~手続き編~

時事ネタ

2024/09/08 16:00

 【家電コンサルのお得な話・207】2024年(令和6年)10月からの児童手当制度の改正に伴い、手続きが必要なケースと不要なケースがあることに注意が必要だ。現在、児童手当を受給していなければ新たに認定請求の手続きが必要だったり、児童手当を受給していれば手続きは不要だが、特定の状況下では「額改定請求」が必要になったりする。大阪・高槻市の場合を例に、制度変更される児童手当の手続きのポイントを紹介する。

児童手当制度変更に伴う手続きの要否フローチャート
(大阪・高槻市のホームページより、以下同じ)

 10月1日から児童手当の制度が大きく変更される。制度変更の特徴やポイントについては次の記事で既報しているので、そちらを参照してほしい。

<過去記事>
10月1日から変わる「児童手当」をわかりやすく解説~制度変更編~

記入漏れの少ない「電子申請」がおすすめ

 制度変更となる児童手当の手続きは、まず現在、児童手当を受給していない方で、子ども(0~18歳の年度末まで)を養育している父母などで、所得の高い方が高槻市に住民票がある場合(公務員を除く)は、新たに認定請求の手続きを行わなければならない。

 手続きは、郵送または電子申請で行える(高槻市の場合)。電子申請だと記入に必要な項目が自動的に表示されるため、記入漏れのリスクが少なくて便利だ。公務員の方については、所属庁に直接手続き方法を確認する必要があるため、早めの確認が求められる。
 
児童手当の手続きで「電子申請」の例

 一方、既に児童手当を受給中の方は、原則として新たな手続きは不要だ。

 しかし、特定の状況下では「額改定請求」が必要となる場合がある。例えば、大学相当年齢(18~22歳の年度末まで)の子どもを含めて3人以上の子どもを養育している場合や、児童手当台帳に未登録の高校生相当年齢の子どもを養育している場合などである。

 これらのケースでは追加の手続きが必要となり、郵送または電子申請での対応が求められる。
 

12月の支給に間に合わせるなら、9月30日までに手続きを!

 手続きの期限についても注意が必要。改正後の児童手当を受け取るためには、2024年(令和6年)9月30日までに手続きを完了することが必要となる。この期限を過ぎると、24年(令和6年)12月の支給に間に合わず、25年(令和7年)2月以降に支給が遅れる可能性がある。

 また、25年(令和7年)3月31日までに手続きを完了すれば、24年(令和6年)10月分まで遡って支給を受けられるが、それを超えてしまうとその期間分の手当を受ける権利を失うことになるため、いずれにしても早めの対応が望まれる。

 さらに、公務員については、手続き方法や受付時期が市区町村と異なる場合があるため、所属庁に直接問い合わせて確認することが重要である。

 また、現在児童手当を受給中の方には、24年(令和6年)8月下旬~9月上旬までに、受給者宛に手続きの要否についての案内が郵送される予定である。この案内に基づき、必要な場合は速やかに対応することが求められる。

 このように、制度改正に伴う手続きの要否や方法については、対象者の状況によって異なる。運営も自治体により異なるケースがあるため、対象者は居住する自治体のホームページなどで詳細を確認していただければと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
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