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「巨大地震注意」を受けて「家屋倒壊を前提」に防災準備を見直してみた

時事ネタ

2024/08/24 16:00

 【家電コンサルのお得な話・203】8月8日16時43分頃に宮崎県沖(日向灘)を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生したのを受けて、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が発表された。それから1週間後の15日17時をもって、巨大地震注意発表に伴う「特別な注意の呼びかけ」は終了した。2018年の大阪北部地震のほぼ震源地にある我が家では、「家屋倒壊を前提」にした防災準備へと対策を見直した。

いざという時のために弾帯に装着した用具の一部。
家では身近に置いておく(筆者撮影)

「備蓄品」は地震が収まった後に役立つものという疑問

 巨大地震注意の発表は「日頃からの地震への備え」の意識を向上させた反面、備蓄品の買い占めをはじめ、旅行関連消費の減少や海水浴場の閉鎖、イベントの中止など、お盆や夏休み期間中の経済活動に大きなダメージを与えた。

 備蓄品の買い占めは、この防災意識の高まりを国民が維持し、日頃から備えとメンテナンスをしていけば、品切れも少しは緩和されるだろう。

 今回の注意を受けて、嫁いだ娘も非常時の持ち出し品や備蓄品をチェックして、あれば便利だと思われる商品などを買い増していた。

 しかし、その姿を見ながら自分自身に置き換えて考えてみたところ、少し違和感があった。それは「備蓄品は、地震が収まり、生き延びた後に役立つものだよな」ということである。
 

生き残りと救助を最優先に考えた備えに見直し

 なぜこう考えたのかというと、私の自宅は2018年に発生した大阪北部地震のほぼ震源地にあり、震度6弱の揺れに見舞われたからだ。幸い家屋の倒壊は免れたが、壁にヒビが入るなど、かなりのダメージを受けたが土台の確認や耐震工事などは行っていない。

 これはご近所の方々も同様である。この地域は南海トラフ地震で震度6強が予想されており、この通りの揺れがあれば次は倒壊を免れないだろう。

 そこで今回、家屋倒壊を前提にした準備に見直してみた。まず1階に置いていた備蓄品を2階に移動させ、家屋が倒壊しても取り出せる可能性だけは高めた。

 また、生き残りと救助を最優先に考えて、ホイッスル、フラッシュライト、携帯充電器、ライター、自衛隊仕様の鉄条網も握れる皮手袋などをユーティリティポーチに入れ、昔の弾帯を取り出してきてこれらを装着。この弾帯を身近に置き、いざという時にはこれとスマホだけを持って逃げられるようにしている。

 また、妻との二人暮らしのため「とにかく揺れを感じたら、すぐに外に出る」ということを取り決めた。例え震度1や2の揺れでも、外に飛び出すことがクセ付けできればと考えている。

 素人ながらの備えではあるが、今後さらに改善していきたい。とにかく生きてさえいれば、全てのことに可能性が生じるため、家族、そしてご近所の方々と力を合わせて生き抜いていければと考えている。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)

■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。