住宅の高気密・高断熱化が進み、毎年梅雨時期の湿気対策や冬季の結露対策で悩んでいる向きも多いのではないだろうか。三菱電機は空清脱臭除湿機「美空感」の商品説明会を6月上旬に開催した。梅雨時期で湿度が高い今、年間通して部屋を快適に空間ケアする同製品の特徴を紹介する。
三菱電機ではサラリのブランド名でコンプレッサー式の除湿機を長きにわたって展開している。2024年のラインアップはハイパワータイプ2機種と部屋干しの衣類乾燥をメインとしたムーブアイ搭載タイプ1機種だ。
除湿によって部屋は快適になり、健康面にも貢献する。だが、それだけでは足りず部屋のホコリ、花粉、ウイルスなどの除去や、いわゆる生活臭の抑制も含めた空気環境に対する改善意識が近年では高まっている。
とはいえ、単体の除湿機に加えて空気清浄機や脱臭機も揃え、時期に応じて入れ替えて使用するのは、はなはだ不便だ。まして、一つの部屋に複数の機器を置くと、それだけスペースを取られることにもつながる。
このような空気環境改善の課題に対して、三菱電機は長年蓄積してきた除湿に関する技術を生かし、除湿機能に空清・脱臭機能も備えた製品を開発した。それがコンプレッサー式空清脱臭除湿機 美空感MJ-PHDV24WXである。
美空感は1台で除湿と空清、脱臭の三つの機能を持っているため、それぞれの機能の単体機を季節ごとに出し入れする手間がない。除湿が必要となる時期や花粉の飛散、ウイルス感染が流行する時期などはもちろん、生活臭対策としても年間通して部屋を空間ケアする。
洗濯物2kgの乾燥時間は約97分(衣類乾燥強モード時)で、電気代の目安は20.8円。除湿強運転時の1時間あたりの電気代の目安は12.9円だ。
空清・脱臭機能はプレフィルターと高性能HEPAフィルター、活性炭フィルターの3種類の組み合わせで浮遊細菌や花粉、ダニアレルゲンを抑制するとともに、ペット臭や生ゴミ臭、タバコ臭などのニオイの元となる物質をキャッチする。
空清・脱臭運転の適用面積は21畳(35平方メートル)までで、清浄時間は8畳で約13分。1時間あたりの電気代の目安は、強運転時で1.5円だ。
本体に内蔵された湿度(+温度)とニオイ、ダストの三つのセンサーで検知した部屋の状況を960ものパターンで分析して運転を最適に制御するので、手間がいらず部屋はいつも自動で快適な状態に保たれるという。
除湿と空清・脱臭運転は当然ながら運転の目的が異なる。そこで新たに採用したのが特許(特許番号:第7464145号。登録日:2024年4月1日。空気清浄と除湿を効率よく行う独自技術)を取得したスマートフラップだ。
スマートフラップは吸気部でもあるフィルター搭載箇所の左右に配置。空気が汚れている場合はフラップが閉じて吸気はすべて高性能HEPAフィルターを通過し、空清・脱臭運転でキレイな空気を排出する。さらに湿度が高いときはコンプレッサーが稼働して空清・脱臭に加えて除湿運転も同時に行う。
空気は汚れていないが湿度が高い場合は、フラップが自動で開き左右からの吸気はダイレクトに熱交換器に送られる。空清・脱臭運転と比べてより多くの空気を取り込むことができ、効率的な除湿とともにファンの回転数を抑えることで運転音も低減するという。
除湿能力を左右する熱交換器では、蒸発器とコンデンサー、サブコンデンサーからなる三列熱交換器を搭載している。従来機のサブコンデンサーは銅管にアルミフィンを組み合わせていたが、新しいサブコンデンサーは銅管ではなく熱交換率の高いオールアルミの扁平管を採用した。
この新しいサブコンデンサーによって熱交換率は改善し、さらに湿度に応じてパワーを自動でコントロールするインバーター制御で、無駄なエネルギー消費を抑えて省エネ性能も向上した。
実は、美空感は2023年に台湾で先行発売された。台湾は年間の平均湿度が高く、除湿機が必需品というのが先行発売の理由である。発売時は約15万円という価格ながら、その能力が評価されて除湿機の高級ゾーンでTOPクラスのシェアになったという。
除湿機のラインアップを強化した三菱電機。美空感は高機能、高性能ゆえに価格も安価ではない。消費者に対して性能の高さをどのようにアピールしていくか、今後の取り組みに注視していきたい。
部屋の空気環境に対する改善ニーズの高まりに対応
気温や室温にもよるが、一般的に人が快適と感じる湿度は40~60%といわれている。日本は意外と多湿で1年を通して60%以上の日が多く、不快感だけでなくカビやダニの発生リスクも高い。また、洗濯物を部屋干しすることも多くなり、特に気密性が高い部屋ではいかに湿度を低めに抑えるかが重要といえるだろう。三菱電機ではサラリのブランド名でコンプレッサー式の除湿機を長きにわたって展開している。2024年のラインアップはハイパワータイプ2機種と部屋干しの衣類乾燥をメインとしたムーブアイ搭載タイプ1機種だ。
除湿によって部屋は快適になり、健康面にも貢献する。だが、それだけでは足りず部屋のホコリ、花粉、ウイルスなどの除去や、いわゆる生活臭の抑制も含めた空気環境に対する改善意識が近年では高まっている。
とはいえ、単体の除湿機に加えて空気清浄機や脱臭機も揃え、時期に応じて入れ替えて使用するのは、はなはだ不便だ。まして、一つの部屋に複数の機器を置くと、それだけスペースを取られることにもつながる。
このような空気環境改善の課題に対して、三菱電機は長年蓄積してきた除湿に関する技術を生かし、除湿機能に空清・脱臭機能も備えた製品を開発した。それがコンプレッサー式空清脱臭除湿機 美空感MJ-PHDV24WXである。
美空感は1台で除湿と空清、脱臭の三つの機能を持っているため、それぞれの機能の単体機を季節ごとに出し入れする手間がない。除湿が必要となる時期や花粉の飛散、ウイルス感染が流行する時期などはもちろん、生活臭対策としても年間通して部屋を空間ケアする。
除湿機能のめやすは最大61畳、空清の適用面積は21畳まで対応
除湿機能での除湿面積の目安は、戸建木造住宅の和室で30畳(50平方メートル)まで、戸建てプレハブ住宅の洋室では46畳(76平方メートル)まで、コンクリートまたは鉄筋コンクリートの集合住宅の洋室は61畳(100平方メートル)まで。除湿能力は24L/日、排水タンク容量は5.5Lである。洗濯物2kgの乾燥時間は約97分(衣類乾燥強モード時)で、電気代の目安は20.8円。除湿強運転時の1時間あたりの電気代の目安は12.9円だ。
空清・脱臭機能はプレフィルターと高性能HEPAフィルター、活性炭フィルターの3種類の組み合わせで浮遊細菌や花粉、ダニアレルゲンを抑制するとともに、ペット臭や生ゴミ臭、タバコ臭などのニオイの元となる物質をキャッチする。
空清・脱臭運転の適用面積は21畳(35平方メートル)までで、清浄時間は8畳で約13分。1時間あたりの電気代の目安は、強運転時で1.5円だ。
おまかせオートとスマートフラップで快適性と静音性を両立
美空感は高機能・高性能に加えて、省テマや静音性、省エネ性にもこだわっている。除湿運転と空清・脱臭運転は手動で設定が可能だが、おまかせオートを選択すると部屋の状況に合わせて自動で運転を切り替える。本体に内蔵された湿度(+温度)とニオイ、ダストの三つのセンサーで検知した部屋の状況を960ものパターンで分析して運転を最適に制御するので、手間がいらず部屋はいつも自動で快適な状態に保たれるという。
除湿と空清・脱臭運転は当然ながら運転の目的が異なる。そこで新たに採用したのが特許(特許番号:第7464145号。登録日:2024年4月1日。空気清浄と除湿を効率よく行う独自技術)を取得したスマートフラップだ。
スマートフラップは吸気部でもあるフィルター搭載箇所の左右に配置。空気が汚れている場合はフラップが閉じて吸気はすべて高性能HEPAフィルターを通過し、空清・脱臭運転でキレイな空気を排出する。さらに湿度が高いときはコンプレッサーが稼働して空清・脱臭に加えて除湿運転も同時に行う。
空気は汚れていないが湿度が高い場合は、フラップが自動で開き左右からの吸気はダイレクトに熱交換器に送られる。空清・脱臭運転と比べてより多くの空気を取り込むことができ、効率的な除湿とともにファンの回転数を抑えることで運転音も低減するという。
省エネを実現する三列熱交換器とインバーター制御
静音性ではファンの形状も見直し、新開発のターボインシロッコを採用。ファンの径と円周上にある回転翼を大型化してシロッコファンにターボファンの要素を組み込んだ。この見直しにより、従来機よりも風量はアップしたが、除湿運転音は2dB低減した。除湿能力を左右する熱交換器では、蒸発器とコンデンサー、サブコンデンサーからなる三列熱交換器を搭載している。従来機のサブコンデンサーは銅管にアルミフィンを組み合わせていたが、新しいサブコンデンサーは銅管ではなく熱交換率の高いオールアルミの扁平管を採用した。
この新しいサブコンデンサーによって熱交換率は改善し、さらに湿度に応じてパワーを自動でコントロールするインバーター制御で、無駄なエネルギー消費を抑えて省エネ性能も向上した。
実は、美空感は2023年に台湾で先行発売された。台湾は年間の平均湿度が高く、除湿機が必需品というのが先行発売の理由である。発売時は約15万円という価格ながら、その能力が評価されて除湿機の高級ゾーンでTOPクラスのシェアになったという。
除湿機のラインアップを強化した三菱電機。美空感は高機能、高性能ゆえに価格も安価ではない。消費者に対して性能の高さをどのようにアピールしていくか、今後の取り組みに注視していきたい。