独自技術で省エネと快適性を両立させたパナソニックのエオリア
熱中症対策セミナーでは増田氏の講演に続いて、エアコンの不満点を解消するパナソニック エオリアの搭載技術と機能が実演デモも含めて紹介された。プレミアムモデルのLXシリーズとハイグレーモデルのXシリーズに搭載されているのは、エネチャージ極上冷暖房。これは蓄熱材を充填した蓄熱槽で室外機のコンプレッサーの周りを囲み、大気中に捨てられていたコンプレッサーの排熱を活用する技術である。
従来のエアコンは冷房時に細かく冷房運転のオン/オフを繰り返して冷やしすぎを抑えていた。エネチャージはコンプレッサーの排熱を利用することで、冷房運転のオン/オフではない、トロトロ運転を行う。これにより設定温度・湿度をキープし、運転のオン/オフよりも冷房安定運転時の消費電力が約10%低減するという。
また、暖房時は室外機の熱交換器に付く霜を溶かすため、一時的に暖房運転をオフにして霜取りの除霜運転に切り替えるのが一般的だ。だが、エネチャージは排熱を利用して除霜するため、暖房運転がノンストップで続く。つまり、冷房も暖房も運転が止まることなく、屋内の温度変化が少ない。設定温度到達後の湿度変化も少ないので、快適な屋内環境をキープする。
さらにインバーター制御でコンプレッサーの低速運転を行うことで、消費電力を約15%低減し、より効率的な冷房運転時の省エネも実現している。
前述のエアコンの不満点では、掃除の手間やカビの発生も挙げられた。これらに対してエオリアは、グレードによって異なるが、フィルターお掃除ロボットとナノイーX内部クリーン、熱交換器のホコリレスコーティングなどの清潔機能を搭載している。
フィルターお掃除ロボットに関しては、10年間の使用を想定して耐久や駆動耐久、光透過などの各試験を実施し、長期間の使用でも性能の低下がないことを確認。掃除の手間の面でも掻き取ったホコリを屋外へ自動排出するので、手間が大きく軽減する。
また、ナノイーXによる有害物質に対する抑制効果や熱交換器にはホコリの付着を防止する親水コーティングなどで、エアコン内部を常に清潔に保つ工夫も施されている。
熱中症対策にエアコンの使用は不可欠だ。しかし、前述のように設置する部屋に合った能力帯でないと、冷房の効きが悪いという不満につながりやすく、省エネや清潔性を求めるのであればグレードの高いモデルがふさわしい。
パナソニックは独自技術により省エネと快適を両立し、酷暑を快適に過ごすとうたっている。暑くなることが予想されている今年の夏はエアコンを使用して熱中症対策を行いながら、快適な室内環境をつくろう。