コンビニのヒット商品をアレンジし、新しい味わいの発見を目指すこの企画。第6弾となる今回は、コンビニを飛び出しちょいとお洒落な食品ショップ「KALDI」をピックアップ。人気商品「パクチー焼きそば」のアレンジをお届けしよう。

海苔の香りが病みつきになる！？ 黒いパクチー焼きそば

　まずはパクチー焼きそば作りから。インスタントのソース焼きそば同様、フライパンで麺を茹で、お湯を捨てて調味料をかければ完成。乾燥パクチーがたっぷり入った小袋を開けるとパクチー特有のアジアな香りが広がり、なぜだか若干クラクラする。出来上がった焼きそばを皿に盛り付けると、いよいよこいつの出番だ。
 
　海苔がオイルに解けてドロドロになっている、いまいち何に使っていいか分からない「海苔の旨たれ」。焼きそばの真ん中にドボドボっとかけると、パクチーと磯の香りが相まって、早くもカオスな雰囲気。
 
　では、海だれと焼きそばをある程度からめて、ズバババっといただくと、「おお、これ大正解！」。スパイシーな焼きそばとほんのり甘い海苔だれがバランスよく混じり、複雑ながらもまとまりある味わい。また、海苔だれはガーリックオイルっぽさもあって、パクチーと磯の香りをうまくつないでくれている。これは、完全に一緒に食べることで相乗効果あり。歯にのりがつくことさえ恐れなければ、毎日でも食べたいレベルの完成度だ。

総評
手軽さ　★★★★★
一体感　★★★★★
美味さ　★★★★☆
斬新さ　★★★★☆
合計点　18ポイント

　さすがKALDIが厳選した商品だけあり、いきなり高得点をマーク。見た目はなかなかのインパクトだが、病みつきにさせるポテンシャルを秘めている。
 

東南アジア×東南アジアの出会い。グリーンカレー焼きそば

　お次は野菜などを煮込むだけでおいしい一食ができるカルディの人気商品「ロイタイ グリーンカレー」を使ったアレンジ。まずはスープ状のカレーを鍋でグツグツと煮込んで器に入れ、そこに別で作った焼きそばをドバッと入れると完成。カレーで麺を煮込まないのがポイントだ。
 
　グリーンカレーとパクチーの香りが混じり、かなりいい感じ。パクチー入りのグリーンカレーもあるわけだから、合わないはずがない。
 
　焼きそばの麺をしっかりとグリーンカレーにからませて、ズルリっといただいてみると、「う、う、う、うまーい！」「けど、からーい！」。さすが両方とも東南アジアの料理だけあって、相性バッチリ。もともとこういう商品だったかと錯覚するほど安定した味わいだ。パクチーの風味がクリーミーなグリーンカレーのアクセントになって飽きずにどんどんいただける。ただ、本来なら白ごはんと一緒にいただくものだけに、辛い＆濃い。焼きそばを食べ終えて残ったグリーンカレーをゴクゴクいくのは断念した。

総評
手軽さ　★★☆☆☆
一体感　★★★★★
美味さ　★★★★☆
斬新さ　★★★☆☆
合計点　14ポイント

　一体感は抜群で、味もとてもおいしかったが、調理の手間が必要なことと、驚くほど珍しい組み合わせでもないことで、合計点は少々寂しい結果。残念。
 

風味の大洪水　白いパクチー焼きそば

　最後の挑戦はいぶりがっこがたっぷり入ったタルタルソース。ソース焼きそばにマヨネーズは合うわけだから、これもイケるかも、とチョイスした。
 
　お皿に盛り付けた焼きそばの上にタルタルを乗せると、いぶりがっこ特有のいい香りが食卓に漂う。見た目もそんなに悪くはないが、さてお味は。
 
　タルタルと麺をしっかりと絡ませていただいてみると、「ひょえ～」。いぶりがっことパクチーの香りが同時に押し寄せて、なんとも不思議なファーストインパクト。さらに焼きそばのスパイシーさとタルタルの酸味もそこに加わり、舌がバグりそうになる。いや、舌ではなく頭か。美味い美味くないでいうと、美味い。なんなら、けっこう美味い。しかし、未知すぎる味のマッチングに頭がついていけず、意識が曖昧になる。うーむ、好き嫌いがはっきり別れそうだし、これはあまりおすすめできないかも。

総評
手軽さ　★★★★★
一体感　★☆☆☆☆
美味さ　★★★☆☆
斬新さ　★★★★☆
合計点　13ポイント

　不思議な味のわりには、点数はまずまずといったところ。香りの強い食べ物が好きで気になる人には、ぜひチャレンジしていただきたい。
 

どれも個性的な味

　今回は、特別編として輸入食材を中心に全国で人気を博すKALDIをピックアップした。どれも個性的な味というのが感想だ。次回からは、またコンビニの人気商品でアレンジを行う予定。お楽しみに。（エフェクト・山葉のぶゆき）