Amazonは3月18日、神奈川県相模原市にAmazonの物流拠点であるフルフィルメントセンター（FC）を新設することを発表した。4月に稼働開始する予定。

相模原市で2拠点目、神奈川県では5拠点目となるAmazonのFC

　同拠点の延べ床面積は約15万平メートル（東京ドーム約3個分）、商品保管容量は約150万立方フィートで国内最大のAmazon Roboticsを導入するFCとなる。また、これは相模原市で2拠点目、神奈川県では5拠点目のFCとなり、Amazon Roboticsや紙袋自動梱包機などのテクノロジーを活用することで、安全に拠点を運営し、Amazonの持続可能な取り組みの推進にも貢献する。

　相模原市の新FCでは、1日最大65万個以上の商品の出荷を行う。また、エリアマネージャー、職場の安全・衛生管理者、商品の品質管理者、設備の保全管理者、テクノロジーを使って商品のピッキング・梱包・出荷作業などを担うポジションなど、様々な職種で数千の働く機会を創出する。さらに、地域社会との定期的な交流を通じて、とくに子どもたちに向けた科学技術分野の学びの機会も提供していく。

　2022年、Amazonの日本への直接投資額は1.2兆円を超えた。これは、2010年から2022年までの期間の総投資額6兆円超の約20％に相当し、革新的なソリューションを推進し、顧客の満足度を高め、日本の企業や地域社会の成長を促進するAmazonの持続的な取り組みを裏付けるものとなる。相模原市に新設するFCへの投資も、神奈川県や日本へ堅実かつ長期的に責任ある役割を担って貢献するAmazonの姿勢を示すものといえる。

　Amazonの物流拠点で効率的な商品の入出荷を可能にしているのが、ロボットが商品棚を持ち上げて移動するAmazon Robotics。「Drive（ドライブ）」と呼ばれるロボットが「Pod（ポッド）」と呼ばれる専用の商品棚を移動させることで、働く人々の業務をサポートする。相模原市の新たな拠点は、約3000台のドライブと約3万5000台のポッドを有し、Amazon Roboticsを備えた拠点としては国内最大となる。これにより、テクノロジーと人が共同で作業を進めることができ、商品の棚入れや棚出しをより効率的に行うことができる。また、格納スペースの節約も可能となり、従来の固定された商品棚よりも最大約40％多くの在庫を保管でき、商品の品揃えを増やすこともできる。そのため、フルフィルメント by Amazonを利用して日本全国の顧客に一貫したサービスを提供する中小規模の販売事業者にとってもメリットをもたらす。

　また、新拠点には紙袋自動梱包機を導入する。Amazonは梱包資材削減の取り組みの一環として、段ボール製の箱の代わり紙袋で配送する商品を増やすなど、梱包の簡素化を拡大してきた。紙袋自動梱包機の導入はこの取り組みをさらに進めるもの。梱包の簡素化により、梱包の開封やその後の処理にかかる手間を減らすことができ、顧客により良い買い物体験を提供する。

　なお、4月の稼働開始に向けて、新拠点で働く人を募集している。Amazonは、物流拠点や配送拠点で働くすべての人々の安全の確保、心身の健康を大切にし、物流拠点での職務経験のない人を含め、あらゆる経歴をもつ人が活躍できるよう環境を整えている。また、働く人は定期的な研修やスキルアップ機会を通して、学び、成長を続けることができる。