【家電コンサルのお得な話・170】能登半島地震の発災から2カ月が経過しようとしている。まだまだ先が見えない中、現地の方々の不安に応えるとともに、被災された方々が再び住み慣れた土地に戻ってこられるよう、そして1日も早く元の平穏な生活を取り戻すことができるよう、岸田首相は1月24日の記者会見で詳細を述べた。その会見で能登半島地震の被災地支援のため、政府の非常災害対策本部から「被災者の生活と生業(なりわい)支援のためのパッケージ」という緊急施策が発表された。その中の一つである「北陸応援割」が、3月8日から予約開始となる。
中でも注目を集めたのが、観光需要の喚起を目的とした「北陸応援割」の導入である。北陸応援割は三つの柱の二つ目である「生業(なりわい)の再建」の支援策の一つとなっている。
生業の再建では(1)伝統産業を含め、地域を支える中小・小規模事業者支援、(2)能登の里山里海を活かした農林漁業者支援、(3)観光復興に向けた支援、(4)地域の雇用対策――が示されている。
(3)の観光復興に向けた支援に該当する北陸応援割では、2月22日に特設ホームページを開設。ゴールデンウィーク前の3月、4月を念頭に、補助率50パーセント、1泊当たり最大2万円、宿泊と交通付き旅行商品(2泊以上)で最大3万円、周遊型旅行商品(宿泊地が2県以上)で最大3万5000円を補助する。
予約開始日は3月8日で、実施期間は3月16日~4月26日。予算額に達し次第終了となる。
北陸応援割の意義としては「能登半島地震の影響で北陸4県(石川県、富山県、福井県、新潟県)の宿泊施設で発生した約17万件の予約キャンセル問題に対応し、北陸4県における宿泊施設の経済的被害を軽減する」ことが挙げられている。
ただ、この北陸応援割に対しては「被害の大きかった石川県能登地方などの交通機関や観光地の復旧が間に合うのか」という、実施のタイミングの問題や「結果として、石川県を除く3県に観光客が流れる可能性が高くなるのでは?」といった声もあがっている。
現在、被災者支援策として国は既存の「緊急小口資金」の枠組みを使用した特例貸付などを打ち出しているが、様々な面から被災者支援をさらに手厚く迅速に進め、北陸応援割も被災地の方々に真に役立つものになってほしいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。
周遊型旅行商品(宿泊地が2県以上)で最大3万5000円
政府が発表した支援策は次の三つの柱から成り立っている。(1)生活の再建、(2)生業(なりわい)の再建、(3)災害復旧等。中でも注目を集めたのが、観光需要の喚起を目的とした「北陸応援割」の導入である。北陸応援割は三つの柱の二つ目である「生業(なりわい)の再建」の支援策の一つとなっている。
生業の再建では(1)伝統産業を含め、地域を支える中小・小規模事業者支援、(2)能登の里山里海を活かした農林漁業者支援、(3)観光復興に向けた支援、(4)地域の雇用対策――が示されている。
(3)の観光復興に向けた支援に該当する北陸応援割では、2月22日に特設ホームページを開設。ゴールデンウィーク前の3月、4月を念頭に、補助率50パーセント、1泊当たり最大2万円、宿泊と交通付き旅行商品(2泊以上)で最大3万円、周遊型旅行商品(宿泊地が2県以上)で最大3万5000円を補助する。
訪日旅行者(インバウンド)も使える
対象エリアは石川県、富山県、福井県、新潟県の4県で、国内旅行者だけでなく、訪日旅行者(インバウンド)も対象なのが特徴だ。予約開始日は3月8日で、実施期間は3月16日~4月26日。予算額に達し次第終了となる。
北陸応援割の意義としては「能登半島地震の影響で北陸4県(石川県、富山県、福井県、新潟県)の宿泊施設で発生した約17万件の予約キャンセル問題に対応し、北陸4県における宿泊施設の経済的被害を軽減する」ことが挙げられている。
ただ、この北陸応援割に対しては「被害の大きかった石川県能登地方などの交通機関や観光地の復旧が間に合うのか」という、実施のタイミングの問題や「結果として、石川県を除く3県に観光客が流れる可能性が高くなるのでは?」といった声もあがっている。
現在、被災者支援策として国は既存の「緊急小口資金」の枠組みを使用した特例貸付などを打ち出しているが、様々な面から被災者支援をさらに手厚く迅速に進め、北陸応援割も被災地の方々に真に役立つものになってほしいと思う。(堀田経営コンサルタント事務所・堀田泰希)
■Profile
堀田泰希
1962年生まれ。大手家電量販企業に幹部職として勤務。2007年11月、堀田経営コンサルティング事務所を個人創業。大手家電メーカー、専門メーカー、家電量販企業で実施している社内研修はその実戦的内容から評価が高い。